「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

来日中止のボブ・ディラン… 俺「Mash」が経験した彼のBest LIVEとは?

2020-03-26 18:33:25 | BOB DYLAN

本来なら木曜の今日は「ゲストDay」のはず…しかも「ボブ・ディラン来日公演直前」を控え、興奮気味な「ジョーカーウーマン」が送る熱過ぎるコラムの回だったのだ。

しかし、ご存知の通り世界的な「コロナ感染状態」により、ボブの来日公演も中止となりました。

そんな状況の中で「ジョーカーウーマン」本人から「ショック状態により休載させて欲しい」との申し出が有り、私Mashが代わりに筆を取った次第でございます。お楽しみにされていた方々に、まずはお詫び申し上げます。

とは言え、久しぶりにボブについて書いてみたいので、引き続き読んでくれると嬉しいぜ!

さて、それほどアンテナを張っていない私でも、今月はラジオなどで「ボブ特集」たるものを、かなり耳にしたもんだ!

「みうらじゅん氏」や「ダイヤモンドユカイ」氏が各々別番組で特集を組み、ボブを熱く語っていたりもしていたし、日本では「ボブ来日ムード」をそれなりに醸し出していた様に思う。

久しぶりの「Zepp横断ツアー」だっただけに、ファンにとっては熱も入っていたコトだろう…。一説にはこの中止で「7億円の損失」と報道(写真は週刊文春より) されていて、その大きさを改めて感じるってもんだが、当の私は今回だけは妙に冷静であった。

と言うのも、すでに1月末からの「コロナ騒動開始時」から、既に中止と考えていたからだ。ここまで世界的な流行にならなくても、「中国に近い日本での公演は難しい」と思うのは普通であろう。もちろん「オリンピック・パラリンピック」の中止も同じ理由で予想していた方がほとんどではないだろうか。

さて、暗い話はこれ位にして(笑) ココで話を「私とボブ日本公演」という感じで振り返ってみよう。題して私のボブ公演 ナンバー1!」

本当にボブのコンサートは海外も含めて数多く見ているんだ。もちろんコチラの読者諸君は「ボブにギターを渡したあの日」だとお思いでしょうが、ノンノン!違います。(笑)

実は97年の2/10 東京公演!東京国際フォーラムの「こけら落とし」で呼ばれたボブ!俺はこのLIVEを1番に挙げたい!

オープニングにデイヴ・スチュアートたちが出て、そのデイヴが舞台袖でビデオカメラを回しボブの撮影をしたあの公演のコトだ!

知っての通り東京国際フォーラムでのロックやポップコンサートって盛り上がるのには厳しい環境でしょ?あれほどステージに近いのに、座らされる感じ…。この日も、もちろんオールシッティング!だった。

俺は前から15列目で「あなたの音楽に影響を受けたぜ!」という大きな英字ボードを作り、ボブへのアピールを用意して望んでいたが、どうにもこうにもチャンスが無い。正直盛り上がりには程遠い状態でショーはアンコール間近に…。

しかし「highway61」で、ある観客が後方からステージに向かい走って行くのが見えた。「今だ!」と俺も続いた。もちろんボードを持ち、ステージにかぶりついた!気付くとボブは俺のたった1メートル前でアンコールの「Like a rolling stone」で、ギターを弾いて歌っているではないか!あの名曲をだぜ!

ステージ袖にはデイヴがビデオで俺たちをシューティングしている。そう、すでに多くのファンがステージ前に押し寄せて、会場はZeppどころじゃあない、物凄い状態のオールスタンディングになっていたのだ!(前日の初日はステージに客が上がる騒ぎだった様だが、この日も負けず劣らずのLIVEハウス状態だったぜ!)

俺は例の英字ボードをボブにかざすが、反応が無い…「こんなもんか…」と思っていたらデイヴが袖からジェスチャー付きで、俺に何か言っている「逆だよ!?」おっといけねえ!興奮の余り俺は英字ボードを逆さに掲げていたのだ。後方から押されながらも、今度はしっかりとボードをボブに掲げた。僅か1メートルの場所でだ!

その時だ!
「ギターを弾くボブが右膝を上げ、俺を力強く指差した」のだ!

信じられなかったよ!俺が言いたかったことが直接伝わったんだぜ!もちろんその後のZeppツアーではギターと手紙を渡したりもしたけれど、まだ体型もシャープでエレキも存分に弾いていた97年のボブ!本当にカッコ良かったんだ…。

そう、あの時のボブが俺にとってのボブだぜ!

その後いく度と無くボブの公演には足を運んでいるけれど、やっぱり今思うと「あの日」が全てだ!と言い切れる。

なんだか俺にとってのボブは「97年2/10の思い出」で、もう十分満足してしまうのよねぇ。

23年前…ピュアで若かった俺は25歳だったわけで、その時の感覚って今は持ち合わせていないのかな?だからこそ、素晴らしい思い出としてリアルに甦る…のかもしれない。

《編集長「Mash」筆》

 

 



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