商社マンが教える就活必勝ブログ
当ブログでのお薦めテーマは、以下です。
商社のみならず、難関企業で内定をとるためのノウハウを紹介しています。

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志望動機
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商社情報

質問やES添削は、アメブロやmixiのメッセージを通じて承りますが、回答は基本的にブログ上で返答致しますので、ご了承ください。






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商社で伸びる能力

商社マンは優秀といわれるが、私は全然そう思いません。
コンサルや投資銀行に行った人たちに比べれば、全然仕事していないし(※正確には社内で拘束されている時間だが)、彼らに比べれば問題意識は低いし、ITリテラシーに関しては圧倒的に低い。商社のオジサン連中はPC能力が低いため、商社の若手は自分はPCができると勘違いしがちだが、コンサルや投資銀行に比べれば、圧倒的に能力は劣る。

しかし、個人的な経験に基づいて、商社に入社して伸びる能力を三つあげるとすると、
①調整力
②飲み会のアレンジ力
③ゴルフ
ですね。

まず、真面目な所からいくと、①の調整力はどの部署に行っても力がつくと思います。
商社は基本的に、買いと売りを繋ぐのが根本なので、この買い手と売り手の落としどころをどうするかという観点においてのセンスは磨かれますね。
トレードの部隊でなくとも、投資部隊も同様です。
いくらで株を買うか売るかというのを先方と社内で調整する必要もあり、あらゆるロジックを場面で使い分ける必要があるので、商社で仕事をしていると、この調整力はつきます。
これは、ビジネスの現場で何が起こっているか知らず、Bloombergのような情報端末から得た、精度の低い情報に基づいて分析し、自分勝手なロジックを作るだけの投資銀行やコンサルでは身につかない能力ですね。
泥臭いどころか、生臭い(関係者の血の匂いでw)仕事を経験できるのは、非常にストレスフルな反面、案件を纏め上げる能力は身に付きます。
就活で、「どのようにチームを纏めるか?」的な質問がありますが、商社の仕事をしていると、この解が見つかりそうです。

次に、②の飲み会のアレンジ力は、これは商社に限らず日系の企業に行けば、公式・非公式含めてアレンジする場面が多いので、自然と伸びますね。
商社は色々な人種がいるので、人によってコスパ重視とか高級志向とか分かれるので、幅広く色々なお店を知ることができます。(外銀に行くと、幸か不幸かバブリーなお店に偏ります。)
また、12月の残業は忘年会の出し物の練習ばかりになるので、AKBのダンスとか踊れるようになります。(無駄な能力w)
この辺は商社というより、日系企業ならどこでも伸びるスキルですねーw

最後に、③のゴルフは間違いなく商社で伸びる能力ですね。
やはり、商社マンは平均的にゴルフが他社よりうまいです。
なぜなら、海外駐在中にゴルフは安くでき、また現地の日本人との繋がりや接待等でゴルフをしなければいけない場面に向かうからです。
ゴルフをずっと避けてきたという人間でも、海外駐在の時は逃げ切れず、どうしてもやらざるを得ないようです。










【推薦図書】ロスジェネの逆襲

半沢直樹のドラマを見たとき、何が面白いんだろうと疑問に思いながら見てました。

学生にとっては、こういうバチバチやりあっているビジネス系のドラマ好きかもしれませんが、サラリーマンにとっては、「日中、退屈なサラリーマンドラマを見ているのに、なぜ家まで帰って、サラリーマンドラマを見たいと思うか。」と感じるので、当初、半沢直樹をあまり見る気がしませんでした。
そもそも、半沢みたいな生意気な部下はすぐに左遷されるか、組織の中でハブられるので、ありえないよなーとみていました。(そもそもドラマってあり得ないものと理解しつつも)

しかし、多少脚色されているとはいえ、それでも学生にとって参考になる部分はあると思います。
特に、出向のところとか。

とある大手銀行の社員は、地方の子会社に出向辞令を受けたときに暴れまくった…という噂があるぐらい、出向というのは銀行マンにとっては大切なようです。

ちなみに、商社の場合、出向は決して悪いことではありません。
子会社に出向してマネジメント経験を積み、本社に戻ってくるパターンは往々にしてありますからね。
もちろん、どこの子会社に出向できるかというのは、銀行同様に大事かもしれませんが、商社の場合は、明らかにダメな出向パターンというのはない気がします。

