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- タイトル
Sing Like a Hug
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- ドラマ (-位/138人中)
- 人文(全般・その他) (96位/105人中)
- ミステリー小説 (18位/33人中)
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- 紹介文
- ドラマ【相棒】の二次創作ブログです伊丹好き過ぎ・川原和久アニキ好き過ぎサーセンな、全年齢対象のモノ書きブログです。
記事一覧
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- 晦日の小話 Sing Like a Hug
- 「今年はゆっくり日本で年越せそうですねぇ。」 そう言って何かを思い出しながら乾いた笑いを発するのは、言わずと知れた特命係の亀山薫である。 「毎年ゆっくり過ごしてる予定ですがねぇ、僕としては。」 何事もなかったかのように相変わらず紅茶を嗜むのも、特命係の杉下右京である。 「・・・あ…
Sing Like a Hug - 晦日の小話
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- 1億2千5百万分の【2】~真夏の宵宴準備 オマケ~ Sing Like a Hug
- 夜も更けて。 空は上弦の月。 ぽっかり浮かぶ細い光。 それを見上げる人間は数知れず。 マンションのバルコニー。 縁側にそろそろ良い歳を過ぎた男が2人。 続きを読む
Sing Like a Hug - 1億2千5百万分の【2】~真夏の宵宴準備 オマケ~
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- 真夏の宵宴準備 Sing Like a Hug
- 目覚まし時計はいつ切ったのか分からない。 スマートフォンの時間を見て、それこそ漫画のように飛び上がって起きた。 15時20分。 二度寝にも程がある。 完全に遅刻。 遅刻どころの騒ぎではなく、欠勤だ。 しかも無断欠勤。 一瞬にして背中に嫌な汗が滴り落ち、特命係の片隅で無表情の上司が…
Sing Like a Hug - 真夏の宵宴準備
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- 走馬灯が照らさぬ、その外での会話 Sing Like a Hug
- 「例え話をしよう。」 今夜はこの季節にそぐう熱帯夜だった。 その筈だった。 続きを読む
Sing Like a Hug - 走馬灯が照らさぬ、その外での会話
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- 暇の理由 Sing Like a Hug
- 『暇か?』と尋ねてコーヒーをせびる隣は、本日は揃って不在。 実際問題本当に暇な部署なので、このお決まりの台詞も挨拶だけの意味だけではなく、あながち間違ってはいまい。 そう考えて幾久しく、角田六郎は同じ台詞を同じ調子でお馴染みのパンダを携えて入り口ドアの柱に手を掛け、顔を出す。 続…
Sing Like a Hug - 暇の理由
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- 春はそこに、多分ある Sing Like a Hug
- すんすんと隣で鼻を引くつかせる音が聞こえて、右京はちょっと驚いたように見上げた。 その姿は何だか楽しそうに、それでいて懐かしそうに、何故かわくわくしているように見えて、右京は更に首を傾げる。 「・・・何か変な匂いでもします?」 「いえ、全然。」 続きを読む
Sing Like a Hug - 春はそこに、多分ある
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- 迷子の迷子の Sing Like a Hug
- 一通りの鑑識が完了し、正式な報告書の作成は一服してから、毎回そう考えるのだが大抵それを許されることはない。 上司が許さないわけではなく、上司本人もほんの一服を望んでいるはずなのだ。 しかし。 益子の耳に遠くから騒々しい声と足音が届く。 続きを読む
Sing Like a Hug - 迷子の迷子の
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- 照魔鏡 Sing Like a Hug
- 『右京見るがいい、世界はこんなにも醜くそして不完全だ。』 『父さん、これで種を蒔き終わりました。どんな華が咲くのですか?』 『右京、だからこそお前が輝くんだ。この不完全で汚れた世界に立つ気高き正義の光。眩しくて美しい。』 『父さん、もしかして僕のことをまだ未熟な子供だと思っていま…
Sing Like a Hug - 照魔鏡
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- 誰が呼ぶか 誰に呼ぶか Sing Like a Hug
- 凧は異国の冷たい空の下、優雅に八の字を描いて泳いでいた。 領事館の職員に正月なので凧でも飛ばしませんか?と言われ、帰国の手続きまで何もやることがない特命係の二人に手渡されたものだった。 実際に飛ばすのは初めての薫だが、見様見真似でも簡単にそれは青い空に向かって翔びたった。 「カイ…
Sing Like a Hug - 誰が呼ぶか 誰に呼ぶか
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- 【socius】 Sing Like a Hug
