SeikoJazzCampその5 Tpにおけるプランジャーミュートの使い方
Benny BenackのTp講座、ハーマンミュートに続き、プランジャーについてです。
プランジャーミュートは、ラバー(ゴム)でできている。それでも金属的な響きを残すために、僕はプランジャーをカットしてコインを差しているんだ。Humes & Bergというメーカーのものなんだけど、このメーカーのものはお勧めだよ!
どうしてもミュートがないときは、手で代用することも一応可能だけどね。
プランジャーには 1.Fully Close 2.Halefway Open 3.Fully Open の3つのポジションがある。実際は1と2の間、2と3の間、とか細かくあるんだけど、大きく分けるとこの3つの間を行き来することになる。この時に <Close から Open>という方向性が一般的なんだけど、<OpenからClose >の効果も忘れないようにね。
ところで、プランジャーをHalefway Openのあたりで止めてしまっている人をよく見かける。Fully Openまでしっかり開けないと、サウンドが劇的に変わらず、このミュートの効果が出にくいんだ。Fully CloseからFully Openまで、しっかりミュートを開くことが肝心です。
またプランジャーミュートを使いながら、音響効果を出す方法として、
singing(hum)や growl という手法もあるので、試してみよう。
growlは、動物(特に猫系)が唸るような音がするので、大きく、野性的で、アグレッシブなサウンドが欲しい時に向いているね。
プランジャーミュートの名手を3人あげるとすると、Clark Terry, Wynton Marsallis, Coottie Williams だと僕は思う。
ではWynton Marsallisの<Standard Time Vol.3> (1990)より、The Seductressを聴いてみよう。この曲に限らず、このアルバムにはプランジャーミュートを効果的に使った演奏がたくさん詰まっている。
次は、Oscar Peterson Trio Plus One(1964) から、Clark Terry の<Brotherhood Of Man>を聴いてみよう!これもプランジャーミュートの使い方のお手本と言えるね。
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いやー、上記2曲、プランジャーの名曲同士ですが、曲調が正反対ですね!ちなみに、私の個人的Clark Terry プランジャー使用 お勧め曲は、Dave Grusin <Homage To Duke>(1993)の<Things Ain't What They Used To Be>です!このアルバム自体が、すごくイイです。
写真は、Seiko Jazz Campの講師陣がアメリカに帰国する前日の、打ち上げ風景。
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<ライブスケジュール>
リーダーのものが中心ですので、詳細は、HPをご覧ください。
8/30(金)Body & Soul Special Sextet Live! 20:00-
body&soul恒例の超豪華セクステットです!是非お聴き逃しなく。
岡崎好朗(TP)、近藤和彦(AS),岡崎正典(TS)、安カ川大樹(B)、加納樹麻(DRS)
tel 03-5466-3348 MC 4000円
http://www.bodyandsoul.co.jp
9/5(木) ロシア・ウラジオストク・マレンスキー劇場 19:00--
宮本美季(VO)、里見紀子(VLN)、佐藤慎一(B)、柴田亮(DRS)
経済フォーラムに伴う、文化交流事業として、今年もロシアで演奏します。
9/11(水) 学芸大学 珈琲美学 19:30-
ボサノバトリオ・サンバイズ 原久美(Vo,G)、佐藤慎一(B)
同級生トリオ、サンバイズ。息の合ったコーラスワークもあります。
9/14(土) 高田馬場Hot House 20:30-
Duo With 佐藤達哉(TS)
早稲田ジャズの先輩との共演、とても久しぶりで楽しみです。
https://hothousegogo.hatenablog.com
9/20(金)蕨Our Delight 19:45-
守屋純子Trio
素晴らしいメンバーでのリーダートリオ、ぜひいらしてください!
納浩一(bass) 高橋徹(drums)