「何でもない人の、何でもない映画を撮りたい」 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

北野武が映画について話したときに
「何でもない人の、何でもない映画を撮りたい」と言ったことがある。
そのような「何でもない」と言われる映画で思い浮かべるのは、
小津安二郎監督の『東京物語』ではないだろうか。
この映画は、長い間、レンタルビデオの貸し出し数No1を記録していた。
映画の内容としては、事件性のない、ごくありきたりの人々の、
ごくありきたりの日常を描いたものとも言える。
田舎から娘の結婚式に東京に出てくる老夫婦が話の中心となる。
その辺りの人間模様が描かれたもの。
何でもない人の人間模様が、人の心を打つ、ということがあるようだ。

だけども、たいていの映画は、その主題となるのは犯罪がらみの事件。
事件が大きければ大きいほど、観客の意識を引きつけることになる。
大きい事件や犯罪の陰には、社会の歪みが透けて見えるもの。
犯罪は、それ自体で社会批判であり社会悪の告発でもある。
主人公の視点を通して、社会の問題点を抉り出す。
犯罪者は「普通」でない決断を下して犯罪者となっている。
尋常でない心の動きが映画や小説の格好のネタになっている。
犯罪の中でも殺害される犯罪は、最悪のもの。

「人間はどんな動物によって一番多く殺害されているか?」という統計が出ていた。
人間を殺害するサメやライオンなどは、世界でやっと十人程度。
ハエの一種が五番目で、1万人程度がこのハエで命を落としている。
狂犬病のせいなのか、犬が第4位で2万5千人。
蛇が第3位で5万人が殺されている。
第2位と第1位は、他と比べればダントツに高い。
第2位は何と!「人間」。
年間47万人も人間を殺害している。
第一位は、「蚊」で71万人とあるが、蚊にとっては、殺害の意識なくしての殺害。
人間の殺害行動は殺人を意識しての行為。
やはり人間は凶暴な動物と言えそうだ。

「何でもない人の、何でもない映画」は、
凶暴な「人間」には、趣味の合わない映画なのかも知れない...


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<了>