「小人間史-他」から
* (もう愛情の失せた太股をおまえの腹の上に乗せてみた)
「おまえ」とはだれだろうか。人間だろうか、女だろうか。私は、ふと「犬」を思ってみた。「腹の上」は「銅の上」でもある。「愛情の失せた」は「太股」をとびこえて「お前の腹」を修飾している、と読む。
ホームレスと犬。嵯峨がこの詩を書いたとき、ホームレスということばがあったかどうかわからない。路上で生活している男。夜、犬と寄り添っている。
「愛情の失せた」は冷たいことばだが、もう「肉体」になじんでしまっていて、「愛情」ということばが必要ではない、という意味に読んでみる。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
* (もう愛情の失せた太股をおまえの腹の上に乗せてみた)
「おまえ」とはだれだろうか。人間だろうか、女だろうか。私は、ふと「犬」を思ってみた。「腹の上」は「銅の上」でもある。「愛情の失せた」は「太股」をとびこえて「お前の腹」を修飾している、と読む。
むなしい街燈がひとつそこいらを照らしているばかりである
ホームレスと犬。嵯峨がこの詩を書いたとき、ホームレスということばがあったかどうかわからない。路上で生活している男。夜、犬と寄り添っている。
「愛情の失せた」は冷たいことばだが、もう「肉体」になじんでしまっていて、「愛情」ということばが必要ではない、という意味に読んでみる。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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