西京極 紫の館

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クララ殺し  小林泰三/著  東京創元社

2020年09月18日 17時58分15秒 | 西京極の本棚
【紹介文】
ここ最近、奇妙な生き物やアリスという少女が暮らす不思議の国の夢ばかり見ている大学院生の井森建は、ある晩、いつもとは違って、緑豊かな山の中でクララと名乗る車椅子の美少女と出会う夢を見る。翌朝、大学に向かった井森は、校門の前で、同じ姿の少女くららに呼び止められる。彼女は何者かから命を脅かされていると訴え、井森に助力を求めた。『アリス殺し』まさかの続編登場。

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ドラマ性 ☆☆★★★
  独創性 ☆☆☆★★
 読み易さ ☆☆☆☆★

【西京極の読後感想】
前作『アリス殺し』が面白かったので、その続編を読んでみました。“車椅子に乗ったクララ”って言うからてっきり『アルプスの少女ハイジ』がモチーフだと思ってたら違ってましたw本書巻末に解説文があって、原典はエルンスト・T・A・ホフマンの『くるみ割り人形と鼠の王様』との事。道理で知らん名前のキャラばっかだった訳だ。それもあり『アリス殺し』ほど内容にのめり込めず、キャラ違いのトリック自体もキレを感じませんでした。ただ読み易い文体は相変わらずなので、読もうと思う人は先にホフマンの原典を読んでおいた方が楽しめるかもしれません。

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