というのも、商社内で色々な事業をやっており、花形部門や花形出向というのがないからです。
資源が花形部門だと思っている人は結構いますが、別に資源部門にいたからといって、出世が早いなんてことはありえません。(そもそも、最近資源部隊は各社人材を厚くしているので、むしろポストが足りなくなるのでは?と思っています)

また、某商社では、優秀な人材にはあらゆる事業を経験させたいということで、5年ぐらいの間隔で様々な部門を転々とさせたりするのですが、真実が果たしてそうなのかはわかりません。
使えない人間だから、引き取り部署がいなくて、転々しているだけじゃないの?
とも考えられます。
つまり、「こういう路線は出世コースだ」という明確なものはないと思います。

というわけで、商社に関しては出向はあまり関係なく、また明確な出世コースというのはないと思います。
もちろん、どこまで登り詰めることができるかがはっきりする時期は個人個人にありますが、それは40歳を超えてからの話ですね。



さて、とはいえ、半沢直樹を見ているとどんどんストーリーに吸い込まれていき、果ては「ロスジェネの逆襲」を買うに至りました。
非常に面白い小説でした。
(これはフィクションなので読者にわかりやすいような単純な世界構成になっていますが、ビジネスの世界はそんなに間抜けな連中はいないので、留意ください。)





企業再生プロフェッショナル

企業再生プロフェッショナル 」という本をこの週末に読んだのですが、非常に面白い本でした。
(学生のときにこの本に出会っていれば、自分の人生変わってたかもしれません(笑))

著者はアリックスパートナーズというGMやJAL等の破綻企業に対してコンサルティングを行った会社です。

内容は、倒産の危機に瀕した企業をいかに蘇生するかを物語形式で紹介しています。アリックスの過去の企業再生の案件に基づく実体験らしいです。
破綻に陥る会社の特徴、破綻させない為に銀行への根回し・説明、コストカットの手法、M&Aの入札方法、私的整理から民事再生へ―等、再生請負人(ターンアラウンド・スペシャリスト)の仕事とノウハウをわかりやすく解説されています。
まさに、半沢直樹の話を銀行ではなくコンサルタントの視点から、そしてより企業再生の具体的な手法にフォーカスしたものといってよいでしょう。

コンサル、投資銀行、商業銀行志望の学生は必ず読んだほうがよいでしょうし、商社に入社してM&Aを行いたい学生も読んだほうが良いでしょう。

どのような仕事・業務を行っているかイメージを持つこともできるし、業界単語の勉強にもなります。
そういう点で、内定者にも是非読んで欲しい作品です。

個人的にコンサルの仕事は大量の無意味な資料作成ばかりでつまらないと思いますが、
企業再生といった明確な目標を持ち、結果を出すことを重視するアリックスの仕事は面白いように思えます。


企業再生プロフェッショナル

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価格:1,890円(税込、送料別)

面接で見られるポイント【考える力】

面接で見られるポイントの一つとして、「考える力」を持っているかはチェックされるポイントです。
これは、色々な角度の質問から試されます。
(例)
「なぜサークルに入ろうと思いましたか?」
このような質問でダメな回答は、

「友達に誘われたから」
「家族にそれをしろと言われたから」

といった受け身姿勢はイメージがよくありません。
「サークル選びのとき、こういうことを考えて選びました」
とよく考えて選択をとるほうがいいのです。

そして、その選択した際の軸と今の就活の軸がどのように関係しているかも説明できるとよいですね。

また、こういう質問もあります。

「大学では何を勉強されていたのですか?」

「ファイナンスのゼミに所属し、DCFやWACC等企業価値算定について勉強していました。」

この回答は事実といえば事実なのですが、単に公式を習っただけにすぎず、自分で考える力があるというアピールはできません。
模範回答としては、
「○○という研究を行っていました。それに対してこういう仮説をもって検証していたのですが、思った結果が出ずに、こういう感じで仮説を修正して検証して、結論を出しました」

