スリンで少し時間があったので、近くの過去の植林地を回ってみた。
いい報告ばかりしたいところだけど、現実は成功ばかりではない。
最終年から考えても、もう6年以上もまえの植林地。


ここは色んな支援を入れさせていただき、何度も何度も何年もトライした場所。
なぜなら失敗続きだったから。
牛の放牧で苗木が食べられてしまったり、旱魃が酷くて枯れてしまったり…。

それなりに残って森になった場所もあるけど、


あんなに頑張っても残らなかった場所も。
この時学んだのは、植林地の選定には慎重にならなければいけないということ。植えたいから植えればいいわけじゃない。
大事なのは土地ではなく、人。
そして村人たちはもちろんのこと、リーダーのやる気。この時は村人が頑張ってもダメだったのですが、土地のリーダーの植林へのイベント的な考えをどうしても変えられなかったため。
それらも含めて、フィールドでは事前に植林地と人を見極めなければならない。
たまに現場に行く程度では、難しい。



逆にこの場所は↑、リーダーも村人も一致団結して頑張った成功例。
植えた面積や本数はわずかですが、一本一本丁寧に心を込めて育てられています。
お寺の敷地内に公園を作りたい、という希望から植えられましたが、ここのご住職の木を植えることにかける熱い思いに動かされ、地域の方々も一生懸命にやっています。
ここはオイスカ研修生OBの地元なので、お寺のこと、ご住職のこと、地域のことが事前にわかり、『間違いない』と判断できた。

植えた木の横に蓮の池を作り、美しさを加えつつ、水の管理もやりやすくしているようです。
こんなに大きくなっても木への水やりもちゃんとされてました。

こんなふうにに、ホースから水が根元に吹き出す仕組みができてました。

連絡無しのいきなりの訪問でも、お寺の木々への愛情が見られて、普段からの手厚い管理作業が嬉しかったです。

そして日本の支援者、豊安工業さんが、ここで何年も継続して応援してくれたことも、大きな励みになっています。

単純に木を植えると言っても、意外と難しい。それだけに私たちNGOの強みである『地域に根差した活動』が生きてきます。
今月のオイスカタイスタッフ会議を前にwith コロナの新たな時代に『地域に根差す』ということについてを、改めて考えたりしてます。