新型コロナウイルスの死者数が

1万人を超えているイタリア。

 

日本は、新型コロナの感染者が

確認されたのが早く

 

1月半ば、私たちが日本から

イタリアへ戻った頃や

 

それ以降、日本の感染者数が

中国に次いで2番目だった頃

 

イタリアでは

 

日本も危険地帯 

 

と、見なされていたと思います。

 

 

 

 

今や、感染者の人数としては

アメリカが1番で

イタリアは2番。

 

そして、死者数については

イタリアは、悲しいかな

ダントツで1番です。

 

スペインも、イタリア以上の

スピードで、嬉しくない

追い上げを見せています。

 

 

イタリアが現在の状況にあるのには

色々な理由があると思います。

 

でも今、

 

日本とイタリアは文化が違う、日本では

挨拶のキスとか一切しないから、とか

日本は病床数がずっと多いから、とか…

 

自分を納得させるために

あれこれ考えるのをやめて

 

もっともっと危機感を持ってほしい

 

と、心から思います。

 

 

 

2月21日、初めて

イタリア人の感染者が確認された時

 

1か月後、まさかここまでの

状況になるなんて

 

私は想像できませんでした。

 

 

サンシーロの保育園のクラスに

中国人の女の子が1人います。

 

この子のお父さんは、イタリア語を
流暢に喋れる中国人男性なのですが
 
お母さんは、イタリア語を
ほとんど喋れません。
 
とは言え、英語は話せる方なので
 
保育園の先生方に頼まれ、
時々私がイタリア語を英語に訳して
コミュニケーションを手伝ってきました。
 
性格的にも、どちらかというと
内向的な感じの方ですし
 
イタリア語ができないため
他の親たちとの
コミュニケーションはほぼ皆無で、
 
普段は目が合ったら
ニッコリして「チャオ」と短く
挨拶を交わす程度だったようです。
 
そんな彼女が、です。
 
 
イタリアで、保育園から大学までの
全ての学校が休校になってから
 
ともすれば
 
こんなのがいつまで続くの?!
 
早く保育園が再開してほしい!
 
休校、また延びた!
来週からはきっと行けると思ってたのに!
 
今日の15時頃から、〇〇の
公園に行くけど誰か来ない?
クラスメートで集まれば
保育園が休みでも、せめて
子供たちだけでも遊べるでしょう?
 
などの意見が飛び交う
クラスのグループチャット上で
 
Google翻訳の助けを借り
クラスの親全員に向けて口を開きました。
 
 
 
このウイルスは、
とても簡単に伝染するので
家から出ないのが一番です。
(中略)
中国で起きたことの経験から、
家にとどまって、人が多く
集まる場所を避けるのが
最適な方法だ、と私は言いたいです
 
 
 
と。。。
 
(ご出身は、武漢から8000km800km以上
離れた場所で、ご家族の中に新型コロナに
感染された方はおられないとのことでしたが。
※訂正 8000km離れてたらもう中国じゃないし。。。すみません)
 
 
 
 
 
 
正直な話、このメッセージを
受け取った時、私は思いました。
 
 
いや、そりゃそうなんやろうけど…
中国・武漢の状況と、イタリアの状況が
全く同じってわけでもないだろうし。。。
あまりにも悲観的になってたら
精神的に辛くなって持たないよ。
イタリア人、すぐパニックになるし
あんまり脅さないほうがいいんじゃ…?
 
 
と。
 
 
 
 
 
 
でも、今思います。
 
 
 
 
感染しやすいって、、、
本当に本当やったんやな… と。
 
 
 
3月初めに予定されていた保育園の
行事について、英語で説明するため
 
彼女とは電話で話したこともあったのですが
 
その時も、彼女はものすごく悲観的
 
イタリアでも感染が拡がりだしてる。
感染状況によっては
娘は保育園を休ませるから
行事には参加できないかもしれない
 
と言っていて…
私は口にこそ出しませんでしたが
 
えぇぇ…いやいやそんな……。
私たちの県では、まだ
感染者だって見つかってないのに
そこまで悲観的にならんでも…
 
と、思ったものです。
 
 
 
