2000年をちょっと過ぎた頃だったかな。
世の中にはまだスマホがなくて、みんなガラケーを使ってた。
ようやく携帯にカメラ付いて、それが普及し始めたくらいの時代。
その頃、
着信があると匂いが出るストラップ、というものが売っていました。
端末とはつながってなくて、着信時の電波に反応して匂いを出すの。
1000円くらいだったと思う。
音でも振動でもなく、匂いで着信を知らせる画期的なアイテム。
そういう狙いだったんだと思う。
実際は、着信に気付ける程強い匂いは出ないし、別に自分の携帯じゃなくて、近くの他人の携帯が鳴っても匂いが出てた。
利便性を求めて買うものじゃなく、目新しさとか、面白さをウリにした商品でした。
まぁでも、そのうち、これが進歩して使いやすくなるんだろうな、って私は信じてました。
これがもっと洗練されて、本当に着信を匂いで知らせることが出来るようになるんだと思ってた。
まぁ、それの何が便利か、っていうと謎だけど、
着メロとか着うたが大流行した時も、別に便利だからやってたわけじゃないと思う。
好きな人から電話がかかってきた時は、振動じゃなくて、シトラスの香りで気付くってのはロマンチックな感じはする。
綺麗好きな友だちからの電話は石鹸の香り。
家族からの電話は新築の家の香り。
食いしん坊の先輩からの電話はラーメンの香り。
で、ラーメン食べる度にスマホを確認しちゃう、みたいな。
でもさ、あれから15年以上経つけど、一向に進歩してない。
匂いって、あんまり有効利用されてない気がする。
何かの機器が匂いを利用してるってあんまり聞かない。
臭い方は割と聞く。
ガス漏れの検知器とかね。
良い香りの方は、まんま匂いを嗅がせるために利用していることがほとんどで、副次的に匂いを利用しているパターンは非常に少ない気がする。
全然、進歩しなかったなぁ。
匂いの出るストラップ。
今後も匂いを使ったサービスはあんまり出てこないのかな。
まぁ、良い匂いを嗅ぎたいって欲求、あんまりないし、視覚と違って、好き嫌いに個人差がかなり大きいから難しいのかもしれない。
消臭的な機能の方が需要はありそうだし、
そういう『香る~』みたいなアイテムは進歩が遅いんだろうな。
22世紀のひみつ道具でさえ、
匂いに関するものは、
『アリと同じにおいのガス』
しか思い当たらない。
アリと同じにおいのガスは、アリと同じにおいになるガスです。
ドラえもん……
匂いの出るストラップは残念な感じになっちゃったけど、やっぱさ、科学は常に進歩していってほしいよね。
これから、役に立つのかもしれないし。
今役に立ってない、ってのは、それだけ伸び代があるってことでしょ。
たとえば、
匂いと記憶には密接なつながりがあるので、
結婚式とか、成人式とか人生の節目に特殊な匂いを嗅いで、その頃の気持ちをいつでも思い出せるようにするアイテムとか。
闇落ちした友人を救うために使ったりする。
「この…………使い倒したドッジボールの香りは……」
便利でしょ?
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