蜂蜜と遠雷(上・下) | Times goes on

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面白かったです。

先が楽しみで夢中になって読んでしまいました。

この本を読む前に、「羊と鋼の森」 を読んで

ピアノの調律について知ることが出来ていたので

良い流れでこの本を読む事が出来ました。

 

 

ピアノもクラッシックも知らないですが、楽しく読める本です。

お話は第6回芳ヶ江国際ピアノコンクールに参加する、

4人のピアニストが中心に描かれています。

 

●風間塵

●栄伝亜夜

●マサル・カルロス・レヴィ・アナトール

●高島明石

 

この4人が個性豊かでそれぞれのピアノとの出会い、ピアノとの向き合い方

ピアノとの人生模様が面白く

文庫では上下巻にもなるボリュームの大作を

読者に飽きさせることなく読ませる物語でした。

(下巻途中、予選の長さに早く先が知りたく少しだけ萎えそうにもなりましたが)

 

 

それぞれ4人のストーリー自体が面白く印象的なのですが、

私の中では第二次予選の課題曲であった、「春と修羅」 が印象的でした。

曲に関してのどうこうは全くわからないのですが、、

高島明石が挑んだ 「春と修羅」 が特に印象的で

彼は3次予選には進めなかったけれど、

最後の授賞式で彼が菱沼賞を受賞した流れには

思わず涙してしまいました。

でも私が実際に聴いてみたいと思ったのは、

マサルより、風間塵と栄伝亜夜のピアノです。

 

 

そして、この長いピアノコンテストを書き上げた作者の苦労を

担当編集者の方があとがきとして、解説を書かれていました。

それを読んで、長い年月の取材と連載があって

この本が世に送り出されたことに、感動できました。

すごいな~と。

小説家の努力と葛藤に感心した本です。

読んで良かった。

 

映画も見てみたいけれど、これは絶対に原作でないと伝わらないでしょうね。