終盤の戦い方(その2) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館将棋教室が4/20(土)、高島教室が4/21(日)の予定です。

前回、配布したプリントの棋譜を自宅で将棋盤に並べる練習を、繰り返しやりましょうということを申し上げましたが、この練習に実直に取り組まれている方は少数派なのだと思っています。なぜなら、この練習をやれば、25級前後の棋力の生徒さんなら15級前後に、20級前後の生徒さんなら10級前後に、すでになっていてもおかしくないからです。このレベルに到達していると、高島教室は卒業レベルですが、その水準に到達している生徒さんはほとんどいませんので、ご安心ください。自宅での練習時間の確保というのは、簡単なようでいて、なかなかハードルが高いのだと思います。高島教室ではゆっくり、マイペースで、楽しく将棋上達を目指していただければ結構ですw

 

さて、前回は、図1の局面から▲6二との「と金」攻めをご紹介しました。

 

(図1 ▲7二歩成まで)

 

実は、この攻め、「6二」への攻め駒が「と金」だったから成功したといえるのです。今回はそのことを説明したいと思います。参考図をみてください。

 

(参考図)

 

参考図は図1の局面の「7二」の「と金」を「金」に代えたものです(先手の「ミノ囲い」は省略)。「と金」も「金」も動かせる地点は同じですので、同じように▲6二金と攻めることはできますが、どうなるのでしょうか?

 

○参考図からの指し手:▲6二金、△同金、▲同龍、△5二金打(結果図)

 

(結果図 △5二金打まで)

 

▲6二金に対しては、後手は△5三金と逃げずに△同金と取ってきます。先手は▲同龍と「金」を取り返しますが、そこで後手は△5二金打と、取ったばかりの「金」を補強します。しかもこの手は「龍」取りになっています。結果図では先手は「龍」を逃げるよりなく、攻撃は失敗です。参考図と結果図を見比べてみれば分かると思いますが、後手玉は全く薄くなっていませんね。

 

 

前回の「▲6二と」も、今回の「▲6二金」も、後手の「5二」の「金」をはがしにいった攻めの手なのですが、「6二」に進めた駒が「金」の場合には、△同金と取られて(「金」の交換で駒の損得は無し)、すぐに△5二金と守りに使われてしまうのです。一方、「6二」に進める駒が「と金」の場合には、後手は△同金とは取れません(「金」と「歩」の交換となり後手が駒損)。そこで△5三金と逃げますが、▲5二香からしつこく「金」、「銀」をはがしにかかって先手の攻めが成功しました(これは前回ご紹介しました)。

 

終盤のコツとしては、できるだけ安い駒で相手の守りの「金」や「銀」をはがしにいくのが効果的です。そして一番安い駒といえば「歩」です。「歩」を「と金」にして攻めるのは、一番効果的な攻め方ですので、みなさんもぜひ、「と金」攻撃を狙ってみてください。そうそう、「二歩」で反則負けにならないようにだけは気を付けて!!

 

 

 

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