あるきメデス

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京都の非公開文化財 冬の特別公開寺院などへ② 北野天満宮と妙心寺の塔頭寺院へ〈後半〉

2019-04-25 20:47:45 | 京都を歩く
 

 2019年3月14日(木)
 = 北野天満宮と妙心寺の特別拝観〈後半〉 =
  
 午前中に北野天満宮の参拝を終えて近くで昼食後、北野白梅町駅から13時20分発帷
子ノ辻(かたびらのつじ)駅行き嵐電北野線に乗る。


 13時25分に妙心寺駅で下車した。

     
 アンティークな小物をたくさん飾る店や、たくさん花鉢の並ぶ民家前を進み、妙心寺の
北総門を入り境内に戻る。


 午後は、今回の旅の目的地の一つ、妙心寺内の三つの塔頭寺院の非公開文化財特別拝観
である。
     
 ちなみに妙心寺は、臨済宗妙心寺派の大本山で、1342年に花園法皇の開山で、離宮
萩原殿を改めて寺とされたの始まりとか。

 室町初期に一時中断し、再興後、応仁の乱で再び焼失したが後に再建され、名僧が出て
寺運は盛んとなり、室町後期から江戸初期に塔頭が相次いで建てられ、地方へも勢力を広
げた。末寺は3500余あり、臨済宗各派中最大という。

 特別拝観の最初は、北総門を入ってすぐ右手の天球院(てんきゅういん)へ。
     
 天球院は、岡山藩主池田光政兄弟が、大伯母天球院のために寛永8(1631)年から
4年かけて建立したとのこと。

 国重要文化財の方丈(ほうじょう)は、玄関とともに江戸時代を代表する禅宗方丈建築
で、方丈内部を飾る障壁画は狩野派の絵師、狩野山楽(かのうさんらく)と山雪(さんせ
つ9の代表作として名高いという。
     



     

 今回は、その山楽・山雪の絢爛豪華な障壁画が公開されたが、撮影禁止なので、「非公
開文化財特別公開ガイドプック」掲載の写真でその一部を紹介する。

 「梅に遊禽図(ゆうきんず)」


 「竹虎図」
     
 山門から玄関までと、方丈から望む庭園は撮影可能。13時35分から14時まで拝観
した。


 続いて妙心寺境内中央部にある鱗祥院(りんしょういん)へ。
     
 鱗祥院は、寛永11(1634)年に徳川三代将軍家光が、乳母である春日局(かすが
のつぼね)の冥福を祈り、現在の花園高校付近に建立したのが起こりのよう。

 幕府から寺領200石を与えられ、歴代住職は黒衣のまま江戸城白書院の出入りを許さ
れたとか。明治30(1897)年に現在地に移転されたという。




 御霊屋(おたまや)には、小堀遠州作と伝わる春日局座像が安置されている〈特別公開
ガイドブックから〉。
         


 また方丈(ほうじょう)には、春日局と親交のあった絵師・海北友松(かいほうゆうし
ょう)の息子、友雪(ゆうせつ)により描かれた「雲竜頭」↑↓「山水画」「瀟湘八景・西湖図」
などの水墨画が描かれていた〈特別公開ガイドブックから〉。


 それらや、春日局が家光から賜った「百椿図(ひゃくちんず)屏風」が特別公開されてい
たがやはり撮影禁止。

 方丈に安置されていた本尊・宝冠釈迦如来と阿難尊者、迦葉尊者像〈特別公開ガイドブ
ックから〉



 御霊屋と方丈を巡った後、サンシュユや白梅、紅梅など咲く庭園も拝観した。








     

     
 妙心寺境内の中心部にある仏殿や三門などの西側を進み、通年公開の退蔵院横から境内
南端に進む。






     


 勅使門↑の北側を回り、最後の特別公開の塔頭である龍泉菴(りょうせんあん)へ。
     
 龍泉菴は、妙心寺四派のひとつ「龍泉派」の本庵。文明13(1481)年に、室町幕
府の管領(かんれい)だった細川政元が開基として景川宗隆(けいせんそうりゅう)が創
建した。


 景川は妙心寺中興開山の雪江宗深(せっこうそうしん)の弟子の一人で、「禅は景川」と
いわれた高僧とか。その後の妙心寺発展の礎となった四派本庵のなかで最初に創建された
由緒ある塔頭寺院だという。

 江戸時代に建てられた方丈は、妙心寺山内塔頭寺院中でも最大規模のよう。平成11
(1999)年の開祖500年にあわせて日本画家・由利本出(ゆりもといずる)氏が描
いた100面に及ぶ障壁画が納められていた。


 今回それらが公開され、案内人の説明に従い幾つもの建物を回り、たくさんの種壁画を
順次拝観した。

 建物を回りながら、松など豊富な植栽の庭園も順次眺める。
















          









     







 ほかに、狩野探幽「観音・竜虎図」↑〈特別公開ガイドブックから〉、谷文晁「秋山出屋
図」、長谷川等伯「枯木猿猴図」など寺宝も特別展示されていた(撮影禁止)。


 これで妙心寺塔頭の特別拝観を終え、15時35分に南総門を出た。東側にある昨夜宿
泊した花園会館に戻る。


 預けた荷物を受け取り、売店で土産物を求める。館内の食事処「花ごころ」に入り、今日
の妙心寺の三つの塔頭でもらった「京の冬の旅」スタンプラリーの接待品の抹茶と和菓子
をいただいた。
    

 花園会館を後にして、もう一度妙心寺境内を北総門から抜ける。妙心寺駅から帷子ヶ辻
行き嵐電北野線に乗る。
     


 帷子ノ辻駅から嵐山本線に乗り換え、終点の四条大宮駅に17時頃着き、近くのビジネ
スホテルに入る。

                      

                              (歩数 13,500)





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2 コメント

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木造建築の美しさ (H.T)
2019-04-26 17:06:43
木造建築の端麗な美しさ、ふすまに描かれる日本画心打ちます。
普段見られないものも (saikoroat)
2019-04-26 21:28:23
特別公開の場合、普段公開されていない建物や美術品なども見られ、
行ってみるだけの価値はあったように思います。

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