- そのほんの一瞬が永久に続く沈黙と錯覚した。 息を詰めてその【答え】を待つ。 たった数日前にはまっすぐ見つめることができたのがまるで幻のようで。 空港は別れと再会が交錯する場所。 ざわつき、賑やかである筈のロビーで、この一角だけがやけに静かだった。 少なくともそう、思った。 次の言…
Sing Like a Hug - 【socius】
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- bitterness Sing Like a Hug
- 早く目が覚めた。 単純にそれだけの話。 基本的に時間ギリギリに起きる性格ではないから、通常でも時間に余裕をもって起きる。 それでも、こんなに早く目が覚めたのはいつぶりだろうか? 恐らく、と伊丹は考える。 捜査一課の部屋は当然ながら人っ子一人おらず、だだっ広い空間にデスクが整然と並…
Sing Like a Hug - bitterness
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- twinkle little stars Sing Like a Hug
- 『右京さん、薫ちゃんが元気ないんでちょっと気合い入れてもらえませんか?』 美和子のそんな電話を受け取ったのは、珍しく右京が一人で【こてまり】での夕食済ませ、冷たい夜風に頬を撫でられた瞬間だった。 続きを読む
Sing Like a Hug - twinkle little stars
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- 月と太陽 ケチャップとマスタード Sing Like a Hug
- 『そりゃそうですよねぇ・・・言う筈だよ。』 「キミは亀山くんの代わりにはなれませんよ・・・か。」 「え?」 「え?」 神戸尊は不意に目の前で驚いた口調を隠さず一言聞き返した声に、自分まで一緒に驚いた。 いつの間にか観察を決め込んでいた手元のナポリタンから視線を上げる。 「え?」 …
Sing Like a Hug - 月と太陽 ケチャップとマスタード
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- ゆうずうーむげ Sing Like a Hug
- 融通無碍(ゆうずうーむげ)・行動や考え方が何の障害も無く、自由で伸び伸びとしている事・何物にも囚われず自由・その場、その時で自在に考えを自在に変えて対処すること、あるいはその人「お元気でしたか?・・・と聞くのも野暮ですね。」「そう?風邪一つ引かず元気にしていたよ?」「9ヶ月も暗い…
Sing Like a Hug - ゆうずうーむげ
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- 誰何の謎 Sing Like a Hug
- 「亀山君。」「・・・はい。」返ってきた声は予想通り、非常に不機嫌・・・否、拗ねた声で。ほんの僅か口籠ったような小さなものだった。だから杉下右京は、本人に見せないようほんのりと目尻を下げた。 続きを読む
Sing Like a Hug - 誰何の謎
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- right side,left side Sing Like a Hug
- 巡る季節を何年もここで見て過ごした。 気付けばよくここに来るようになった連中も、ふと思い出せばここに来なくなったサラリーマンも、まだ酒の飲み方がいまいち分からないような若造も、痴話喧嘩し始めるカップルも、痴話喧嘩すらその域を越えた老齢の男女。 そんなものは大して見ちゃいない。 見…
Sing Like a Hug - right side,left side
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- キツネと天ぷら Sing Like a Hug
- 凍える寒さは毎年のこと。 納める仕事が12月31日というのも毎年のこと。 始まる仕事が明日というのも毎年のこと。 続きを読む
Sing Like a Hug - キツネと天ぷら
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- 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ3 Sing Like a Hug
- 痛いほど冷たい空が能天気に青く広がる朝。芹沢の頭上に綿菓子の切れっ端みたいな千切れ雲が一つ。下を向くと足元には。「・・・帰ってくるって言ったじゃねぇかよ。」 続きを読む
Sing Like a Hug - 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ3
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- 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ2 Sing Like a Hug
- 亀山との待ち合わせ場所に芹沢が予定より遅めに到着したとき、既に亀山は一杯目を引っ掛けて機嫌が良くなりつつあるところだった。「待ってたぞ。」湯豆腐をつつきながら亀山は箸ごと手を上げる。 続きを読む
Sing Like a Hug - 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ2
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- 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ1 Sing Like a Hug
