寝息に安心する | 4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

アメリカ暮らし漫画と昔の日本での愛犬物語です。

 

 

わたしはそっと段を降りると、寝箱のまえにしゃがみこみ、ささやきました。

「ちょんぷ、ちー」
 いつものように、おかしな、へんな呼び方です。
でも、ピピは、それがじぶんのことだと、少なくともじぶんに話しかけられていることだと、知っています。
ピピの呼吸は、少し甘えるように変化して、そのまま、安心して眠りつづけています。

(・・ほう・・・)
わたしの中に、やすらぎが広がりました。

もし・・・、
もしピピがまた病気になっても、わたしはこんなふうにささやいて、ピピを安心させられる。
ピピはそれでおちついて、病気とたたかって、きっとよくなっていくだろう。

そんな、厚く包みこむような安心の、あたたかい海の中に、わたしはじんわりと座っていました。