トラブル修理-BMW 320i(E91)唸り音がするのでATFの圧送交換をして欲しい | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

ATから唸り音がするので、

ATオイルパンを取り外し、ストレーナーも交換して

ATFを圧送交換して欲しいと連絡が入り、

症状を伺ってお預かりしました。

 

 

お預かりの際、ATF圧送交換のおおよその見積もりをしてお伝え。

作業は取り掛かって貰っていいよ!と言って頂いたのですが・・・

 

 

まずはどんな異音なのかをチェック。

アクセルを踏むと、「ミュイ----ン」と異音。

エアコンのON/OFFも関係無い、

シフトレバーがパーキングだろうがニュートラルだろうが、

走っていても鳴るし、止まっていても鳴る、

特に1,000回転辺りから唸り出す。

 

 

 

 

リフトに移動。

 

 

 

 

 

 

異音を辿るツールを引っ張り出して来ました。

 

 

 

 

 

この先端の集音機でおおよその見当を付け、

 

 

 

 

 

金属棒で対象物に接触し、更に確認を進める事が出来ます。

 

 

 

 

唸り音の発生場所、恐らくはエアコンコンプレッサー。

 

 

 

 

 

何かしら変化が出ないか、

WAKO'Sのパワーエアコンを添加して様子をみるも・・・、

 

・・・残念ながら、全く変化無し。

 

でも、やっぱりエアコンコンプレッサーが怪しい。

お客様に相談&見積もりをすると快諾頂いたので、

早速部品を手配して行きます。

 

 

 

 

 

同時に、VANOSソレノイドからのオイル漏れも対策して行きます。

 

 

 

 

 

 

ソレノイドから漏れたオイルがドライブベルトにも付着し、

全体がギラギラしています。

 

それなら、「それも交換しておいて!!」との事。

同時に、ベアリングの交換までご依頼頂きました。

 

 

 

 

 

 

部品が一通り揃ったので、交換を進めて行きます。

エアコンコンプレッサーはこの位置。

エアクリーナーボックスなどを外すと見えます。

 

 

 

 

 

取り外しました。

HELLAのエアコンコンプレッサー、リビルトではなく、新品です。

 

ちなみに、BMW純正のコンプレッサーは税抜きでも179,000円します。

 

 

 

 

 

 

取付。

 

 

 

 

 

 

高圧&低圧のホースOリングは同時交換必須です。

 

 

 

 

 

組み付けには、必ず専用の潤滑剤を使用しましょう。

 

 

 

 

 

元通り組み付けて真空引き開始。

 

ガス充填の基準値は、590グラム±10グラムですので、

600グラムのガスを充填しました。

 

 

 

 

 

 

続いて、オートテンショナーとアイドラプーリーを交換します。

 

 

 

 

 

 

交換完了。

 

 

 

 

 

VANOSソレノイドは取り外して綺麗に掃除。

Oリングを交換します。

 

 

 

 

 

組み付けホールも綺麗に掃除。

 

 

 

 

 

続いて下側。

 

 

 

 

 

綺麗に掃除。

 

 

 

 

 

Oリングを交換。

 

オイル漏れを止める役目の大きい方のOリング。

外す際に少し引っ張る訳ですが、

変形したら元の形に戻りません。

それ位硬化していて、必要とされる効果が期待出来ない状態になっているという事。

 

 

 

 

 

全てを組み付けて、エンジンルームを徹底洗浄します。

 

 

 

 

 

試運転をして、異音もすっかり綺麗に消えて無くなっている(^^)

良かった~

 

試運転後、再度オイル漏れが止まっている事を確認。

 

 

 

今回は当初お客様から作業のメニューをご指示頂きましたが、

 

日々乗られているお客様からの情報や意見は非常に重要ですが、

診断に於いては、お客様からの情報をしっかり頂いた上で、

知識や経験を踏まえ、時には専用の道具を駆使し、

出来る限り正確な答えを導く責任が、整備士にはあると思います。

 

「お客様がこれを交換してと言ったから、

何も考えず、何も調べず、指定された部品を交換して終わり!」

という話はよく聞きますが、

そんな、プライドも何も無い事をしていては、

どんどん「腕」が落ちて行きます。

 

同時に、問診の技術と重要性を改めて感じました。

 

もっともっと、勉強して行かなくてはいけないと感じた修理でした。

 

 

 

 

 

昨日参加した「整備振興会の城南ブロック会」にて、

フリークにブレインサカモトさんが来てくれて色々交流を持った件について、どんな事をしてどんな事に取り組んでいるのかを、簡単に報告して欲しいとのご依頼を頂き、非常に簡単ではありましたが、さわりだけお話しさせて貰いました。

 

合わせて、今月の予定として、

 

・7日にSOD-1プラスを製造販売している会社の社長とご子息、そして北海道支店のオイルプロフェッショナルが来店してくれた事

・第2週目には、北海道からX-entryのプロが来店予定

・第3週目には、宮崎県からヘッドライトスチーマーの伴田さんが来店予定

・26日にはブレインサカモトさんが来店予定

 

などに付いても話をさせて貰いました。

 

 

 

本当はもっともっと色んな事があり、交流も色々しています。

 

専門店の中でも更に専門店に絞ったコミュニティを作っているグループの事、凄い診断機が特別価格で台数限定で販売している事、整備士eラーニングシステムがある事、鹿児島で行われている特殊な勉強会の事、福岡・栃木・静岡・山梨の方々との交流の事などなど・・・

興味がある人が居たらと思い、一応準備はして行きましたが・・・

 

気持ちとしてはもっとお話しをさせて欲しかったのですが、

多分、話し過ぎると引かれる様な雰囲気を感じて辞めました(笑)

 

 

 

改めて、「自分は変わり者だなぁ」と思いました。

 

誰か、「変わり者」のコミュニティ、参加しませんか!?(^^)

 

 

 

 

今回の異音修理では、

上記内容も含め以下の作業を行っております。


 ・エアコンコンプレッサー(社外新品)交換

 ・エアコンガス 600グラム充填

 ・蛍光剤入りエアコンコンディショナー充填

 ・WAKO'Sパワーエアコン(テスト充填の為、無料)

 ・ドライブベルト交換

 ・ベルトオートテンショナー交換

 ・ベルトアイドラプーリー交換

 ・VANOSソレノイドOリング-No1 2個交換

 ・VANOSソレノイドOリング-No2 2個交換

 ・エンジンルーム洗浄

 ・コンピュータ診断機接続チェック他


今回の修理ご請求額は、 ¥ 150,000- となっております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>


 
 <参考データ:車両走行距離  100,900km>


■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司

 

 

 

※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。

 

 

 

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