「にんげんクラッシャー、さんじょう!」 最上一平・作 有田奈央・絵 新日本出版社 1300円+税
いがらしくんは、登校の途中でまっ赤な柿の落ち葉をひろいます。その葉っぱの軸を持ち、くるくる回しながら歩いて行くと……。
りゅうせいくんが、ぼんやり立ってなにかを見ていました。その後ろに行くと、三階建ての家を大きなものがバリバリと壊していました。「すげえー……」。いがらしくんも目が離せなくなりました。りゅうせいくんがいいます。「あれ、クラッシャーって いうんだよ」。
りゅうせいくんは、夏休みが終わったら、おかばやしりゅうせいから、いしだりゅうせいに、名前がかわっていました。お父さんとお母さんが離婚したのです。いしだはお母さんの姓でした。
いがらしくんが「あの おじさんが 運転しているんだよね」というと、りゅうせいくんは「運転手じゃないよ、オペレーターって いうんだよ」。そして「うちの、おとうさん、オペレーターなんだよ」。
りゅうせいくんはクラッシャーの姿に、大好きだったお父さんを見ていたのです。登校時間が迫ってきました。「ちこくだ。りゅうせいくん、行こう!」という、いがらしくんに、りゅうせいくんはいいます。「ぼく、きょう、学校、いかないことにする」。
いがらしくんはいいます。「りゅうせいくんが 行かないんだったら、ぼくも 行かない」。そして文章はこう続きます。
いがらしくんは、一歩、りゅうせいくんに ちかづいて、クラッシャーを みました。りゅうせいくんを ひとりだけのこして、自分だけ 学校に 行くことは できないかんじがしましと。
少年の悲しみと、「一歩 ちかづいて」その少年のとなりに立つ、ふたりの物語です。
くもよ
しょうねんは
さびしくなるとくもでねむった
くもは
やわらかくしょうねんをつつみ
まちのうえを
うみのうえを
ゆっくりととんでくれた
それからいつも
そのおかにおろしてくれた
おかにはおかあさんのおはかがあった
しょうねんは
くものないひでもくもとはなせる
ボクも、子どもの頃雲と話していました。あの頃は、ボクも詩人だったのかな??
クラッシャーのいる工事現場の隙間から覗いたことがあります。埃がすごくて、オペレーターの大変さがわかりました。でも、壊す気持ちよさも・・・。
東京より遅れて春一番が吹きました。いやあ、雲の流れの早いこと早いこと。いろいろ飛んでました、ふふ。
いがらしくん。いいですよね。
詩を書けば、いつでも詩人! (^o^)
ひでちゃんさま
あわいいランジェリーがいいなぁ。