熟メン茶々丸の「毎日が美びっとカルチャー」

映画 はちどり

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世界の映画祭で50冠を超える受賞。話題のキム・ボラ監督の長編デビュー作、韓国映画「はちどり」を鑑賞。

パラサイトの空前のヒットの中で、ミニシアターを中心にロングヒットを続けている本作。ようやく、岐阜のCINEXで鑑賞できることができました。

監督のキム・ボラは1981年生まれの女性で、東国大学映画映像学科を卒業後にコロンビア大学の大学院で映画を学んだ新鋭。短編映画のリコーダーのテストで注目され、今回の長編作品は主人公ウニのその後を描いた作品だそうです。

舞台は、1994年の韓国、ソウル。空前の経済成長と国際化と民主化が進む時代の小さなお店を夫婦二人で営んでいる中流家庭の末娘14歳のウニが主人公です。クラスにもなじめず、他校の塾仲間一人。塾仲間の女友達やボーイフレンドと遊ぶなかで、兄や姉に挟まれ自分に無関心な親に孤独を感じています。そんな中で、塾の女性講師ヨンジがあらわれて、自分の話に耳を傾けてくれるヨンジにウニは惹かれていきます。ある朝、姉が乗るバスが高架橋を通過する時間帯に、崩落事故の知らせが届きます。

14歳のウニを中心に時間が流れる誰もが経験する思春期の生活、両親との微妙な距離や兄弟との不仲は、普通の家庭にはよくあることで、あの頃を振り返れば懐かしくもある時間ですが、過去の日々から長短の時間経過があっても、あの頃の経験に近い思いは誰でも経験してるのではと思います。また、この時期には男女ともに、少し年齢の離れた大人の存在が大きく影響されているではないかと思うのです。

そんな日常をウニの目線で追った日常は少し退屈な時間ではあるものの、その時間の経過が逆にとても新鮮に感じられる映画でもあります。そのギャップはウニを演じたパク・ジフの見つめる先が印象的だったのではと思います。ゆるやかな時間の流れから一変するラストへの激流。14歳のウニの世界を十二分に味わってみてください。

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