というストーリーで話すのがよいのです。

理系院生にとっては当たり前なので問題ないのですが、文系学部生にとってこの話が難しいですね。
だから、ゼミに入ったり、フィールドワークの授業はとったほうがよいのです。

そういうのをやっていないとなると、もはや開き直るしかないでしょう。
別に面接での質問はそれ一つではないので。


とにかく考える力をアピール際に大事な事は、下記ですね。
・受け身でないこと
・思考プロセスに試行錯誤があること
・前提を自分で置けて、自分なりの回答を導き出すこと





ケース面接対策【ボストン・コンサルティング】

元商社マンの人が立ち上げたサイトで、面白い記事を見つけたので、紹介します。
http://unistyleinc.com/cases/20

「BCGインターン参加者によるケース問題面接実況中継」ということで、ケース面接のやりとりが詳細に書かれており、ケース面接を初めて受ける人はこれを参考にしたほうがよいでしょう。

問題も新幹線の乗客数を求めるという、オーソドックスなもので、ケース面接対策では必ずやっておいたほうがよいでしょう。(これの応用が新幹線での駅弁の売り上げとかLCCとかありますから)

さて読んでいて気付いたことを勝手にアドバイスとして、下記記載します。

①無意味な定義決め
私「利用者数というのは新幹線の乗り降りした人の数ということでよろしいでしょうか。」

新幹線の利用者数という明確な質問に対して、何を確認しようとしていたか不明です。
新幹線構内には入るけど、車両には乗らない、例えば、見送りの人を除きたい…とかそういうことか?
もし質問に背景があるならば、それを聞く理由を述べる必要あり。

ただ、私ならば、
「利用者数というのは、駅構内に入って乗車せずに写真ばかりとる鉄道オタクは少数の為、それは無視して、新幹線の乗り降りした延べ人数と理解しますので、その前提で説明させて頂きます」
と自分で前提を置いて、説明します。

実際に、自分で考えない為、前提が置けず、すぐに質問ばかりするのは仕事のできない人間の典型です。
コンサルでもこういう人、いますね。
前提をひっくり返されたら、今までの作業が無駄になるから、前提を確認したくなるのはわかりますが、どう考えても引っくり返りようのない前提をわざわざ確認する必要はありません。

また、「より正確に数字を求める為」定義を確認しているわけですが、一歩上を目指すならば、「自分はどういう戦略を描きたいのか」を前提に定義を確認するべきです。

この問題で聞きたいのは、新幹線の利用者数ではありません。
本当に知りたいことは、「新幹線の利用者数を増やす事」なのです。
(その質問をされる前でも、まずそういう質問がくることは想定できるはずです)

とすると、自分がどのように新幹線の利用者数を増やすか…という戦略をある程度考えたうえで、定義を確認するわけです。

例えば、新幹線の乗客数を増やすのに限界があるので、駅構内でイベントを開いて、とにかく駅構内に入れる人数を増やすという戦略を描いているならば、利用者数の定義を最初から新幹線の乗客数で決めに行かず、曖昧な状態にしておけばよいでしょう。
(常識的に考えれば、この問題は乗車率を上げる戦略を考えるべきなので、駅構内への人数を増やすというのは屁理屈感ありますね。だって、人数求めるときは、新幹線の座席数とか使って考えているのに、急に乗客数じゃなくて、入場者数へ切り替えたら、じゃあ、今までのフェルミ推定は何の為よ!となるからです)

②無意味な場合分け
>私「分かりました。新幹線といってものぞみ、こだま、ひかりありますよね。。。うーん、全ての駅で考えるのは複雑なので、ひとまずのぞみの利用者数を考えて、そこから定数倍するという方向でよろしいでしょうか。」


場合分けするのは、それぞれの場合で求めた方が違うときに、場合分けするのです。
この場合、のぞみ、こだま、ひかりの運行本数と車両数を自分が知っている場合は、こういう場合分けをすればよいですが、知らないならば、分ける必要はありません。
今回の場合、結局、式は
運行本数×車両数×座席数×乗車率
としているので、のぞみやこだまやひかりで、それぞれの変数が動く場合は場合分けすべきでしょう。(今回、のぞみの場合は、新大阪~東京間の各駅で乗り降りする人間を東京駅で乗る人の50%で置いているので、途中駅の多いこだまは、その率を増やすべきだったのでしょう。まあ、その分乗車率も落ちるはずだから、そこは相殺しているという前提にこの回答者の立場は結果としてそうなっているのですね)

