2月7日中央薬事審議会より発表された内容になりますと、多焦点眼内レンズは3月31日で終了となり、4月1日からは選定医療になることが発表されました。

 選定医療も保険診療と同時にできる自費診療で、大病院で紹介状のない初診の患者さんが自費で5,000円から10,000円を徴収されるのと同じ考え方で、白内障手術は保険診療、眼鏡装用を軽減できる多焦点眼内レンズなどの特殊な眼内レンズ代金は自費ということになります。

 例えば、当院の場合、PanOptix(3焦点多焦点眼内レンズ:乱視なし)は、片眼49万5,000円です。これまでは、この金額を手術10日前までに、お支払いいただきましたが、先進医療特約の保険加入者の方は術後保険会社から自費金額が振り込まれますので、極端な言い方をすれば、無償で多焦点眼内レンズ挿入術がお受けできました。

 4月1日以降の手術の場合、白内障の保険点数が12,100点(121,000円)ですので、その3割(人によっては1割あるいは2割)36,300円を手術当日お支払いいただき、眼内レンズ代金374,000円を手術の10日前までにお支払いいただくことになります。

 先進医療は使えませんが、通常の生命保険の単焦点白内障手術の保険給付はお受けいただけます。入院しませんが手術給付金は入院1日あたり1万円給付される人は10倍給付で10万円、20倍給付の保険では20万円給付されます。両眼で有ればその2倍になります。もし、2社に加入していれば基本的には自費の部分がほぼ給付されます。保険給付金を差し引いた残金に関しても白内障手術の保険でお支払いいただいた金額とともに年末の医療費控除の対象になります。ですから、トータルで考えるとそれほど、負担が増えるわけではありません。

 現在、先進医療の使えない多焦点眼内レンズ(Lentis Mplus x Torix)などは、これまでと同じお支払いです。

 また、度数のずれを補正するタッチアップ(術後LASIIKやPRKなどで屈折矯正手術をする)費用は元々、自費ですので変わりません。

 現在、3月31日までの手術は完全に埋まっておりますので、今後の多焦点眼内レンズを含めた手術は4月以降になります。

 ご理解をいただきますようよろしくお願い申し上げます。