敵地で痛恨の1敗…自動昇格が遠ざかる(その1) | Purely Belter

敵地で痛恨の1敗…自動昇格が遠ざかる(その1)

熾烈な昇格争いが続くJ2は第29節。5位のアビスパ福岡は、アウェーで17位の栃木SCと対戦しました。

 

アビスパは前節、ホームで水戸ホーリーホックを2-0で下し2連勝中。一方の栃木も、前節はアルビレックス新潟にアウェーで0-3と快勝。こちらも7試合負けなしと好調をキープしています。

 

 

■崩されるシーンはなかったものの…コーナーから痛恨の失点

この試合の唯一の得点は後半20分でした。左サイドからのコーナーキックを、ファーで元日本代表FW大黒将志選手がダイレクトで合わせ栃木が先制しました。このゴールが決勝点となり、栃木が1-0で勝利。見事3連勝を飾りました。

 

アビスパのDF陣はこの試合もしっかりと対応できていました。栃木は、自陣からのプレースキックの際、中盤のヘニキ選手がトップに近い位置を取りターゲットとなりましたが、これに対してはMFウォン・ドゥジェ選手がしっかりと競っていました。また、左ウィングに入ったFW西谷和希選手のスピードを活かした仕掛けに手を焼きましたが、粘り強く対処していたと思います。

 

残念だったのは失点の場面。GK圍謙太朗選手が飛び出しましたがボールに触れることができず、ファーにいた大黒選手にゴールを許してしまいました。確かに、アビスパDFが大黒選手をフリーにしていた点も気になるところ。しかし、GKがゴールを空けてボールにチャレンジしに行った以上は、絶対に触らなければなりませんでした。普段ハイボールに絶対的な強さを見せる圍選手ですが、この場面では痛恨のミスを犯してしまいました。

 

■ボールを支配するも相手DFを崩すに至らず

アビスパは前半15分頃からボールを支配することができていました。セカンドボールも拾い、敵陣でプレーする時間が続きました。後半も良い入りを見せ、ボールを支配することができていました。しかし結果は上記の通り。得点を奪うことができずに試合を終えました。

 

この試合のアビスパはボール支配率は58%だった一方、シュートは相手を下回る8本、枠内シュートはゼロという結果でした。このことからも分かる通り、相手DFを崩すに至らず、攻めあぐねていました。サイドにボールを散らして相手を揺さぶろうとしていましたが、栃木のDF陣は集中しており、中をしっかりと固めていました。先制を許してからはロングボールが目立ち、栃木のDFに用意に跳ね返されてしまいました。

 

また、パスミスも目立ちました。サイドへ出すボールが長くなったり、受け手と出し手の呼吸が合わなかったりと、勿体無いプレーが多くありました。特に、ボールを奪ってから一気に攻めに転じたい場面でのパスミスがあり、良い攻撃に移ることができませんでした。確かに、この試合のピッチ状態は悪かったですが、それを割り引いても精彩を欠いていました。

 

敵地で痛恨の黒星を喫したアビスパ。攻撃面で迫力を欠き無得点に終わった。