但し、後の乗客数を増やすという戦略において、例えば、「各駅停車のこだまの乗客数が悪いから、こだま撤廃して、のぞみを増やす」という案を持つならば、この時点で場合分けしたほうがよいでしょう。


…と以上、夜中にちょっと気付いたことを書きましたが、総じて、よくできているケース面接だとは思いました。

良い点は、
①きちんと途中駅下車での人数の考慮を忘れていない(求め方が正しいかは別としてざっくりOK)

②ケース途中で、平日と休日の乗客率を分けた意味が、最後の提案の閑散期と繁忙期での価格差をつける戦略に結びつくから。(アイディアは面白みがないと思われるかもしれないが、別に奇想天外なアイディアを言う博打に出る必要もないでしょう)









夏のインターンは絶対に参加しよう

就活において、夏のインターンはかなり重要です。
インターンといっても、ワンデーの誰でも参加できるものではなく、選考が何度かあって、選ばれて、人気の高い企業(特に、外銀)でなければなりません。

大したポテンシャルもないのに、就活で成功している人は、この夏のインターンでたまたま参加できたのがきっかけだったりします。(たまたまではなく、他の学生が準備できていない中、しっかり準備していたおかげというべきか)

特に、外銀のサマーインターン経験は、本選考で同業界ならどこの企業でも有利に働きます。
だから、このサマーインターンの選考が本選考だと思い込んで、他の学生が大して準備していない中、十分に準備をしましょう。
理想は、OB訪問を今からすること。
そういうことができなければ、私のブログのような就活系ブログ等を読破する等して、情報を集めましょう。

しかし、商社のインターンはあまり商社の本選考に役に立つわけではないので、ご留意ください。
(商社のビジネスを知らない人事に色々説明されても意味がないし、また、インターンに参加した事を商社の面接官は特に評価しないからです。)





現在の選考状況は?と聞かれたら

あなたは今内定が一切なく、崖っぷちの状態で面接に来ました。
すると、面接官がいきなり
「現在の選考状況は?」
と聞いてきた場合、どのように答えますか?

①「どこからも内定がないので、どうしても御社に入社したいです!」と熱意をアピール。

②「今、A社が最終面接、B社が3次面接受けたところで…」と本当はお祈りメールがまだ来ていないだけなのに、あたかも選考が続いているかのようなフリをする。

③「C社から既に内定もらっています」と嘘をつく。



私が思うベストな回答は②ですね。

①はダメですね。
八百屋のおじさんが、うちの商品はまずくて売れ残っているから、買ってくれよー、と泣きついているようなものです。
他人が買わない商品を誰が買おうとするものか。

③はリスキーですが、効果は抜群ですね。

そもそも、面接官のこのような質問は、一番大切な分岐点なのです。

ここで、他から内定があるといえば、面接官はその学生を獲得しようと、口説きモードになります。
この状況では、必死なのは面接官の立場であり、あなたは余裕をもって面接すればよいのです。

内定が無いといえば、ふつうの選考になり、しっかり見極められます。
必死なのは、あなたの立場になり、面接中に誤った回答が許されず、辛い状況に追い込まれます。

③のリスクは、嘘を言う罪悪感と、C社との企業分析が求められることですね。

「じゃあ、なんでC社行かないの?」

と言われるので、その理由は明確に答える必要がありますね。
だいたい、C社の悪口をオブラートに伝えれば大丈夫です(笑)

但し、このC社は格下の企業ではダメですよ。
ライバル企業でなくてはなりません。
外銀なら、外銀(not日系)。五大商社ならば、五大商社の枠です。

嘘をつくのはやはり罪悪感が…という人は②ですね。
この辺りが妥協ラインです。

けど、あなたがまだ内定が出ていないとなると、面接官も少し余裕に思ってしまうので、
やはり、あなたは他の企業に引っ張りダコですよ、という印象を持たせるように、
内面は必死に、外面は平静を装ってアピールしなければなりませんね。







他社辞退を求められた場合、どうするか?

