「私たちはどうかしている」と美人画 | 地唄舞 吉村ゆかり 粋・はんなり日記

「私たちはどうかしている」と美人画

和菓子や着物、和室インテリア等が
楽しみで観ていた
ドラマ「私たちはどうかしている」
の床の間に
鏑木清方の「春雪」らしき
掛軸が飾られていました。


ドラマ「私たちはどうかしている」の
床の間の掛軸


鏑木清方「春雪」

勿論レプリカだと思いますし、
ドラマの掛軸は
左上に枝のようなものが
描かれていますが、
清方の作品は背景には
何も描かれていません。

清方の「春雪」ですが、
季節は初春で
武家の女房が雪降る中、
外出から戻った夫の羽織を
たたんでいるという作品のため、
ドラマのあらすじとは
あまり関係がありません。

どうせなら
清方の「遊女」を飾った方が
ドラマには相応しいのでは、
と思いました。

鏑木清方「遊女」

何故ならドラマでは
「血」「赤」が
主人公の鬼門になっているからです。

清方の「遊女」も
「血」がテーマになっており、
作品の満開の梅の花が
描かれた打掛の下からのぞく
赤の襦袢が血を表している
と言われています。