翔んで埼玉
★翔んで埼玉
二階堂ふみ 、GACKT 、伊勢谷友介 、ブラザートム他
125点
「パタリロ!」で知られる漫画家の魔夜峰央が1982年当時、自らも居を構えていた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画として発表した作品が原作。
「パタリロ!」は、衝撃的な作品であったが、本作品もぶっ飛んでいる。映画作品そのものとしてよりも、物語の斬新さを高く評価したい作品である。
GACKTは、いつも通りの周囲から浮いたマイペースだが、演技派女優の誉れ高い二階堂ふみが、若いころの深田恭子のような棒読み大根演技をしているところがミソである。
深田恭子の大根演技はとても魅力的であり、それぞれの作品にフィットしていたが、今回の二階堂ふみの大根演技は絶賛に値する。
力んだ感じが無く、作品の世界感に合わせた演技ができる大女優だ。
また、ボーイズラブの設定を、あえて二階堂ふみを男役として起用した点も憎い。率直に言って、ボーイズラブの作品は、私には受け入れにくいが、本作品は自然に受け止めることができる。
関東圏以外の人々に、東京、神奈川、千葉、埼玉の絶妙な表現が伝わるかどうかはわからないが、地方の主要都市と周辺地域にも同じ構図があるのかもしれないし、ニューヨークやパリとその周辺地域で、同じ物語が繰り広げられているのかもしれない。