最終面接を終えた後、人事に呼び出され、こう言われます。
「今、他の企業を辞退してくれれば、あなたに内定を出します。」

読者の中には、まさに経験した人もいるでしょう。あなたは何と答えますか?

① 折角の内定を取り消されるのが怖いので、他の企業は辞退する。

②「わかりました。他を辞退します。」と答えておきながら、こっそり就活を続ける。

③「すみません。最後まで納得いくまで就職活動を続けさせてください。」と正直に言う。






私が思うベストな回答は③です。

①の行為が間違っているとは言いませんが、就活の戦略としては間違っています。

最終面接はふつう役員が行います。
彼らが内定だと判断を下したものを、一端の人事の権力で内定取り消しにはできません。
たとえ、人事の前で無礼な振る舞いを行い、人事としては採用したくないと思っても、
人事は採用しなければなりません。
むしろ、辞退を受けるほうが問題なので、だから、こういう脅し文句を使う人事もいるのです。
従い、正直に③のコメントをいうと、「わかった。ちょっとこちらも待ちます。」と態度を変えてくるのです。

②の行為は、お互い騙し合いので仕方ありませんが、会社側の人間としては、急に辞退されると困るので、個人的には避けて欲しいなと思いますね。
とはいえ、③の場合もリスクはあるので、②のほうが安全ですね。
個人情報の観点もあるので、例外の採用(体育会等のコネ採用系)を除けば、自分の選考情報が他社に漏れることはありませんから、②も有効な手段ではあります。



就活は、企業・人事・面接官等の相手の置かれている立場をよく知ることで、あなたの取りうる戦略は変わってきます。
「相手の足元を見ろ」という言葉の通り、相手のできる事を冷静に分析する事は大切ですよ。
往々にして、学生と企業では企業の方が賢いので、足元見られるのは学生ですが。

就活はカードの交換

就職活動とは、カードの交換だと思います。

例えば、あなたが今東大の経済学部3年生としましょう。

あなたの就職活動は、「東大卒」という強力なカードと企業の名前との交換になります。

例えば、三菱商事に就職すれば、あなたはこれから、「三菱商事」の社員となり、そのカードを手に入れることになります。

「三菱商事」というカードは、合コンで強い力を発揮するでしょう。
また、『外銀・外資コンサル・総合商社への転職方法』の記事のように転職活動でも強い力を発揮するでしょう。
また、このカードは社内でも力が効き、例えば、あなたが「三菱商事を辞める!」とこのカードを捨てようとすると、あなたの上司は辞めてもらっては困るので、あなたを引き留めにかかるでしょう。(会社は人を育てるのにお金を注いでいますので、簡単にやめてもらうと困るのです。)だから、このカードを捨てるフリをすることで、ボーナスの引き上げや海外駐在等の人事処遇を獲得しようという戦略が成り立つのです。こんなことをしようとする人間は誠にけしからんのですが、こういう人は稀にいます。

しかし、あなたのカードが、もし名も知れないベンチャー企業のカードだったらどうでしょう。

合コンでは、「何それ?」となり、転職では履歴書が通らない。
あなたが会社を辞めようとすると、「どうぞ、ご勝手に」か最悪は、あなたがカードを手放したくなくても、「会社の経営が傾いているので、退職金も出せないが、辞めてくれ」とむしろ、あなたが切られる立場になるわけです。

故に、新卒で入社する会社とは大事だと思うのですよ。

もちろん、一流企業に入社することが必ずしも幸せなことではないのですが、
観点として、このようなカード交換が行われるのが就職活動だとただ言いたいのです。

DENAの採用ホームページを見ていると、やたらと東大卒の社員が多い。
これは、DENAというカードは東大卒のカードと匹敵しますよー、というイメージ戦略ですよね。

けど、東大卒が多いからって、DENAのカードは、三菱商事のカードとは異なるのですよ。
合コンや転職では有利に働かない。

三菱商事のカードの価値を100、DENAのカードの価値は30としましょう。
三菱商事のカードではなく、DENAのカードを選んだ人は、夢という暖簾の価値が70あると判断したからでしょう。
夢のない話をすると、だいたいの人はその暖簾を減損する羽目になりますが。

ということは、新卒で入る企業が大切なので、大学院か就留して希望の会社に行ったほうがよいのか?

