liverpoolfc.comより。

 

リヴァプール・フットボールクラブは、COVID-19のパンデミックの影響によって引き起こされている様々な課題に引き続き対処していますが、これまでに行われてきた対処の進捗状況についてサポーターの皆さんに最新情報を報告致します。

 

当初から私たちの優先事項は、私たちの選手たち、スタッフ、サポーターと地元コミュニティの健康と安全に集中することでしたが、クラブはまたこの危機に対するプレミア・リーグの継続的な対応において、可能な限り完全に役割を果たすことに深く取り組んできました。

 

その為、私たちは、国民健康サービス、EFL、ナショナル・リーグへの支援と2019-20シーズンを安全が確認された場合にのみ再開することへのコミットメントを確認した金曜日のプレミア・リーグからの発表を歓迎致します。

 

クラブレベルでは、短期的および長期的の両方において、クラブと私たちのスタッフの最善の利益を守る為、その他様々な対策が講じられておりますが、そうしたすべての行動は様々な内部の議論に従って行われています。場合によっては、すべての当事者が継続する立場にある場合にのみ、追加措置が取られますが、この場合には最新情報を発表致します。

 

リヴァプールFCは、プレミア・リーグの中断により影響を受けた一部のスタッフを一時解雇としました。クラブはこれらのスタッフに給与の100%が支払われることを認め、スタッフの誰一人として経済的な不利益を被らないようにします。先月にクラブはプレミア・リーグの中断期間中にマッチデイおよびマッチデイ以外のスタッフに給与を支払うことを認めていました。

 

スタッフを一時解雇を行う決定の前でさえ、クラブのシニア・レベルにおける集団としてのコミットメントがあり、この前例のない危機の際にして、クラブの従業員の-ピッチ内外での-仕事を確保する解決策に向けて、全員が取り組んでいました。

 

試合が予定どおりに行われていない期間中の給与控除のトピックについては活発な取り組みが行われています。これらの議論は複雑なものであり、結果としてこのプロセスは進行中です。

 

さらにはすべてのクラブスタッフの健康と安全が最も重要である為、この危機に際してスタッフを支援する為に多くの積極的な対策が講じられてきました。対策には、決定や最新情報をスタッフに通知する為の最高経営責任者からの定期的な情報発信や健康と安全に関する情報と主要な連絡先を提供する新しいオンライン・ポータルサイトも含まれています。これには、メンタルヘルスと安全に関するクラブのスポーツ心理学者からのガイダンスやクラブの栄養学に関する責任者からの健康的な食事のアドバイスも含まれます。クラブはまた、在宅勤務への適応とリモートワークへの対応に関する具体的な支援を提供する為に新たに学習および開発プラットフォームを立ち上げました。

 

リヴァプールFCはまた、リヴァプールFCファウンデーション、クラブのコミュニティ・アウトリーチ・プログラム、レッド・ネイバーズといった食糧危機にあり社会的に孤立している地元の家族を支援することを目的としているコミュニティと積極的に協力しています。

 

ファースト・チームの選手たちとリヴァプールFCファウンデーションからリヴァプール北部のセント・アンドリュースのフードバンクには多額の寄付が行われました。これは緊急フードバンクからリヴァプールFCファウンデーションへの嘆願から始まって、困っている人たちを支援し、LFCスタッフは家族が危機を乗り越えて、食料を確保できるようにボランティアを続けています。

 

クラブは“LFCコネクト”も立ち上げました。これは私たちのコミュニティで最も弱い立場の人たちとの電話連絡を目的とした社会的孤立イニシアティブです。私たちのファンサービス・チームは高齢者や弱い立場の人たちに連絡を取り、バーチャルな形で紅茶の時間を彼らと過ごすことに励んでいます。

 

普段は私たちの学校やコミュニティ・プログラムに参加する人たちの為に、フィットネス・レベルを維持する為に自宅で行うことのできるバーチャル・セッションとエクササイズ・ルーチンを撮影しました。これらの自宅で行えるフィットネス・ビデオは、バーチャル・チェアヨガ、50歳以上のチームの為のウォーキング・フットボール、マインドフルネスとフィットネス、およびウィークリー・プログラムに参加する何万人もの子供たちの為のフットボール・コーチングをカバーするものです。


クラブから非常に残念な発表がありました。
原文にある“furlough”は休暇や自宅待機、一時解雇といった意味があります。いわゆるレイオフというヤツですね。

 

選手以外のスタッフを一時解雇するのはプレミア・リーグではリヴァプールが初めてという訳ではなく、既にトッテナムやニューカッスルなどいくつかのクラブが行っていますが、リヴァプールもそこに乗っかってしまいました。
クラブの発表を見ると「それでも給与は100%保証されるのだから問題ないのでは?」と思ってしまいそうですが、これはイギリスの失業対策制度を活用することにより、政府に給与の80%(=税金。限度額あり)を支払ってもらい、残り20%をクラブが支払う結果、100%保証される、という話でクラブが100%給与の面倒を見る訳ではありません。
ちなみにこの給与80%というのも、行政の処理が追いつかないらしく支給されるまでにかなり時間がかかっているという話も耳にします。

 

当然、プレミアの中でも財政面で比較的余裕があるはずのリヴァプールが税金に頼ってしまう判断を下したことは、大きな批判を浴びていて、控え目に言っても大炎上といった感じになっています。

 

新型コロナ・ウィルスの影響でどこも財政的なダメージが大きいのは確かで、リヴァプールも例外ではないのは理解できますが、労働者階級の街を象徴する存在(と言うとエバートンファンは怒りそうですが)で、普段はクラブの社会的責任を特に強調してきたリヴァプールがこういった判断をしてしまったのはファンの1人として本当に残念でなりません。
そもそも、選手たちの給与を減給するというのであればいざ知らず、クラブスタッフの給与を抑えたところでクラブ規模で考えるとたかが知れていると思うんですがね。

 

先に選手たちや監督の給与を削り、それでも難しい状況なので、というのであればまだしもですが...この決断は、リーグが中断した後にクロップが発したメッセージと大きく乖離するものですし、これまでリヴァプールFCが社会的責任を果たして築き上げてきたクラブイメージを大きく損なってしまうもので、クラブのある種特殊なアイデンティティすら失ってしまいかねないほどの悪手だとしか思えません。

 

ヘンダーソンがイニシアティブを取って、プレミア・リーグ各クラブの選手たちが給与の何割かを医療機関への基金に寄付しようと動いていることが報じられた矢先のこの発表は特にイメージが悪いですね。

 

 

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