増税延期でダブル選? | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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7月の参院選がダブル選になるかどうかは安倍総理の判断次第だが、その総理自身は時事通信社「新年互礼会」で毎年のように解散をネタにしている。
例えば、平成29年解散総選挙の翌年のこの会合ではこんな話をしている。

 昨年は酉(とり)年でありました。申(さる)酉騒ぐ、と言いますが、騒がしい1年間。実は、私はこの場において、酉年というのは、政治においてはいろんな変化がある年だ。小泉総理の郵政解散、あるいは佐藤総理の解散。解散と酉年、そういう話をさせていただいたんです。でもそのとき私の真意を誰も理解しなかった。こんなに私がせっかく年の初めに事前予告をしていたにもかかわらず、実際に私は10月に解散を打つと、突然選挙があるのはけしからん。何を聞いていたんだという気持ちであります。大義がない。大義がないと言うのであれば、年頭に言いなさい。こんな気持ちでありました。実は、私に批判的なある新聞社、たくさんありますが、の社説において、昨年の年頭、安倍総理は解散をにおわせていた。この発言をしっかりと野党は受け止めて準備をすべきだった。今年、年頭どんな話をするか注目したい。こういうコラムでありました。ですから今日はそういうことは絶対に言わないと心に誓ってやって来たところであります。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201801/05jiji.html


自分がせっかくヒントを与えていたのに記者の誰も真意を見破れなかった、それが君たちの仕事でしょうと思いっきりからかっているのである。
総理が「何を聞いていたのか」とからかった前年のスピーチは次のようなものだ。


 今年も選挙があるかといえば、これは時事通信の互礼会なので最初に言っておいた方がいいと思うんですが、これは全く考えていない。36年前は選挙をやっておりませんから、酉年であれば必ず総選挙というわけではない例外というと普通はあるみたいなんですが、今年は全く考えていないということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。
 ただ、この酉年というのは、このように変化のある年、大きく世の中が変わっていく可能性を秘めた年でもあります。そして、かつ今年は、丁酉(ひのととり)でありまして、大きな変化と新しい芽が出てくるという年になります。

(平成29年1月5日時事通信社「新年互礼会」)
https://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201701/05jiji.html


一応「今年は全く考えていないということは、はっきりと申し上げておきたい」と明言している。

しかし、「例外はある」とも言っているし、酉年云々の後半部分に真意が隠れているのが分からなかったのかというわけだ。

つまり、「自分が『解散は頭の片隅にもない』と明言しても信用してはいけない」と言っているのである。
その安倍総理が、今年の互礼会でもこんなことを言っている。


 今年は亥(いのしし)年でございまして、亥年というのは選挙にとっては厳しい年と、こう言われていますね。統一地方選挙と、参議院選挙があるからでございまして、先ほど、今年いい年になるのかなというようなお話をさせていただいたんですが、もうマスコミの報道と大体選挙ばっかりですね。12年前も亥年、安倍政権において残念ながら厳しい結果になったわけでございます。まだあの時は私も若かったなと、こう思うのでございますが、新年の私の挨拶をもう1回読み返してみますと、猪(いのしし)にちなみまして、美しい国に向かってたじろがずに真っすぐに進んでいきます、なんて書いてあるんですね。これ若々しいなと思いますが。しかしですね、猪という動物はよく調べてみますと、そんな単純な動物ではないんですね。この猪突猛進という言葉はあるんですが、50キロのスピードで走っていくんですが、しかし障害物があれば、ひらりと身をかわす。こうしなやかさも持っている。なかなか難しいところにぶつかりそうになれば、ちょっとUターンしながらちゃんと別の道から進んでいくということでございまして、この12年間の違いは、私がそれを学んだということでございまして。今年1年間は、しなやかに、そして寛容な気持ちを持ちながら、謙虚な姿勢で政権運営を行っていきたいとこう考えています。最後の話をしたところで、山口代表の顔が何となく安心したお顔に変化をしていただいたなと、こう思うところでございます。

(中略)

