多点数セットとシンプルなセット ドラムセットのセッティングの仕方 その2 

やぁ、Fuyukiだよ。

前回はドラムセットの仕方の序の口と言うことで、標準的なドラムノセッティングのお話でした。

結局は「好きなようにすれば良いじゃん」
と言うことなんだけれど、基本がない状態で好きにしろと言われても困るよねって話でもあった。
今回は多点数セットとシンプルなセットの比較したお話をしてみようかと思う。

1.時代の流れでセッティングにも流行がある。
2.機材や楽器自体の進化は楽器の在り方すら変えることもある
3.多点数セットとシンプルなセットの違い
4.標準セットから拡張するときに気をつけること

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時代の流れでセッティングにも流行がある。

前回、「標準」は時代と密接に連動し続ける書いたけれど、セッティングもその時々で流行り廃りがある。

最近だと大口径のシンバルとか、穴が開けられたシンバルが随分市民権を得てきたし、
ドラムのシェルで言えば複数の材質を合板にしたモデルが随分増えているよね。
そういう細かい話はまたの機会にするとして、セッティング自体にもトレンドはある。

1990年代半ば迄のドラムメーカー各社のカタログを眺めると分かると思うけれど、
点数が多いドラムセットの写真が沢山あると思う。
3点セットの写真は殆ど無かった記憶があるよ。
誰が何と言おうとドラムセットの基本は3点セットだと僕でさえ思うけれどね。

例えば、スティーブガッド氏が有名になった時はフロアタムを排除し、サイズダウンしてフロアタムの位置に大きめのタムをセットするというのが流行ったし、
ヘヴィメタルが流行った80年代後半は使うかどうかは別にしてツーバスのセットを使用する人が非常に多かったようだ。

所謂3点セットが流行るようになったのはMötley Crüe のTommy Leeが火をつけたと言うイメージがある。

機材や楽器自体の進化は楽器の在り方すら変えることもある

クラシックの楽器でもそうだけれども、楽器が進化すると楽器の演奏自体は勿論、音楽へも影響を与えることがある。
ここ最近の話ならDTMやボーカロイドがとても良い例だよね。
ドラムという楽器は非常に原始的だけれども、ハードウェアやヘッドがロックに対応すべく進化したからこそ
今の頑強な楽器になったとも言える。
ツインペダルやブームアームの付いたシンバルスタンド、オプション的に小さな楽器を増やすのに便利なクランプ/アタッチメントができたのも最近の話だよ。

多点数セットとシンプルなセットの違い

前回では「タイコやシンバルの数と演奏技術は比例しない」と書いた。
基本的な考え方としては音色の数が違うと言うこと。
楽器を演奏するに於いては音色の数は武器の数と同じとも言える。
特にドラムの場合は元が音程感が乏しい楽器のため
点数を増やすとメロディックなアプローチが取り易くなるよ。
多点数セットでは「敢えて使わない」ということもできるが、
シンプルなセットの場合、使いたくなってもモノが無いと言うのは想像できるでしょう?

その他、実際に体感して欲しいこととしては共鳴の仕方の違いだ。
チューニングやセッティングによっても随分変わるが、点数が多ければ多いほど共鳴のコントロールに手間がかかることになる。
シンプルなセットはそういう意味でも音の被りが少なく分離が良い。
単体で鳴らしたときに良い音がしているが、セットだと満足できない音になる場合は共鳴を気にすると良い。
特にスネアで違和感を感じた際、スネアのチューニングを弄るよりも近くのタムを調整すると改善することがある。
また、ホルダーやスタンドなどを介して共鳴が生じることもある。
細かいことかもしれないが、その細かいことが積み重なって音色はできあがるので是非気にしてみて欲しい。

もう一つ、実際にやってみないと気付けないこととしては、録音した際の音の定位の問題だ。
点数を増やすととステレオの定位を左右に広げることができる。
例えばタムを上から順番に叩くとスピーカーの左右を移動しあたかも目の前で鳴らされているかのように感じることができる。
勿論、多点数でも定位を狭めるのも可能だが、点数が少ないドラムセットでステレオ効果を得るのは不可能ではないが分かり難いと思われる。

標準セットから拡張するときに気をつけること

決められた場所のみで演奏するのなら必要は無いが、もし、ライヴハウス等で演奏する際は
自分のセッティングを演奏する会場で再現する必要がある。
自分のドラムセットを所有し持ち込めるのなら問題ないが、多くの場合は会場の備品のセットに足りないものを足して使うことが殆どだと思う。

その際、その場所でセッティングを再現できるかだ。
メーカーの仕様の関係でいつものセッティングが可能かどうか必ずチェックしておく必要がある。
また、不足するものは会場に予備があるかどうか、無い場合は持ち込むと言うことになる。
クルマで会場に入れることばかりではないと思うので、荷造りも検討することを勧めるよ。
アタッチメントを使用して解決したり、そもそもその会場の備品を使用することを前提にセッティングを決めるというのもアリだ。

次回はツーバスとツインペダルの違いとか、チューニングの話になるかなぁ…。

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