ぐんぐん頭で走る犬 | 4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

アメリカ暮らし漫画と昔の日本での愛犬物語です。

 

 

あがりきると、そこにはクローバーのみずみずしい緑のじゅうたんがふわふわと広がっています。
ピピはたぶん、道草をしているのでしょう、遅れて姿が見えません。
わたしは、緑のじゅうたんから福祉センターの裏の道へ出たところで、振り向きました。

やがて、ピピがじゅうたんの向こうから
ぴょんっ
と躍り出てきます。
そのピピの顔を見おろしながら、わたしは楽しそうにうなずきながら、ちょっと子馬みたいなふんいきで、おどけて走り出しました。

すると、ピピもわたしを見上げながら、まったく同じリズムで楽しそうに頭を上下に動かし
ぐんぐんぐんぐん ぐんぐんぐんぐん
と走りはじめたのです。

ピピの、この笑顔。

わたしたちは、今、おんなじ気持ち。
おんなじ幸せの中。

この瞬間、わたしは、このピピの顔を、この姿を、このうごきを、ずっとおぼえておこう。
そう、強烈に思いました。