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 前回の続きです。

 

 7月になった。私はハローワークなどで情報を探し、古谷など支援員も求人を当たってくれていたが大きな進展はなかった。中には障害者を活用したネコのブリーダーという変わった求人もあったが場所は政令指定都市のS市で前回のところとは違い通えないところではなさそうだったが少し保留していた。ちなみに私の住むK市からS市まで電車と徒歩で約1時間かかる。

 

 焦りかかっている割には私の態度は煮え切らなかった。と言うのも新たな資格の取得もあきらめてはいなかったからである。以前から書いていたが社会福祉士のことで、実習免除が取れたとしても国家試験は最短で令和4年になる。それまでは養成機関の専門学校で1年7ヶ月受講し卒業しなければならない。

 

 ここで実習の問題が生じるが、就労支援施設などで1年以上の実務経験があれば免除されることになっている。私の場合は2カ所にまたがるが実績は1年以上あった。これはそれぞれ事業所に「実務経験証明書」を書いて証明してもらわなければならない。私は2カ所の事業所に連絡し書類を送付していた。

 

 実習は23日間あるので免除になるかならないかで学費も負担も大きく変わる。返事を待ちながら就職に向けた活動を同時進行で行っていた。

 

 そんな7月のある日。作業が比較的多い日でバタバタしていた。昼間前になって安田とボランティアさんが商品の数字が合わないと私のそばで協議していた。私は作業に集中しており、その風景に気付いていなかった。作業が終わって昼休みになる前に安田はみんながいる前で、

 

「てつさんさんはそうやってすぐ知らん顔するのですね」

 

と言う。私は最初何のことか分からなかった。黙っていると安田はこんなに数字が合わなくてバタバタしていたのにと言う。気付いてないならもう一声かければすむ話である。私はわざわざみんなの前で言うことかと思ったが反論はしなかった。

 

 次の日には作業開始時に打ち合わせをすることになっているがもう準備することは決まっていたので1人で準備を始めていた。それを見届けた安田は

 

「なぜ打ち合わせ通りにやらないのか」

 

と言うので私は

 

「やることが決まっているのに逐一打ち合わせに時間を取るのか」

 

と言うと、安田はまたしてもみんながいる前で、

 

「あなたはいつもそうやって人のせいにする」

 

という。私は人のせいになんてした覚えはない。

 

「それはどういう意味ですか?」

 

と抗議した。安田から明確な答えはなかった。

 

 こんなやりとりが続いたので私の表情は強張っていたようだ。それを施設長の吉田は見逃さなかった。

 

話は次回に続きます。