違います。

その時点で、あなたは自分の「キャリア2年」というカードを捨てて、再チャレンジ権を得ているのです。
だから、就留や大学院に行こうと考える人は、「自分のキャリア1 or 2年の価値」と、「あなたが今内定を持っている会社とあなたが本当に行きたかった会社の価値の差額」を比べるべきでしょう。
再チャレンジしても、必ず内定がもらえるわけではありませんので、その部分はディスカウントしましょう。


外銀・外資コンサル・総合商社への転職方法

5月になり、ほとんどの大手企業が内定を出し、運良く夢を掴んだ学生もいれば、不運にもそうでない学生もいるでしょう。

だいたい就職活動で失敗した学生のパターンは、

①大学院に行く
②とりあえず内定をもらった企業で3年頑張り、転職しようと夢を描く
③外資系金融やコンサルは新卒で行っても実力がつかないとネットで批判する(笑)

でしょうか。

さて、私のブログで何度も主張していますが、大学院なんか行くよりはまず就職して、社会人経験を積むことがキャリアアップの観点では早道なのです。
大学院に行ってやりたいことがなければ、大学院に行くことをお勧めしません。
(※大学院に行って、もっとモラトリアムを楽しみたいというモチベーションならば、OKですよ。それで、充実した人生が過ごせるなら良いでしょう。)

今回は、転職事情についてお話しましょう。
人気企業である、外資系投資銀行、外資系コンサル、総合商社に分けてお話します。
(あくまで、私が聞いた一例の話にすぎないので、その点ご了承ください。)

①外資系投資銀行への転職
日系投資銀行で実力をつけて、外銀に転職をしようと考える学生がいますが、これはかなり難しいパターンです。
なぜなら、あなたのような人間は転職マーケットに多く、外銀は日系の人間は使えないと決めつけているので、まず履歴書が通りません。
大和証券のIBDやみずほ証券のIBDには、もしかしたら外銀よりも優秀な人間がいるかもしれないですが、それでも能力のない人間というレッテルを張られるのです。(これは学歴差別と同じ原理なのです。)

そのような企業から転職できる人間は、顧客を持っている人間(つまり、若手では無理)か、海外のビジネススクールを卒業しているかです。

可能性は少し下がりますが、英語堪能で、東大卒、有名高校卒の第二新卒ですね。(外銀は有名高校卒業も重視します。地方出身学生にとっては、ひどい学歴差別です。)

つまり、日系投資銀行からの転職は極めて厳しいわけです。
しかも、日系投資銀行の給料は悲しいぐらいに極端に低いので、新卒で入って、外銀へ転職できず、ずっと同じ会社にいると思うと…辛いですね。
人によっては、残業代がつけられず、リテール業務の人よりも給与が低いですからね。
(リテールの方が結果が明白なので、結果を出している人間はボーナスがもらえやすい為。)
かといって、リテール業務に行ってしまうと、外銀への転職はないと思ってください。
証券リテール業務の人の転職先は、保険会社や中小のファイナンシャルプランナーの企業への転職です。

では、外銀に転職するにはどうすれば良いか…現実的な別の方法が二つあります。
①公認会計士の資格を取得し、監査法人で1,2年働いて転職。
②総合商社で事業投資の部隊で、M&Aの経験を1,2年積んで転職。

(すみません。①も②も難しいじゃないかという声が聞こえそうです…)

ファイナンスと会計は違うので、公認会計士の資格は思った以上には役に立つわけではありませんが、会計士から転職している人は何人か見ますね。
また、最近は外銀→総合商社へ転職するパターンのほうが多いので、この逆は少ないですが、それが反って、外銀からすると、総合商社でM&A経験を積んでいる若手が欲しいのです。
まあ、日系投資銀行のIBD若手と三菱商事の若手だと、三菱商事のほうが優秀だと思われますし、そもそも三菱商事という恵まれた環境から厳しい投資銀行へ飛び込んでくる意気込みは好感を買われるのです。

