熱戦を制した浦和レッズが9位に浮上(その1) | Purely Belter

熱戦を制した浦和レッズが9位に浮上(その1)

インターナショナルウィークを終えて、代表選手はクラブでの試合に全力を注ぎます。熱戦が続くJ1は第26節、優勝争いや残留争いも熾烈になっていく頃です。

 

日産スタジアムでは横浜F・マリノスvs浦和レッズの一戦が行われました。共にJリーグ発足時から加盟する「オリジナル10」ですが、今季は苦戦中。土曜日に行われた試合では、最下位のV・ファーレン長崎、17位のガンバ大阪、16位のサガン鳥栖が揃って勝利。そのため、両者にとっては非常に大切ない試合となりました。

 

 

■浦和が熱戦を制して9位へ浮上!!

前半は横浜FMがペースを握りました。右ウィングに入ったFW仲川輝人選手が上手い抜け出しとスピードを活かしてチャンスを作り、浦和ゴールに迫りました。しかし、先制したのは浦和でした。43分にフリーキックのこぼれ球を、DF宇賀神友弥選手がエリア外からミドル。これが決まり、0-1としました。

 

後半は両チームのチャンスが交互に来る展開に。9分にはDF山中亮輔選手のクロスをファーで仲川選手が合わせるも、シュートはブロック。良い崩しから決定機を迎えるも、ゴールなりませんでした。一方の浦和は15分にFW興梠慎三選手が巧い抜け出しからシュートを放つも、これはGK飯倉大樹選手が見事なセーブでゴールを許しませんでした。

 

同点ゴールが生まれたのは24分でした。MF天野純選手のパスにFW遠藤渓太選手が抜け出し、中へグラウンダーで折り返すと、途中出場のFWウーゴ・ヴィエイラ選手が相手DFを交わしてゴール。H.ヴィエイラ選手はこれが今季10ゴール目。今季はスタメンを外れる試合もありますが、わずかなチャンスをモノにすることができる選手です。このゴールもH.ヴィエイラ選手らしいゴールでした。

 

その後横浜FMが主導権を握りましたが、次のゴールを決めたのは浦和でした。34分にMF青木拓矢選手の浮き球のパスに抜け出したMF武藤雄樹選手がGKとの一対一を冷静に沈め1-2としました。再びリードを許した横浜FMは相手ゴールに迫るも、ゴールを奪うには至らず。試合は1-2で終了し、浦和が見事勝利しました。連敗を2で止めた浦和はこれで9位に浮上。横浜FMは14位となりました。

 

■生まれたゴールは全てスーパー 見応えのある90分に

両チームの良さが出た素晴らしい90分でした。とても下位に沈むチーム同士とは思えない、見応えのある試合だったと思います。この試合で生まれた3ゴールはいずれも素晴らしいプレーによるものでした。

 

浦和の先制ゴールは、宇賀神選手のエリア外から強烈な一撃でした。横浜FMの選手もシュートブロックに来ていたため、決して簡単な状況ではなかったでしょうが、抑えの利いた素晴らしいシュートだったと思います。ブロックに行った選手によってボールが遮られていたでしょうか、GK飯倉選手も反応したものの、弾き出すには至りませんでした。

 

横浜FMの同点ゴールもH.ヴィエイラ選手の技術の高さが出ていました。ボックス内でボールを受けると、細かなステップでDFマウリシオ選手を外し、最後は左足で冷静に流し込みました。あのようなプレーはH.ヴィエイラ選手が得意とする形。細かなタッチとキックフェイントがあるため、相手DFとしてはシュートのタイミングを計ることができず、思い切って寄せ切れないのでしょう。流石のプレーでした。

 

そしてこの試合の決勝ゴールも見事なゴールでした。武藤選手が横浜FMのラインを破ってのゴールでしたが、パスが出る直前の場面では、武藤選手はDFチアゴ・マルチンス選手の視界の中にいました。しかし、青木選手がパスを出す瞬間にギアを上げて視界から消え、GKと一対一の状況を作り出しました。一瞬の隙を突いた素晴らしいプレーだったと思います。

 

華麗なボレーやオーバーヘッドキックがスーパーゴールの代名詞として挙げられますが、この試合で生まれた3ゴールは、一見地味ではありますがとても素晴らしいものでした。このようなゴールこそ、ニュースや動画サイトなどで多く取り上げられてほしいものです。

 

連敗を2でストップさせた浦和は9位に浮上。今後の巻き返しに期待したい!!