今日は3月に定年退職したマネージャー(私は店長と呼んでいる)とお茶に行った。
先週から新しスタッフを入れるべく、面接が開始された。
今の店長は若いが、しかし自分が使いやすい人材を選ぶべきであり、かつ価値観が同じ人材を選ぶべきであるため、私は立ち会ってはいるが、強く主張せず若い店長が気が付かなかった事だけをババアの私目線で言うように努めている。

今の若い店長はやはり、面接時に自信に満ち溢れた元気な子を好む傾向にあるため、かつての店長のようなちょっと陰のある子は落としていく。
私もそれはそれで構わないと思うが、仮面をかぶった自信に満ち溢れた子か否かだけは43歳の私は見落とさない。
無表情に質問しながら、その仮面の裏を見て行く。

さて元店長と面接の話になった。
私は「店長はさ、いつもこの子、学校でイジメられていたかな?と分かる大人しい影のあるタイプの子ばっかり採用してきたやん?でも、真面目で頑張り屋が多い」と私が言うと、元店長は言った。
「自信の無さを何とかしたい、してあげたいと思うから。私が採用する子は何故か99%の子がかつてイジメられていたか、お母さんからの支配を受けてきた子が多いねん・・」と言った時、私の脳裏に2人のスタッフが浮かんだ。

「〇〇(名前)?」と私が聞くと、元店長は「そう、あの子は学校でもずっと変わり者で来たらしい。お母さんが外部との接触を学校に行く以外許さなかった。今も23歳やのに外に出すのはこの職場以外は禁止。だからサヨナラパーティにも来なかったやろ?」と話してくれた。
今だから話してくれたが、この子は非常に大人しいが女性客からのクレームが結構多かった。
店長も私も当時から何故なのか分からなかった。
クレームを付けて来る女性客には共通点があり、必ず子連れである事、物言いが攻撃的で上から目線、偉そうに店員を扱う事、欲しい物の在庫が無かったら暴言を吐いて行くという共通点があった。

それを私達店員は「イカレた女や、コイツ・・」と立ち去れるが、そのスタッフだけは聞き流す事が出来ず言い返して来たのだと客が店長に言ったという。
しかし、そんな言い返す場面を誰も見た事が無く、私達は数年、この女性客らの大げさなクレームかと思って来た。
しかしながら、同じタイプの女性客が全く同じクレームを言って来ることから、もしや事実なのかも・・と店長は思ってきたのだという。
元店長は「勝手な想像やけど、多分、お母さんがあんな風な女性じゃないかなと思うねん。だから、同じタイプの女性客にだけカー!!となって言い返してしまう。家で言い返せない分、それが他人から言われるとコントロール出来なくなるのかなと・・まあ、想像やけど・・」と言った。

今も、そのスタッフは働いているが、新しく店長になった子から偉そうな物言いをされるとカチンと来た顔をモロに出し、嫌な仕事内容は絶対にしない。
その点、元店長はこの子をよく見抜いていたなと思う。
偉そうな物言いで指示を出す事は無かった。

元店長と2時間ほど話し、帰り際「あんたなら、あの子を上手に使えるはず。よく理解してあげて、自信を取り戻して社会に戻してあげたい」と言った。
また6週後、元店長と茶に行く予定。
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