「実存主義」と「商業主義」 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

太宰治の小説『人間失格』の中で、登場人物の葉蔵と堀木が様々な語句の
シノニム(同義語) とアントニム(対義語) について議論するくだりがある。
「罪」と「罰」についての一例などもあり、
友人同士の楽しい雰囲気が見て取れる一節でもある。
語句はシノニム、アントニムなどを挙げることにより、
その姿がはっきりしてくるものが多い。
そこで思ったのが実存主義。
「実存主義」は、過去を辿ればキルケゴールをその祖に置く場合もあるが、
一方では、サルトルが自身の代名詞のように言っていたこともあった。
そのときに語った言葉が「実存主義はヒューマニズムである」。
これが大胆な言葉として話題を呼んだ。
ヒューマニズムと実存主義は、浅からぬ関係性はありそうだが、
そのものとは言えそうにない。ただ、シノニムには入れられそうだ。
さすれば「実存主義」のアントニム(対義語) は?
などと考えたりする。
ことによると「商業主義」かも知れないと思う。
ヌーヴェルヴァーグの旗手とされた映画監督ジャン・リュック=ゴダールは
「商業主義」の映画か、「ヌーヴェルヴァーグ」を続けるのか?
という岐路に立たされたことがあった。
「ヌーヴェルヴァーグ」が意図したところは独自路線。
その路線には、売れるかどうかが問題ではない「自分のやりたいようにやる」
といった「実存主義」のようなところがある。
察すれば、ヌーヴェルヴァーグと実存主義は、お互いシノニムと言えそうでもある。
その辺りから察すれば「実存主義」↔️「商業主義」
という構図が成り立つかも知れない。

我々は、新型コロナの関係で、アーティストもお商売人も"Stay Home"
という状態に置かれた。
そして、我が ささやかなる外国語スクールも、おおよそ休業状態になったのも事実。
過ごした長い一日一日で、これまでの指針の存在意義を暫し黙考することができた。
わがスクールと言えばこの30年あまり「自分がやりたいことをやり、
それがみんなの役に立ち、それによって、ささやかな当方の生の営みができていた」。
「自分がやりたいことをやる」そんな実存主義的に生きていて、
それが、ささやかな我が活計(たつき)となっていたとも言える。

そんなところから察すると、
「商業主義」は「実存主義」のアントニムではなくシノニムか...?


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<了>