- 時は長い世界との断絶の時代を越えて、近代国家としての道を切り開きつつあった明治の世、侍としての矜持に縋る江戸の亡霊が最期のひと華と勝手に言っては、儚き想いをぶつける。秩序を守るには何かの統率された組織が必要と作られたのが近代警察の始まりで、当時邏卒と呼ばれていた。だが、それだけで…
Sing Like a Hug - 空想時代劇明治奇譚 儚キ華雪ノ如ク夢物語リハ朱ニ染マリ ソノ1
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- 暴走と殺意の Sing Like a Hug
- 「杉下の正義は時に暴走するよ?」 その言葉の意味とは裏腹に、それを言い放った男の表情は不思議なことにとても穏やかだった。 少なくとも彼にはそう見えた。 続きを読む
Sing Like a Hug - 暴走と殺意の
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- 年月を隔てようとそれは、甘く Sing Like a Hug
- 伊丹からの連絡を受け取った芹沢の顔は何故だかとても楽しげに見えた。 目の錯覚かとちょっと擦ってみた。 錯覚ではない。 擦る数秒前よりもっと楽しげになっていた。 続きを読む
Sing Like a Hug - 年月を隔てようとそれは、甘く
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- You never know Sing Like a Hug
- ここ最近、伊丹憲一は亀山薫の後頭部をマジマジと見る機会が二度ほどあったが、その際に気付いたことがある。 「ぜんっぜん変わってねぇなぁ・・・あの亀。」 続きを読む
Sing Like a Hug - You never know
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- Some take a chance play your hand Sing Like a Hug
- お前のしてきたことは全て無駄だった。 お前の過ごした時間は全て無駄だった。 お前の言葉も心も全ては無駄だった。 お前の存在など始めから無駄だった。 お前の教えは何も実を結ばなかった。 お前は必要のない人間だった。 お前の【全て】は何も残してこれなかった。 お前は。 お前は。 お前…
Sing Like a Hug - Some take a chance play your hand
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- Life is the game Sing Like a Hug
- 「はいぃ?・・・人事・・・ですか?少なくとも僕が考える限り僕を歓迎するような部署はないと心得ているのですが。・・・はぃい???」 右京にしては珍しく、二度目の口癖の語尾がいつもよりも長く、高い音域だった。 続きを読む
Sing Like a Hug - Life is the game
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- center of the storm Sing Like a Hug
- もう亀山美和子はスマートフォンの会話に集中していなかった。 最初のうちは真剣に我が夫のファッションショーに付き合っていたが、既にかなりの時間が経過している。 続きを読む
Sing Like a Hug - center of the storm
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- prestage of the storm Sing Like a Hug
- 報告書の作成に勤しむ伊丹を見ながら、出雲が改めて、というような顔で、ほう、と珍しいため息を吐いた。 「どうした出雲?何か悪いもんでも食ったのか?」 続きを読む
Sing Like a Hug - prestage of the storm
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- crossing 突撃男と支援男 ~long time after Movie1~ Sing Like a Hug
- 浮かぶ小舟が抱いた物騒なモノを視界に捉えて愕然とし、応援を呼ぶか、とにかく総員退避の指示を要請するか、それ以前にランナーの安全確保と混乱を最小限に抑える方法を捻り出すか、もしくは。 この間、時間にして刹那。 隣の薫に何かを言わんと唇を動かす瞬間だった。 振り向いたその時既に、忽然…
Sing Like a Hug - crossing 突撃男と支援男 ~long time after Movie1~
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- 四季折々甘味草紙 冬の候 立春 Sing Like a Hug
- 冬は一期 「ご苦労さん。」 煙草が半分になった頃、屋上ヘリポートの片隅に伊丹とはまた違う意味で厳めしい男がフラりと横に立った。 続きを読む
Sing Like a Hug - 四季折々甘味草紙 冬の候 立春
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- 四季折々甘味草紙 秋の候 寒露 Sing Like a Hug
- 秋は月 「どぉしてこんなところに特命係の御両人がいらっしゃるのでしょう・・・か?!」 これ以上は巻き上げる舌がないぐらいに憎たらしさを込めて、こちらに気付いてニコニコしている右京と亘に伊丹は挨拶をする。 続きを読む
Sing Like a Hug - 四季折々甘味草紙 秋の候 寒露
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