忙しい年度末、急に暖かくなってきた季節の変わり目などの理由でニキビで青山ヒフ科クリニックを
受診される方がたくさんいらっしゃいます。
多い質問がなぜ同じ部位によくできるの、繰り返しできるのというものです。
理由としてフェイスラインやあごのニキビの場合男性ホルモンに対する
感受性が高い皮脂腺が多いということです。
ニキビは精神的、肉体的なストレスで生じることが多いのですが
ストレスで男性ホルモンの分泌が増加します。
フェイスラインから顎の皮脂腺は男性ホルモンと結合する受容体がほかの部位の皮脂腺より多いので
ニキビができやすくなるということが一つの理由です。
もう一つの理由として、ストレスが繰り返されることにより、ストレスに対する反応性が増加したためです。
ストレスがあると交感神経が緊張して肌への血流が低下して代謝が低下します。
皮脂分泌を増加させる副腎皮質ホルモンや男性ホルモンが増加します。
なぜこのような反応が起こるのかというと、代謝低下の結果表皮細胞の代謝が低下してバリア機能が低下して
敏感肌、乾燥肌になりやすくなります。
それをカバーするために皮脂の分泌が増加して、手っ取り早くバリア機能を増加させる反応が起こるのです。
皮脂分泌が増加して毛穴が開き、毛穴が詰まるとニキビが生じます。
ストレスが生じると、交感神経からイライラすると分泌されるサブスタンスPという神経伝達物質が分泌されます。
サブスタンスPは皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を増加させ、毛穴の開きやニキビを起こします。
サブスタンスPは肥満細胞や表皮細胞に働いて、新たな炎症を引き起こします。
その結果かゆみや痛みが生じます。
一方、皮脂腺は神経成長因子を分泌させて、交感神経を皮脂腺のすぐそばに呼び寄せます。
ストレスが長く継続すると、サブスタンスPの刺激によって大きくなった活性の増加した皮脂腺の
すぐそばにサブスタンスPの分泌能が増加した交換神経存在するようになります。
交感神経は以前と同じ刺激でも以前より多くのサブスタンスPを産生します。
より多くの皮脂分泌を刺激するサブスタンスPが皮脂腺のすぐそばから分泌されるので
皮脂の分泌はさらに増加してニキビは悪化します。
ストレスの始まりの頃は5の大きさのストレスがあってニキビができたのが
ストレスが継続すると、1の大きさのストレスでも多くのサブスタンスPが分泌され
大きくなった皮脂腺に作用して、より多くの皮脂が分泌されるようになるのです。
その理由は、ストレスにより皮膚のバリア機能が低下するのを防ぐためです。
その結果、毛穴が大きく開き、ニキビが治療に反応しにくくなってしまうのです。
この悪循環を防ぐにはストレスを減らす工夫をすること、
ストレスに対する反応性を低下させることです。
ビタミンABCはサブスタンスPの増加を抑制する作用があります。
内服、外用、イオン導入が可能です。
サブスタンスPの分泌をただちに抑える治療があります。
それは、ビタミンC,B群やアミノ酸を皮脂腺周囲に直接注射して
ただちにサブスタンスP分泌だけでなく、炎症をおこすサイトカインの産生を抑制、活性酸素を消去して
速やかにニキビを抑える事ができるアンチアクネメソセラピーです。
他院のステロイド注射と異なり、注射することによりへこむ心配は全くありません。