(例)みずほ証券IBDの場合
外銀の人「君、みずほ証券のIBDかー。給与低くて、崖っぷちだよね。まあ、せいぜい頑張ってくれよ。」

(例)三菱商事の場合
外銀の人「三菱商事から何でわざわざ転職するの?待遇もいいし、大きなビジネスもできるし。けど、組織が硬直的で、偉くなるのに20年も待たなければいけないから転職したいということかな?そういう問題意識が高く、成長意欲の高い人間に是非来てほしい!」

という感じなわけです。


ちなみに言い忘れましたが、海外MBA取得して、外銀への転職すると、アソシエイト(4年目)からのスタートとなりますので、気を付けてくださいね。
例えば、日銀で7年働いて、海外MBAを2年で取得して、外銀へ転職した場合、4年目スタートとなるわけです。新卒で外銀4年目の人間と日銀からの転職者だと、たまたま新卒で入社できた人間よりも恐らく日銀出身で経験豊富な人間のほうが仕事ができると思いますが、この業界は先に入った人間のほうが優遇されるのです。
それほど外銀はバブリーなので、そういうことが許されるのです。

②外資系戦略コンサルへの転職
まず、コンサルは新卒では厳しいと考える人がいますが、それはあくまで何か専門知識が必要なコンサルの話です。(例えば、税務コンサルとか資源コンサルとか)
むしろ、戦略コンサルは新卒で入ったほうが良いでしょう。
なぜなら、彼らの考え方は独特なので、転職して入ると、そのフレームワークに馴染むのに苦労うするからです。
ビジネス経験があるからこそ、仕事の進め方に違和感を持ってしまうのです。

それでも、外資系戦略コンサルに転職したい人は、どうすればよいか…

基本的に、コンサルは転職を繰り返す人の終着駅なので、こういう会社でこういう経験を積んだほうがいいというのは、特にありませんが、一つはビジネススクールを卒業すること。
若しくは、やはり一流企業に勤めていることが条件ですね。

上記の外銀の例と同じですが、自分よりもランクの低いファームのコンサルを雇うよりも、三菱商事の人間を雇いたいというものです。
個人的には、商社の方が、コンサルより待遇はいいので、商社からコンサルへ転職するのはお勧めしませんが…
将来の夢が起業で、自分のキャリアに箔をつけ、コネを広げたいという野望があり、マッキンゼーやボスコンからオファーをもらえる場合に限り、お勧めしますね。

③総合商社への転職
最近は、総合商社への転職が狭き門になっていますね。
近年の海外事業買収の動きに合わせて、弁護士や会計士、外資系投資銀行出身者…という人間獲得を目指しています。
総合商社はかなり新卒採用を近年とっているので、どちらかというと30代の需要がありますね。

さて、総合商社にどのように転職できるか…

これもコンサル同様に、何でもありですね。
なぜなら、総合商社は何でもやっていますから。

ただ、傾向としては、資源・金融業界のほうが転職者が集まっている印象があります。
キーワードは、「海外駐在経験あり。(ロシア語、ポルトガル語、フランス語等特殊言語が話せる)」「JOGMEC出身等、資源に知見がある人」「弁護士」「会計士」「M&A」「ファンド」等ですかね。
少し前ならば、ポテンシャル採用の中途採用もいましたが、最近は聞かないですね。

では、若いうちに、総合商社へ転職するにはどうすればよいか…

穴場なのは、経理の業務経験を持った若手です。

総合商社の経理部隊は、転職者が多いイメージがあります。
そもそも、経理の仕事って淡々とエクセルに結果を打っていくだけので、あまり面白くなく、不人気なので、ここは穴場ですねー。
(※経理の仕事は、若手の場合、往々にしてデータの取り纏め的な役割ですが、年次が上がってくると、M&Aの際に経理の観点でアドバイスを行う為に、現場に行ったりするので面白いと思いますよ。)


なんだかんだとだらだらと書きましたが、就活で失敗したと思う学生は、今からTOEIC920点以上とって、米国公認会計士の勉強を始めて、内定頂いた会社で、地道に2~3年は経理業務を頑張り、総合商社に転職するのはいかがでしょうかね。






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