 
今では「さもありなん」と思います。
 
 
 
 
 
 
イタリアなどに比べると
 
ずっと早い時期から新型コロナの
感染者が見つかっているのに
 
感染拡大を抑え込んでいる日本
 
すごいと思います。
(公的に報告されている数が、本当に本当なら、ですが。
検査数が少ないので、私はどうしても不安が募ってしまいます)
 
しかし、新型コロナ感染者数、
死者数共に、確実に増加しているのも確か。
 
イタリアなどに比べれば
 
相対的に、新型コロナの
被害が拡大していない国
 
になっていて
 
日本にお住まいの皆さんの気持ちも
 
大したことない
 
大丈夫なんじゃないか
 
桜の時期なんだし、ちょっとくらい
お花見を楽しんだって構わないだろう
 
など、楽観的なものに
変わっていっているのではないか
 
と思ったりします。
 
 
 
だからこそ、 格闘技イベント
K-1 WORLD GPが
結局開催されたりしたのでしょう…。
 
 
悲観的になりすぎるのも
どうかとは思いますが
 
感染したって、自分は大丈夫。
感染した時はその時!
 
という開き直りも問題だと私は思います。
 
そう思っていた若い人や
中年の人が、大勢、新型コロナ
陽性になり、治療が必要な状態に
なったらどうなるでしょう。
 
まさか自分が…と思っている間に
自分の周囲の人に感染を
拡げてしまっているでしょうし
 
病院だって、他の病気で入院中の方が
既にたくさんおられるわけで
 
想定外の緊急・異常事態になった時、
 
最終的にしわ寄せを食って
亡くなっていくのは
 
高齢者や、現時点で様々な疾患を
抱えている弱者なのです。
 
 
 
数日前の時点でのデータですが
イタリアにおいて、新型コロナによって
亡くなった方についての詳細です。
 

https://lab24.ilsole24ore.com/coronavirus/ より↓

(グラフの凡例などの表示は

イタリア語のままですが、英語版もつい最近できました)

 
 
左から、
 
年齢層、死者数、
新型コロナウイルス陽性と
確認された方の年齢層別の死亡率です。
 
まず、死者数の内訳を見ると
 
60歳以上が全体の95.1%。
 
中でも、70歳以上の
死者数がものすごく多く
 
70歳以上の死者数は、
全体の83.7%をも占めます。
 
次に、
新型コロナウイルス陽性と
確認された方の、
年齢層別の死亡率ですが
 
これは、各年齢層について
イタリア居住者全体の死亡率ではない
ので、ご注意ください。
 
あくまでも、新型コロナ陽性と
確認された方の死亡率ですので。
 
 
そうであったとしても、です。
 
70~79歳で、新型コロナ感染が
確認された方の死亡率は18.5%。
5人に1人弱の死亡率です。
 
80歳以上にいたっては、
感染が確認された方の死亡率は25%前後。
4人に1人の死亡率なのです。
 
初期の頃は、症状の有無にかかわらず
軒並みテストを実施していたと記憶していますが
感染が劇的に拡大し始めてからは、基本的に
症状があったりでテストを希望する人のみ
テストするべきと判断された場合のみ※
検査しているはずなので、無症状・無自覚の人の
ケースなどを加えることができれば
この死亡率は下がる可能性も高いです。
 
一方で、突然具合が悪くなって、新型コロナ陽性か
陰性かを確認する前に亡くなってしまう方もおられます。
そういう方はカウントされていないようなので…
上のグラフの数値は、多少の誤差はあるにしろ
イタリアの現状をそこそこきちんと反映しているのでは…
と、私は思っています。
 
