ATF交換-ゼロクラウン(GRS184)トルコン太郎での圧送交換+ストレーナー交換他 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

高知県からお越しのゼロクラウンのお客様、

ATF圧送交換のご依頼です。

 

 

このミッションは密閉式ミッションの為、

ATFがミッションから外に出る事は無く、

つまり「圧送交換」は出来ない構造となっていますが・・・、

 

弊社が開発・製造しています圧送交換専用ツール「F-PETシリーズ」を使って頂きますと、圧送交換を容易に行えます。

 

 

 

 

 

それでは早速取り掛かります。

少し前にディーラーさんにて下抜きでATF交換されたとの事。

さて、どの位汚れているのでしょうか。

 

 

 

 

 

オイルパンには2種類のドレンプラグがありますが、

1つは排出用、1つはATF油量調整用です。

 

排出用のドレンからATFを排出。

最近交換されたばっかりと言われるだけあって、結構綺麗ですね。

 

比較用の瓶に採取しておきます。

 

 

 

 

 

 

オイルパンを取り外します。

ATFストレーナーが見えます。

 

 

 

 

 

 

ATFストレーナーも交換します。

 

 

 

 

 

バルブボディも、手の届く所は綺麗に掃除をしておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ATFストレーナーの新旧比較。

 

 

 

 

 

 

 

 

オイルパンの底に付いている、鉄粉吸着用磁石です。

鉄粉がまとわり付いて丸みを帯びています。

 

 

 

 

 

拭き取るとウエスはこの通り。

 

 

 

 

 

綺麗に掃除。

 

 

 

 

 

 

磁石だけでなく、オイルパンも全体的に汚れていましたので、

こちらも綺麗に掃除をし、ガスケットを新品にします。

 

 

 

 

 

 

ATFストレーナーを装着して、オイルパンを取付。

 

 

 

 

 

ATFクーラーを、F-PETシリーズの「TOYOTA-No1」と交換します。

 

 

 

 

 

別途用意するものは新品のOリング他。

このタイプは少し余分に準備が必要です。

 

F-PETシリーズをお買い上げのプロショップの方向けには、更に詳細を写真付きで掲載した作業手順書などが付いて来ます。

 

 

 

 

 

 

装着完了。

 

 

 

 

 

抜けたATF量を計量。

 

 

 

 

 

 

充填するのはWAKO'S SAFETY-SPECです。

WS対応ATFです。

 

 

 

 

 

抜けた量をまずは充填して、エンジンを始動。

 

 

 

 

 

ATミッション内にはすでに4リットルの新品ATFが入っているとはいえ、

真ん中のモニターに流れて来るATFはかなり真っ黒です。

 

それでは、圧送交換を開始します。

 

 

 

 

 

 

 

途中で油量調整用プラグを抜いておきます。

不用意にATFが少ない状態を作らない為です。

 

圧送交換は続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ、新品のATFと変わらないレベルまで綺麗になりました。

 

 

 

 

 

 

ところで、油温を検出しておこうとOBDソケットを探しましたが、

本来存在する筈のアンダーカバーの所にOBDが見当たりません。

 

そういえば、

数日前にタイヤ交換をしたそうですが、

それ以降タイヤの空気圧警告灯も点灯し始めたそうで・・・

 

リセットボタンを押しても再設定する事が出来ないというご相談も頂いております。

 

空気圧セットボタンもOBDソケットのお隣にありますので、

アンダーカバーやサイドステップカバーを取り外し、

状況を確認して行きます。

 

 

 

 

空気圧セットボタンには、カプラーが刺さっていませんでした(^^;

 

カプラーは?と言えば、

取り付けられているレーダー探知機はOBDから電源を供給していまして、それらの配線作業の折、その辺りの物をあれこれまとめて横のカバーの内側に押し込んだのでしょう。

 

空気圧セットボタン用のカプラーもその中に・・・

 

 

 

 

 

 

このレーダー探知機を付けた人が犯人の様です(^^;

 

 

 

 

 

 

車両ハーネスから少し長めに分岐させて接続しておきました。

 

 

 

 

 

 

さ、気を取り直して、油温を検出!!!

