よっちんのフォト日記

Syouryakuji Temple, Nara City, Nara Pref.

さてさて、家人と一緒に奈良県奈良市の正暦寺を訪ねたワタクシ達ですが、
正暦寺の紅葉はワタクシ達の想像以上に素晴らしいものでした。


本堂へ向かって行くと立派な石垣がありました。かつて正暦寺が繁栄していた時代を、伺い知ることが出来ました。


本堂の周囲も絢爛たる錦色の光景となっていました。「日本の秋、ここにあり」という光景ですね。


ところで、紅葉を見に行くことを「紅葉狩り」と言いますが、紅葉狩りという風習は平安時代の貴族達が始めたそうです。


「狩り」というと、本来は獣や鳥を捕獲することですが、紅葉を見る行為になぜ「狩り」という言葉が使われるのか。
その理由には諸説あるらしいのですが、有力なのは次のような説なんです。


かつて貴族にとって「狩り」は仕事ではなく、遊びというか今でいうスポーツのようなものでした。
しかし中世になると、貴族達は「血の穢れ」を嫌って狩りをしないようになったんですよ。


すると貴族達は暇を持て余すんですね。そこで思いついたのが野山の紅葉を眺め、宴を開くことでした。
宴の場では紅葉の美しさを和歌に詠み、その優劣を競い合ったようです。


貴族達は和歌のアイデアになるような美しい紅葉を求めて、秋の野山を散策するようになります。
野山を散策する姿を「狩り」に例えて、「紅葉狩り」と呼ぶようになったということです。


そういう意味で言えば、近くの公園などで紅葉を愛でるのは、「紅葉狩り」という言葉には適さないのかも知れませんね。

使用したカメラ：1、2、8枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


日本に古くからある風習が次々と廃れて行く中で、「初詣」「お花見」「紅葉狩り」の三つは
廃れていく事なく、今も多くの人が楽しんでいます。
やっぱり日本人は、季節感を感じる行事が好きなのでしょうかねぇ。


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