※追記 2020/3/30 17:00頃
テストを希望さえすれば全員テストしてもらえる
みたいな書き方をしてしまいましたが、
そういうわけではありません。
 
ただ、日本に比べれば、イタリアの検査数は
ずっと多い(現時点で、45万7500)ので、検査対象に
なる基準が日本よりはゆるいのだと思います。
 
それでも検査していない場合というのは必ずあって、
実は私の知り合いのイタリア人女性にも
 
1月半ばに仕事でミラノに行き、その後
6日ほど連続で熱が出て、さらには、
変な咳が止まらなくなったにもかかわらず
 
彼女のホームドクターが検査を依頼したところ、
対象外言われた人がいます。
 
症状が始まったのが1月末で
(当時の見解では)早すぎると判断されたためです。
 
その後も、彼女は咳が延々と止まらず
私は検査してもらったほうが良いのでは?
としつこく言ってみましたが
 
彼女自身が
自分は絶対に新型コロナ陽性ではない。
心配しないで、私は強いから!
と言い張り、結局、そのままになりました。
 
今では、彼女も治っているはずですが
その後、「同僚が肺炎で…」と言っていたので
 
やっぱり新型コロナだったのでは…
と、私は思ったりしています。
 
日本はイタリアなんかと違う
と思われるかもしれませんが…
 
イタリアに住む人のほとんどだって
2月中頃までは
 
中国の状況よりひどいことが
イタリアで起きるなんて
思っていなかったのではないでしょうか。
 
 
そして、
 
こんなことになるとは
思わなかった人の軽率な行動が、
 
潜伏期間の2週間後になって
ガーンと響いてくるわけで…
 
日本だって、ずっと
危ない綱渡りを続けているのです。
 
そして私は、日本にはその危ない
綱渡りをなんとか渡り切ってほしい。
 
 
日本は、高齢者の割合が
世界で1番高い国です。
 
 
65歳以上人口は、
日本では全体の27.58%。
日本に次ぐイタリアは、
全体の22.75%。
 
日本の人口は、イタリアの倍強です。
 
もし、イタリアのように
突然、爆発的に感染者が
増えたらどうなるか
 
というのを考えてもらいたいです。
 
 
コロナで自粛、自粛と言われ
うんざりするのは
本当によく分かります。
 
私なんか、
 
バルコニーさえない
狭いアパートに
 
夫と3歳の息子と一緒に
閉じ込められて
もう3週間になりますから。
 
しかも、夫はこういう病気については
相当うるさいイタさんですよ?!
 
普段、社交的でない私でさえ
気が狂いそうだと感じる時があるのに
 
さらに輪をかけてくるかのように
 
これは触るな、あれも触るな、
手は洗ったか、その袋はそこに置くな、
外から清掃の音がするから天窓閉めろ、…
 
もーーーーっ、
うるさくてうるさくて
 
なんぼ私が選んだ夫でも
イラーーッと腹が立つときも多々あります。
 
 
 
で、先日、なんやかんやで
イタさんと喧嘩になり
 
 
喧嘩しても、外で一息いれる
ことすらできへんとか
ほんまありえへん!!!
 
 
と感じ、
 
 
あーーっ、私は外に行きたいわっ!!
 
 
と、言いましたところ
サンシーロ(3歳2か月)に止められました。
 
イタさんもその場にいたからでしょうか…
イタリア語で
 
 
Ma....c'è Coronavirus fuori, eh?
(マ…チェ コローナヴィールス フオーリ、エ?
意味: でも…外にはコロナウイルスがあるよ、ね?)
 
 
って。。。
 
 
そもそも、サンシーロの前で
喧嘩すべきではなかった
というのもありますが…
 
おかげさまで、
諦めもつきましたわ…。
 
 
日本では、新型コロナによる
感染が爆発的に増えることなく、
おさまってくれますように…
 
と、心から願っています。
 
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ここ最近、私はイタさんと
喧嘩しかけると、小さい声で彼を
 
suocera (スオーチェラ: 姑の意)
 
と呼ぶことにしてます。
 
ゆーとくけど、
優しいお姑さんじゃないですよ?
 
うるさいタイプのお姑さんを
イメージしてくださいっ!!
 
イタさんも、多少は自覚があるのか
私が何か言う前に
 
姑…
 
と、自分でつぶやいてたりします。。。。

 

次回は、また普通の話の予定なので

 

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