ビタミンCサプリ:自然型、誘導体、リポソームタイプ、自然型がコストパフォーマンス一番です | 青山ヒフ科クリニック院長Dr.亀山のオフィシャルブログ

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表参道にある青山ヒフ科クリニック 院長 亀山孝一郎のブログです。

ビタミンCは代謝を上げて活性酸素を消去する。

シミ、くすみ、しわ、ニキビ、赤ら顔などの肌のトラブルを解決する。

いろいろな作用を持っていて、美容、アンチエイジングのエースといわれています。

サプリメントもナチュラルタイプのもの、酸化を防ぐ誘導体のもの、消化管に優しいリポソームタイプのものがあります。
上はリポソームVCの画像です。
 
ナチュラルタイプのビタミンCは水に溶かすとすぐ酸化されてしまう、
肌に吸収されにくいという欠点があります。
これを解決するために開発されたのが、水溶性のビタミンC誘導体です。
いろいろな化粧水、美容液、クリームなどに配合されています。
 
最近、誘導体のサプリメントが市販されるようになりました。
誘導体だから消化菅から吸収されるまで酸化しないというのが売りです。
僕らは、ビタミンCの錠剤やパウダーを口に入れてすぐ飲み込みます。
ビタミンCはほかの蛋白などと結合することなく、小腸から能動輸送で吸収されます。
飲んでから吸収されるまでに酸化するようなことはありません。
コップの水にサプリメントを溶かして何時間もしてから内服するようなことはありません。
化粧品用に開発された誘導体を内服するメリットは人の場合僕はないと思います。
 
家畜や魚の飼料にビタミンCを添加すると、大きく丈夫に育ちます。
マグロなどの養殖には、通常の餌だけでなくビタミンCの誘導体を使用します。
誘導体なら海水に溶解して、魚に食べられるまでに時間があっても大丈夫だからです。
 
リポソームビタミンCはビタミンCを細胞膜と同じ成分のリン脂質でカバーしたものです。
あるメーカーの説明を見ると、 天然型のビタミンCは腸のバリア機能で破壊されて吸収できない。
リポソーム誘導体なら速やかに吸収されると説明がありました。
 
天然のビタミンCは1日200㎎以内ならその80%近くが速やかに吸収されます。
食品に含まれているのは、天然型のビタミンCですが、食品を摂取しただけ、
あるいは天然型のビタミンCサプリ摂取しただけで、
ビタミンCが腸のバリア機能で破壊されて、壊血病になったという話は聞いたことがありません。
あえてこのリポソーム型のビタミンCの利点を上げるとすれば、
腸管に優しいということでしょう。リン脂質は乾燥肌用の美容液やクリームに添加されています。
胃腸のすごく弱い人には穏やかに吸収されるという利点を発揮すると思います。
でもそういう方は食後に天然型のビタミンCの粉末ではなく錠剤を摂取すれば、まず刺激は生じないと思います。
今後の評価が必要ですね。
 
天然型ビタミンC、 ビタミンC誘導体、 ビタミンC誘導体とビタミンCの保護作用があるカテキンやアントシアニンなどの
フラボノイドの混合物を内服して、血液中の濃度、排泄量を調べた報告があります。
カテキンやアントシアニンはビタミンCを含有するフルーツにビタミンCと一緒に存在します。
その結果では、血液中のビタミンC濃度、排泄量すべてに違いはなかったそうです。
ビタミンCを摂取することでコスト的なものを考慮すると、天然型のビタミンCを単体で摂取することが
一番効率がいいようです。
 
1日3回に分けて天然型のビタミンCを摂取するのが効果的です。
ただし、ビタミンCの作用を最大限に期待するのであれば、ビタミンCだけでなく
ビタミンCと一緒にほかのビタミンやアミノ酸などを摂取する必要があります。