手術をする場合、発熱があると抗原検査(LAMP法)で簡易的なコロナウイルスの検査がされ、クリアすると執刀という流れの様です。
よくPCR検査がニュースで取り立たされていますが、時間がかかります。
その為、緊急を要する手術の場合はまずLAMP法を使う様です。
先日実家の母から父が入院したと連絡がありました。
父は腹痛と発熱があり、かかりつけの病院に行ったが手術が必要という事で、紹介状を書くので他の病院に行って欲しいと言われたそうだ。
両親は直ぐに紹介状を持って他の病院に行くと、検査をして医師からすぐに手術しちゃいましょうとの事。
母は暫く待たされた後に手術は無事に終わったと看護師から言われ、何かあったら連絡するということで自宅に返された。
次の日に父から連絡があり、切った所が痛いと言いながらも病院でいるものを持って来て欲しいと言っていたそうだ。
直ぐに病院に行くと面会は出来ず、看護師に荷物を預けるようになっていたが、ドアが開いていて顔が見えたので母は声をかけたそうだ。
何日か経ってから私の所に連絡したようだった。
少しして、また母から連絡があり、明日の夕方に先生から話があると言われ、不安に思い、私に着いて来て欲しいと言ってきた。
私以外にも姉妹がいるのですが、病院に行くのは恐いと言って着いていく事を拒否したらしい。
なぜかと言うとPCR検査をしたからである。
個々に持病を抱え、もしコロナウイルスに感染したら大変なことになるし、持病が悪化して危険だという事であった。
私も呼吸器に持病はあるものの、気にしていないので同行することにした。
その旨を姉妹に連絡した。
自分は持病で行けないからと弁解していたがどこか安心したような口振りだった。
私は新型コロナウイルスが騒がれてから指定病院には行った事はなかったが、罹ったら罹ったで仕方がないと腹を括って赴いた。
夕方病院に着いて医師が来るのを待った。
やがて呼び出しがあり、医師の話を聞く事に。
話は手術をすることになった過程と必要性、緊急性について話し出した。
3年前に胃がんを手術をしたのだが、その時に間質性肺炎になっていると指摘されていたそうだ。
今回は腸内に異物が刺さり、貫通して他の腸に刺さってしまい、腹膜炎の手前だったとの事。
発熱もあり、LAMP法でウイルスの検査を行った。
3回検査をしてすべて陰性。
そして開腹手術をして異物を取り除き、チューブを着けて腸内にある膿を出すようにしたとの事。
血液検査で炎症反応が下がっていたのにまた上がってしまった為に、造影剤を入れてCTを撮ると、手術した箇所は順調だったが、肺炎は急激に悪化していた。
画像ではコロナによる肺炎とは違っていたものの、LAMP法で3回検査したところ、2回目までは陰性だったが、3回目に陽性が出てしまった。
念のためPCR検査を行い、結果はまだ出ていないと言っていた。
医師に、PCR検査で陽性だったら院内感染の可能性があるのか?と問いかけると、その可能性が高いとの返答。
陽性ならばその病棟の関係者が濃厚接触者となり一大事になる。
そうなったら私も病院で隔離されるかも知れない。
最悪のシナリオが頭を過ったが、そうこうしている内に結果が知らされた。
結果は陰性。
コロナによる肺炎ではなかった。
その後、検査のために隔離されていた父の面会が許された。
本来は面会出来ないのだが、個室に隔離されているので特別にとの計らいであった。
病室に入ると酸素マスクを着けた姿の父。
意識ははっきりしており、かすれ声ではあるものの、話もでき、食事も食べていた。
母も何日か父の顔を見られなかったので元気そうで安心した様だった。
身内がPCR検査をすると言う事態に直面した事で、新型コロナウイルスは他人事ではないと肌身に感じた日であった。
後は父が無事に退院するのを待つだけです。