小学生の頃、音楽の時間に、よく♪”夏はきぬ”を歌わされた記憶がある。
♪卯の花のにおう垣根に♪・・・・
卯の花とは、卯月(陰暦4月)を代表する花のウツギ(空木)のことだが、最近では住宅地ではめっきり見かけることがなくなった。
歌詞の通り、初夏に咲く花として知られてきた。
いつもの散歩道にウツギの花が咲くころだろうと思って、何年かぶりで一眼レフを引っ張り出して、”夏は来ぬ”の写真を撮りに散歩に出た。
白く清楚なウツギの花
・・♪ほととぎすはやもきなきて・・・♪
小学生の頃、このオマジナイのような言葉の意味が分からず唄っていたのだが、大きくなって、”ホトトギス早やも(う)来(て)、啼きて・・・と意味が分かってやっと納得。
ちょうどそんなことを思い出していたら、本当にホーホケキョと鳴き声が聞こえたので驚いた。
そういえば、同じく゚唱歌で、”♪わらべはみたり 野なかのバラ♪・・・その色めでつ、あかずながむ♪
の”あかずながむ”を、そういう名前のガムがあるのかと思っていたが、”飽かず眺む”と分かったのは、ずいぶん後のこと。
白色から黄色に変わる”スイカズラ”もちょうど今が見ごろ
卯の花が散ると、やがて少し長い雨の日が続くという。
春雨と梅雨の間のこの時期を、花びらを散らす雨にたとえて、”卯の花腐(く)だし”というそうだ。
よく丹沢の山中で、地面に散った卯の花の白や赤の花びらを見かけるが、うっとおしい雨空でもこの”卯の花腐し”の風情だけはいいものだ。