経済学ルネサンス・人間経済科学登場<人間経済科学と賢人たちの教え> | 大原浩の金融・経済地動説

経済学ルネサンス・人間経済科学登場<人間経済科学と賢人たちの教え>

産業新潮

http://homepage2.nifty.com/sancho/

4月号連載記事

 

<人間経済科学と賢人たちの教え>

1) 経済学ルネサンス・人間経済科学登場

 

役に立つ経済学とは

経済学が経済やビジネスの実践で役に立たない机上の空論であるという話はよく聞く。欧米では「経済学がどれほど役に立たない学問なのか」ということは、むかしから繰り返しジョークのタネにされているほどだ。実際、私が大学を卒業してから35年あまり、金融市場を中心に経済・ビジネスと向き合ってきた中でも経済学(いわゆるマルクス経済学、近代経済学)が何かの役に立ったという記憶はほとんど無い。なぜ経済学が役に立たないのか?それは、現在主流の経済学が「唯物論」に傾斜し、「生身の人間」のことを忘れ去っているからである。

 

 現在の欧州からは想像できないが、中世暗黒時代はカルト的なカトリック教会が支配する、現代で言えば北朝鮮に匹敵するおぞましい時期であった。人間の創造性・探求心は封じ込められ、神の代理人を称するカトリック教会の教えに少しでも反すれば、拷問師という教会が雇ったプロフェッショナルのむごい拷問を受け、そのうえ生きたま火に焼かれたり八つ裂きにされたりしたのである。アダム・スミスが1776年に「国富論」を著し、合理的かつ科学的に「経済」を学問として捉えることに成功したときでさえ、欧州ではまだ魔女狩りが行われていて、「国富論」や「道徳感情論」の中には、カトリック教会に対して(異端審問でつるし上げられないように)かなり気を使った文章が散見される。

 

 したがって、アダム・スミス没後の経済学において「神の呪縛から逃れるための唯物論」が発達したのはある意味自然であったかもしれない(念のため、アダム・スミスは道徳哲学の教授であり、唯物論とは対極の「人間中心の経済」を研究していた)。

 

経済学ルネサンス

 古代ギリシャ・ローマが偉大な繁栄を遂げていたということに異論はないであろう。しかし、テオドシウス1世によって392年にキリスト教がローマ国教とされて以来、おおよそ10世紀(1000年)の間のキリスト(カトリック)教会支配のもと、西ヨーロッパ圏では素晴らしい古代ギリシャ・ローマ文化の破壊が行われたということは、大多数の研究者が認める事実である(古代ギリシャ・ローマの英知はイスラム圏で継承され、後に逆輸入された)。

 

 したがって14世紀にイタリアで始まったルネサンスが無ければ、いまだに欧州は恐怖と暴力で支配される暗黒大陸であったはずだ。神(キリスト教)による非人間的支配から解き放たれ、「人間性」に満ち溢れていた古代ギリシャ・ローマ時代の文化が「復興」されたのである。

 

 ところが不幸なことに、経済学の分野では、人間性にあふれたアダム・スミスの研究が唯物論という(神とは別の)「非人間的」要素によってその偉大な成果が破壊される時代が長く続いだ。

 

 そこで、私と有地浩(大蔵省(財務省)・国際金融公社(世界銀行グループ)OB)は、「人間性に満ち溢れた経済学」を復興すべく、2018年4月に「人間経済科学研究所(https://j-kk.org/)を設立した。

 

続きは「産業新潮」

http://sangyoshincho.world.coocan.jp/

4月号をご参照ください。

 

★2018年4月に大蔵省(財務省)OBの有地浩氏と「人間経済科学研究所」(JKK)を設立しました。HPは<https://j-kk.org/>です。

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