田中良平 切り絵・切り紙制作所

Ryohei Tanaka`s Killer Cuts&Killing Shapes

勝手にガッカリ

2020-06-26 23:55:20 | つぶやき
30年以上前の映画で「そろばんずく」というのがあった。
とんねるずが初主演した映画だが、観てはいない。
でも、タイトルはよく覚えていた。
小学3年生だった私はその語感から、
「そろばんじゅく」をわざと訛らせた題名なのだと思った。
映画の内容はよくわからないが、その時イケイケだったとんねるずをして、
「そろばんじゅく」!ひねって「そろばんずく」!カッコイイ!なんか、すげえ、面白そうと感じた。
繰り返すが、小学3年生だし。
小学生向けの勉強教室が絡むにしろ絡まないにしろ、シュールでロックな反骨感のある世界を期待し、想像した。その頃の私にこれらのボキャブラリーはなかったが、言葉にすればそんな感じだった。
で、最近読んだ本の中でその言葉に出会った。
そして、ハッとした。
「そろばんずく」って「そろばんじゅく」のことじゃない!
「計算ずく」って言葉と同じ意味の「ずく」か!
四半世紀以上その言葉に巡りあっていなかったってことにもビックリだ。
いや、結びつかなかっただけか。
当然、検索した。
ざっくりとだが、映画の内容は2大広告会社の争いの中で若手社員が恋と仕事にがんばるみたいなものだった。
広告会社。「そろばんずく」。そりゃそうだ。ふつうだ。
私の頭の中の観てないおもしろそうな映画「そろばんずく」の正体がバレた。
ガッカリしてしまった。勝手に。
つまんないの。
そういうことってあるよね。

似たタイプのガッカリに「ヒューマンガス」がある。
「マッドマックス2」に出てくる悪役のボス。
筋肉ムキムキでホッケーマスクみたいなのかぶっている巨人。
その名も「ヒューマンガス」。
これに、シビれた!
だって、「ヒューマン」=「人間」で、「ガス」は気体の「ガス」だろ。
ってことはですよぉ~「ガス人間」!かっけー!!
存在感の塊のようなあの容姿で!そんな希薄な!
しかも、個人の名前なのに「ジャック」とか「スティーブ」じゃなくて「ガス人間」!
イカす!なんか哲学めいたものを感じる!
あ、でも「Gus」って名前の男もいるよね。
ってことは「ヒューマン ガス」で、「ガスという男」という名前ってセンもあるのかな。
それは、それでなんかカッコイイな!
と、勝手に興奮していたのだが、アメリカへ言って英語を学びこの言葉を覚えた。
「humongous」
音的には「ヒュモンゴス」に近い。
これだ。
これだったのだ。
なんということだ。
意味は「とても巨大な」だって。まんまだ。
そうだよな。そりゃそうだ。アプローチとしてふつうだ。
とてもデカいヤツは「humongous」「ヒューマンガス」だ。
合ってる。言われてみればそれはそれでカッコイイ。でも、つまらん。
がっかりした!勝手に!

思うに俺は、
キャラクターなり、作品の題名なりが表しているものと相反する個性を持ったネーミングに惹かれる所があるのに気付いた。でもま、お話の全部の登場人物がそれだとややこしいけどな。

ちなみに「マッドマックス2」は観た記憶がない。
そのうち観たい。
「そろばんずく」は特に観たいとも思わない。


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