土曜日の事。
夫の知人で、とある学校の校長先生をやっておられる方が還暦を迎えられ、そのパーティがご自身のご自宅の庭で執り行われた。
私達も1月の時点で招かれていたが、「行けたら行く」という返事をしたままであった。

私は会議があり仕事に行かねばならず、夫もこの時期にパーティは中止するもんやと思っていたので朝から子供達と過ごしていたら、昼過ぎになり同じく招待されていた友人から「パーティ来ないの?」と連絡が来たという。

夕方になり、友人からパーティの様子が撮影されたビデオが転送されて来た。
そこには70人以上の人が集まり、さすがの広い庭もかなりの密度になってしまっていた。
大雨だったので庭に簡易テント式の屋根をいくつも設営し、そこに人が密集する形になってしまったという。
それを知った近所の住人でパーティに招かれなかった誰かが警察に通報、その後警察が来て「7月まではソーシャルディスタンスを2メートル間隔で取らねばならないのを、これだけの大人がいて誰一人知らんはずはない。あなた方は意図的にコロナ感染拡大に協力していると思われても仕方が無い」と注意を受けた。

行った友人も教育者であるから、行く事そのものがどうかと思うが、招かれて来た人達も多分、こんなに人来てたんや・・と驚いていたとその場にいた友人は感じたという。
「還暦パーティーはこの年のこの月しか出来ない。来年、来月なら意味が無い。人生でたった1度しか出来ない還暦祝いを中止せよという権利は警察には無い。私達はやり続ける。私達はもう十分我慢し、協力してきた。たった1日の事で私達を非難するのは許さない」と主催した家族は泣きながら警察に訴え、警察とモメにもめ、変な形でパーティは終了、友人も「招かれたからキャンセルしずらかった」と言いながらも「行くべきでは無かった」反省していた。

わたしはこの一連の話を聞きながら、友人が撮影した警察と家族とのモメている姿を見ながら、先日の暑かった日にイギリスの海に人が集まったニュースを思い出した。


どれだけ警察が出動しても「集まったらピストルで撃ちますよ」と言わない限り退散はしないであろう、それが今のイギリス国民の気持ちであるなと、この映像を見てそう思う。
もう自分達は、3か月もの長い日を自宅から出ずに過ごしたやないか、もう十分に我慢してきたやないか、協力もしました、努力しました。
もう言う事は聞かへんで!!

イギリスの夏は短い。
南部は30度近く気温が上がる日もあるのかも知れないが、私が住むスコットランドとの国境地など年80%が雨、夏と言えど暑い日やなと感じる日は夏の間1桁あればラッキーである。
それゆえ、今日のこの太陽を逃したらもう二度と今年は暑い日が無いかもしれない、今日しかない!行くでー!!と皆がなり、あんな事になってしまったのであろうと推測される。
校長という人であっても、たった1日なんやからエエや無いか!何が悪いんや!還暦やで!と実行してしまう。
このイギリス人の自己主張が時に厄介で時に良い。
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