トラブル修理-フィアットパンダ(169)エンスト、その後ギアが入らない | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

エンストして、その後再始動は出来るものの、

ギアが何処にも入らないという状態で、レッカーされて来ました。

 

 

確かに、エンジンの始動は問題無く出来ますが、

動こうとしてギアをシフトするも、

ギアは何処にも入らず、全く微動だにせず。

 

デュアロジックポンプの音がしないのでポンプが動いていないのは間違い無いですが、診断機を接続して点検すると、

 

・P1773 ハイドロ―リック回路圧不良

・P1744 ハイドロ―リック回路圧不良

・P1810 クラッチ不良

・U1600 Minicryptボディコンピュータ異常

・B1022 シリアルラインW異常

・デュアロジックポンプ吐出圧が異常に低い

・デュアロジックポンプが時々動かない

・クラッチ残量が低下

 

などです。

 

 

今回はお客様にご提案&見積もりを作成し、

デュアロジックASSY交換と、クラッチオーバーホールをさせて頂く事になりました。

 

 

 

 

 

パンダ2です。

養生もしっかり。

 

 

 

 

 

エンジンルームです。

色んな部品をどんどん取り外していきます。

 

 

 

 

 

バッテリーや配線関係を取り外し、

 

 

 

 

 

デュアロジックユニットが見えて来ました。

 

 

 

 

 

デュアロジックコントロールユニットASSYを取り外し。

続いてミッションを取り外します。

 

 

 

 

 

ミッション本体が降りました。

 

 

 

 

 

クラッチカバー、クラッチディスクと、順に取り外していきます。

 

 

 

 

 

フライホイールです。

パイロットベアリングは使われていません。

 

 

 

 

フライホイールを取り外すと、エンジンの裏側に辿り着きます。

 

 

 

 

 

ミッションを降ろしておいて、クランクリヤシール交換を提案しない整備士はいないでしょう!

 

 

 

 

シールを取り外して綺麗に掃除。

 

 

 

 

 

新品のクランクリヤシールを組み付けます。

 

 

 

 

 

取り外したクラッチディスクです。

リベットとディスク面が殆どツライチになっています。

もう使用限度を迎えています。

現在、14万キロを超える距離。

よく頑張ってくれました!

 

 

 

 

 

フライホイールとカバーは綺麗に掃除します。

 

 

 

 

 

カバーを取り付け。

 

 

 

 

 

クラッチ3点セットです。

 

 

 

 

 

こちらは新品のクラッチディスク。

 

 

 

 

 

リベットや溝の深さはこの状態です。

 

 

 

 

 

綺麗に掃除をしたフライホイールは、

ディスクとの当たり面を更に磨き込んでおきます。

 

 

 

 

 

ディスクセンターを出した状態で、カバーを組み付け。

 

 

 

 

 

ミッション本体も、

 

 

 

 

 

綺麗に掃除をして、

 

 

 

 

 

 

 

 

レリーズベアリングやレリーズフォークの動きをスムーズにする為、

専用のグリースを塗布します。

 

 

 

 

 

新品のデュアロジックユニット。

 

 

 

 

 

先にミッションに載せます。

 

 

 

 

 

 

レリーズフォークはグラグラで、ベアリングが簡単に抜けてしまいますので、適当なプレートを差し込んで荷をかけた状態でミッションを載せて行きます。

 

 

 

 

 

 

サーモハウジングを取り外したので、ガスケットを新品に交換。

 

 

 

 

 

ギアオイルを充填。

 

 

 

 

 

診断機を接続して、調整して行きます。

(エアコンはフラップモーターが破損しているからのエラーで、過去に把握済み)

 

 

 

 

 

前のデュアロジックユニットは、ギアシフトを135万6500回以上行っていました。

本当、お疲れさまでした。

 

 

 

 

 

クラッチのキャリブレーションを実施します。

 

 

 

 

キャリブレーション完了。

 

 

 

 

 

デュアロジックもクラッチも全て新品になりましたので、

クラッチ交換、ギアボックス交換、ポンプ交換などに伴う、

各種データを全てクリーニングします。

 

それぞれ80回程度ギア不良をカウントしていましたが、

こちらも全てクリアに。

 

 

 

 

 

ギアシフト回数もゼロに。

 

 

 

 

 

 

組みあがってから、システムONの時間が83分経過、

ポンプは29回作動、

 

 

 

 

 

ギアシフトは51回。

 

 

 

 

 

再びギア不良のチェックをするも、全てのギアに置いて問題無しです!

 

 

 

 

 

当初、故障探求の為にと保存・解体していた、

トラブルを抱えたデュアロジックユニットたち。

 

ここに写っているだけで5基ありますが、他にもデュアロジックユニットが他の場所に転がっています・・・

 

それに、右上に写っている09Gのバルブボディ・・・

アタッチメント製作の為とその他色々調べる為に購入したC25セレナのミッション・・・

バルブボディ、他にもあった様な・・・

 

もうそろそろ処分して行かないと、

奥さんに怒られそうな気がして来ました・・・(笑)

 

 

 

 

 

本日の晩酌は、このブログを見てくれている東大阪市のバウちゃんからのプレゼント。

 

 

 

 

米と麹から作っている焼酎だそうです。

とっても飲みやすくて、グイグイいけました(笑)

途中から、このグラスでは小さいので二回り大きなグラスに変わりましたとさ。

 

 

 

 

 

 

今日のあては簡単に炒めた豚肉。

味付けはめんつゆです~!

 

 

ポニョさん、料理店を開く予定は全くありませんよー!!(笑)

僕レベルの料理では、プロの足元にも及びません。

プロの技は偉大過ぎます!!

 

 

 

 

今回のデュアロジックASSY交換とクラッチオーバーホールでは、

上記内容も含め以下の作業を行っております。


 ・デュアロジックコントロールASSY交換

 ・クラッチオーバーホール

   クラッチカバー交換

   クラッチディスク交換

   レリーズベアリング交換

 ・サーモハウジングガスケット交換

 ・クランクリヤシール交換

 ・ロングライフクーラント交換

 ・ギアオイル交換


今回の修理ご請求額は、 ¥ 347,400- となっております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>


 
 <参考データ:車両走行距離  141,100km>


■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司

 

 

 

※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

 

 

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