 

ところが、純正ハーネスに直接診断機を差し込んでも反応なし。

 

 

 

 

 

 

念の為別の診断機を刺しても反応なし。

 

 

 

 

 

 

OBDに電源が来ていない理由ですが、

これまた途中でカットして何かを繋いでいる様子。

 

常時を入力してやれば使えそうだけど、

配線がゴチャゴチャしていて、それら配線が何処に行って何をしているのかがパッと見では分かり難い。

 

万が一何かをショートさせてしまったりしたら、

はるばる高知から来て頂いたのに、更に足止めしてしまう恐れも・・・

 

 

 

 

 

なので今回は別の方法で油温検出。

世界的に有名な「FLUKE」の非接触式温度計です。

こいつ、かなり優秀です。

 

 

 

 

 

オーバーフロープラグからはATFが出て来ません。

この状態でまずは添加剤の充填です。

SOD-1プラスを充填してから、ATFを追加して行きます。

 

 

 

 

 

出て来ました!

もう少し糸状になった所で油量調整が完了です。

ドレンプラグを取り付けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

油量調整時でこの状態。

新品のATFと変わりません!!

 

 

 

 

 

油路を変えるスペーサーは綺麗に掃除。

 

 

 

 

 

 

Oリングは両面とも新品に交換しております。

 

 

 

 

 

元通り組み付けて、漏れの有無をチェック。

 

 

 

 

 

オイルパンからも漏れ・滲みが無い事を確認し、

ATF圧送交換作業が終了です。

 

 

 

 

 

 

密閉式ATミッションの場合、ツール脱着の際にATFが抜け出る量は本当に微量で、ようやく採取したものでこの量です。

 

当初採取したATFと比較しても、

透明度も赤みも全く違う事が分かります。

 

最近交換したばっかりとは言え、下抜きではあまり綺麗になっていない事がよく分かります。

 

 

 

 

 

最後に、ご依頼頂いた WAKO'S RECS を施工して作業完了です。

 

 

 

 

 

ところで、このタイヤ空気圧警告灯ですが・・・

 

カプラーを刺してセットし直す事で無事消えましたが、

AFSの警告灯はどうしても消えません。

 

お客様に聞けば、レーダー探知機の電源をOBDから供給した場合、

この警告灯点滅する事があるとの事。

確認の為コムテックのサイトを見てみましたら・・・

 

確かに書いてありました。

「点灯・点滅する事がありますが、異常ではありません!」 と。

 

いや、確かにAFSユニットの異常ではないかも知れませんが、

それでも、これが点灯・点滅する事自体、異常では?(^^;

 

本当にトラブル・異常を来たした時にドライバーが認識出来ませんし、

それより何より、運転中、メッチャ気になりますけど・・・

 

 

 

 

 

 

OBDの所に戻りまして・・・

 

車両ハーネスから分岐させているこの常時電源。

 

恐らく、OBDを使える様にする為の電源かと思いますが、

カバーからお尻がちょっと出ていて、この状態で押し込められていました。

これ、何かあったら絶対ショートするので、

 

 

 

 

次に使う時までは、絶対ショートしない様に保護させて貰いました。

 

ECUに何かあったら、とんでもない費用が掛かりますしね。

 

 

 

 

 ・ ・ ・ ちょっと営業を挟ませて下さい(笑) ・ ・ ・

 

 

今回使用したF-PETシリーズは、「TOYOTA-No1」です。

フリークでは、密閉式ミッションの圧送交換が出来る様、

様々なアタッチメントを製作・販売しております。

 

近々、購入頂いたプロショップさんを地域別に掲載した一覧もインターネット上にアップ予定です。

これにより、ユーザー様がお近くのプロショップを検索できるようになります。

 

合わせまして、F-PETシリーズのプロショップさん同士の情報交換の場として、ネット上に登録式コミュニティを設ける準備をしております(すでに大方完成はしておりますが、まだオープンにはしておりません)。

そちらも合わせて近く案内させて頂きますので、興味のあるプロショップさんは是非お問い合わせ下さい。

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

今回のATF圧送交換では、

上記内容も含め以下の作業を行っております。


 ・ATオイルパンガスケット交換

 ・ATFストレーナー交換

 ・ATFストレーナーOリング交換

 ・ATF交換

 ・SOD-1プラス添加

 ・スペーサー用Oリング4点交換


今回の修理ご請求額は、 ¥ 83,570- となっております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>


 
 <参考データ:車両走行距離  94,750km>


■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司

 

 

 

 

 

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