昨年から講義の一環として、業界・企業研究セミナーを実施しています。具体的には、関西電力、大阪ガス、竹中工務店、住友商事から講師をお招きし、各業界の特徴、仕事のやりがいと様々なご苦労、これまでの事業展開と今後の見通しなどについてお話しいただきました。業界・企業研究は経済の学びそのものであり、同時に将来の進路を考えるとき、その企業にお勤めの方から直接情報をいただき、事前に仕事のイメージを描いておくことは極めて有意義だと考えています。
　このような機会をできるだけ多く設けたいと思っておりましたが、2019年度初、令和初の企画が整いましたのでお知らせいたします。今回は鉄道業界、しかも私たち関学関係者にとって最もなじみのある阪急電鉄を取り上げます。講師は阪急不動産社長・会長を務められた簑原克彦さんです。本学商学部のご卒業で、私たちの大先輩ということにもなります。
　阪急の社史に関しては、私の大学院のゼミで百貨店の経済史・経営史を研究し、昨年３月立派な修士論文を完成させて修了された�靆梢�さんが相当詳しく研究されましたので、私も多くのことを学びました。（2018年３月16日の記事もご参照ください。）何よりも小林一三の私鉄沿線の都市開発、宝塚歌劇・東宝の設立、世界最初のターミナルデパートの経営など、斬新な発想には唯々驚くばかりです。さらにこうした新規事業が展開されたのは、第一次世界大戦ブームの反動で日本経済が極めて停滞していた戦間期だったので、小林一三は素晴らしい経営の才能を発揮したと思います。
　今回の講演では、こうした小林一三の事業の手腕とともに阪急電鉄の社史をふりかえり、簑原さんが携わってこられた私鉄沿線の都市開発についてお話しいただきます。鉄道会社の役割は、安全な運行とともに、沿線の開発はセットで考えられています。この機会に、鉄道業界の役割と都市開発の過去・現在・未来について理解を深めてください。

【経済学セミナーのご案内】

●　講師：簑原克彦氏（元　阪急不動産社長・会長）
●　日時：2019年 ６月 11日(火)　11:10〜12:40
●　テーマ：「鉄道の歴史および阪急電鉄の社史と経営　−　小林一三の経営理念も踏まえて―」
●　主催：関西学院大学経済学部
●　会場：関西学院大学　Ｇ号館１０１号教室　←　参加希望者多数のため、特大の教室に変更します。

※　準備の都合上、日本経済史�気亮�講生以外で参加を希望される方は、寺本研究室へメールでご連絡ください。
　　　　　
お問い合わせ
〒662-8501
西宮市上ヶ原一番町1-155
関西学院大学経済学部
寺本　益英研究室
e-mail：teramoto★kwansei.ac.jp　★を＠に変更してください。
TEL：0798-54-6469（寺本研究室直通）
FAX：0798-51-0944（経済学部事務室）

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