12月5日、私が3歳から小学生の頃まで指導した、佐々木つくしさんのリサイタルがあります。
3歳の小さかった子が、今や大学生。
昨年、日本音楽コンクールで2位に輝きました。
はじめて会った頃のことをよく覚えています。
ヤマハ系楽器店の音楽教室で出会いました。
今の彼女からは想像がつかないのですが、3歳の頃は全くお喋りをしない子でした。
人見知りが激しく、声を聞かなかった日もあります。
泣いてしまう日もありました。
そんな彼女が変わったのは、幼稚園の時に楽器店の小さなコンクールでザイツの協奏曲を弾いたときです。
雨の降る日で、緊張のためか熱を出してしまい、、、それでも本番に臨みました。
幼稚園児にはザイツは長い曲です。
それを堂々と弾き切ったとき、顔つきが変わりました。
そこからキビキビとして、気が強い一面も出てきて(笑)
レッスンはどんどん本格的になっていきました。
拙著「いまさら聞けないヴァイオリンの常識(音楽の友社)」のすべての基礎を叩き込みました。
毎日、相当量の基礎練習ですが、効率よく学び定着させていけば小さな子供達でも難曲をどんどん弾けるようになっていきます。
佐々木つくしさんは、その基礎の重要性を証明し、私に教えてくれました。
テクニックは、曲で出てくる段階になってから学習するのでは遅いです。
例えば、鈴木ヴァイオリン教本3巻から第3ポジションが出てきますが、それから学習するのではなく、2巻の時点で学習を開始します。
ポジションに限らず、すべてのテクニックは先回りをすれば、経験済みのものを利用していくので躓くことがなく効率的に進みます。
もちろん、彼女がここまでの人になったのは才能があったからです。
才能にプラスして、人一倍努力されました。
親子で毎日の練習を頑張って、時には悔しい思いもして、さらにまた階段を上っていきました。
卒業した後も、こうして輝く姿を見せてくれるのは教師冥利につきます。
少女が大人の女性になる眩しい時期です。
ぜひ、ご来場ください。
【佐々木つくしヴァイオリンリサイタル】
2019年12月5日(木)19時開演
目黒パーシモンホール 小ホール
全席自由2,000円
ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ 第4番
イザイ 無伴奏ヴァイオリンソナタ 第4番
フランク ヴァイオリンソナタ
お申し込み
cd.urakata@gmail.com
090-5328-0638(URKATA松田)