 そこで、選挙でございますが、よくマスコミにおいてダブル選挙をやるんではないかと、こういうことが言われておりますが、これは頭の片隅にもないということは申し上げておきたいと思います。この6年間、ずっと私は同じことを言ってまいりました。でもそうすると、6年間ずっと頭の片隅にもないと言いながら、2回総選挙をやっているではないかと言う人もおりますが、今回は全くどこにもないということは、申し上げておきたい。1年経ちましても、参議院選挙におきましては、堂々と骨太の論争をしながら、政策の論争をしながら、勝利を勝ち得ていきたいと、こう思っている次第でございます。

平成31年1月7日時事通信社 新年互礼会(官邸ホームページ)より
http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201901/07jiji.html


「今回は全くどこにもないということは、申し上げておきたい」と言いながら、一方では思わせぶりなことを言って笑いを取っている。
「解散に関しては好きにさせてもらう」ということだろう。

この時も永田町には解散風が吹いたが、今度は総理の側近の一人である萩生田氏がダブル選の可能性に言及して解散風を吹かせている。
しかも、その理由が消費増税延期というのだから、大騒ぎになっている。


自民 萩生田氏 日銀短観の内容次第で消費税延期も
NHK 2019年4月18日 15時45分

ことし10月の消費税率の引き上げについて、自民党の萩生田幹事長代行は、日銀が7月に発表する短観=企業短期経済観測調査の内容次第では、延期もありえるという認識を示しました。また、「増税をやめることになれば、国民の信を問うことになる」とも指摘しました。

萩生田幹事長代行は、インターネット番組で、消費税率の10%への引き上げについて、「景気がちょっと落ちている。ここまで景気回復してきたのに、万一腰折れしたら、何のための増税かということになる」と述べました。

そのうえで、「次の日銀の短観をよく見て、『本当に、この先危ないぞ』となったら、崖に向かってみんなを連れて行くわけにはいかないので、違う展開はある」と述べ、日銀が7月に発表する短観の内容次第では、消費税率の引き上げの延期もありえるという認識を示しました。

また、萩生田氏は、「増税をやめることになれば、国民の信を問うことになる」とも指摘しました。

一方で、夏の参議院選挙に合わせた「衆参同日選挙」については、「G20サミットもあるので、なかなか日程的に難しい」と述べました。

萩生田氏は、安倍総理大臣のもと官房副長官を務めるなど、安倍総理大臣と近いことで知られています。

消費税率について、政府はリーマンショック級の出来事が起こらないかぎり、予定どおり10月に10%に引き上げるとしています。

(以下略)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190418/k10011888211000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001


以下略の部分では、与野党各党や財界、労働界の反応を報じているが、政府ではなく党の人間の「もしそうなれば」の仮定の話にしては、過剰とも思える反応ぶりである。

総理以下、政府の要人は相変わらず「予定通り」としか言わないが、それを信じる人は少ないのだろう。

私は安倍総理が、あらゆる対応策を実施して、自分の任期中に消費増税を実施する可能性が高いと思っていた。民主党政権から引き継いだ重荷を後継者に先送りしないと考えたのだ。

しかし、萩生田氏の言う通り客観情勢は変わってきている

菅官房長官は「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、10月に10%へ引き上げる予定だ。国会答弁の通り全く変わらない。安倍晋三首相や私が責任を持って答えている」と述べているが、法律で決まっていることを政府として現段階で否定できるはずがない。

だから、政府ではなく党の人間である萩生田氏が観測気球をあげた
これまで二度あった増税延期前にも総理は延期説を否定していたし、今年も年初に大勢のマスコミ人を前に猪の変わり身の早さを語っていることを忘れてはいけない。

ただ、この発言で改めて浮き彫りになったのが、増税圧力の強さだ。

与野党、財界から一斉に「予定通りに挙げるべき」の声が挙がり、消費増税反対の野党を支持しているはずの労働組合までもがそう言っている。

また、公明党の石田政調会長が指摘しているように、増税を前提に進んでいる幼児教育の無償化などをどうするのか、キャッシュレス化のポイント制度は見送るのかなどの問題が残る

自民党内部の増税勢力も多く、ことはそう簡単ではないのである。

それならいっそ「標準税率を10%に引き上げたうえで、全品目に軽減税率を適用」すればいいのにと思うが、それも口で言うほど簡単なことではないのだろう。

消費増税という障害物に対し、ひらりと身をかわすのか、あるいはちょっとUターンして別の道から進むのか。
安倍総理はどんな判断するのだろう。

(以上)

 

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