図5は先手の▲9一飛成に後手が△9二金と受けたところです。
(図5 △9二金まで)
後手は持ち駒の「金」を受けに使ってしまったため、先手玉の「詰めろ」が消えてしまいました。これが痛恨の一手で、ここでは後手が負けの局面のようです。しかし、・・・。
○図5以下の指し手:▲8二銀、△同金左、▲同龍、△同金、▲9一龍、△9二飛(最終図)、以下、後手の勝ち。
先手の▲8二銀は時間に追われての大悪手で、後手の勝ちとなりました。本局は10分切れ負けで持ち時間が非常に短く、終盤戦で時間がないと、このような幕切れになることがあります。
(最終図 △9二飛まで)
図5の局面では▲5七角(参考図)と打つ手がありました。この手は次の▲8五桂の「詰めろ」になっています。以下、△9一金と「龍」を取っても、▲8五桂、△8二玉、▲9三銀で後手玉は詰んでいます。
(参考図 ▲5七角まで)
なお、▲5七角では、▲9五歩でも先手の勝ちだそうです。これは某先生からいただいたご指摘です。繰り返しになりますが、図5の局面は先手玉の「詰めろ」が消えてしまったことが後手にとっては致命的で、先手が勝ちになっているようです。
では、後手はどこが悪かったのでしょうか?次回は某先生からいただいたご指摘をもとに、局面をさかのぼって反省をしてみたいと思います。
その4へつづく・・・。