もったいないんです。
こんにちは、カウンセラーの神谷です。
では、前回からの続きです。
Dさん
「そうですよね。いい結果を出すことって、目的にするとわかりやすくて、何をすればいい
のかが見えてくるんですよね。
私はこれまでいい結果を出すことを意識したことがありませんでした。
意識できなかったといっていいと思います。
やはり、目の前のことが良いか悪いかしか思っていませんでした。
それは、私の場合は母が良いか悪いかという評価しかしてこなかったことが原因だった
んですね。
確かにその時に、母が良いか悪いかを判断していくばかりで、そこで結論がついてしまい
その後どうなるかなんて考えもしなかったです。
でも、その後は生きている限りあるのが現実です。
いつも、目の前のことが良かったのか悪かったのかその都度考えてしまい、全体像が
見えていなかったです。
全体像が見えないから不安になり、良いか悪いかが気になって仕方がなくなってしまう
という悪循環に陥っていたんだと思います。
いい結果を出し続けるという全体像が見えてくると、そのためにどうすればいいかを考え
ていけるようになり今、良いか悪いかなんて経過にすぎないことがわかるんですよね。
どんなことでも、経過に過ぎないから、起きたことを評価していくのではなく、起きたことを
生かしていく必要があることを学ぶことができました。
でも、この起きたことを生かすことも、私にとっては簡単なことではなかったです。
起きたことは仕方がないと、なかったことにして、次にどうすればいいかをできればいいと
いう解釈を、特に子育てをしてしまい、子供たちに起きたことに向かいあうことをさせて
いませんでした。
起きたことを生かすと言っても、まずは、起きたことに向かい合えているのか、起きたこと
自体、なぜ起きたかがわかっていないと生かしようがないんですね。
何を起したのか？なぜ、そのようなことが起きたのか？それを起さないために何ができるのか？
そもそも、起さないようにしようとしている相手なのか？等々、を知ろうともせずに、その段階を
飛び越えて次に何をしたらいいかなんてやっていました。
一つひとつ丁寧にということってこういうことにも言えるんですよね。
すぐに知っているとして結論をつけていた母の感覚を受け継いでいた私でした。
本当は、知っていることなんてほんの一部にすぎず知っていこうとすることでしか、知ることは
できないんだということを、ここでようやく教わりました。
よく考えて見れな当たり前のことなんですよね。
その当たり前のことを教わっていないことも、きちんと知る必要があったんだと思います。
だから、起きたことを生かすために、なぜ起きたのかを検証し、その上で、起きないように考えて
いくことが必要なんだとわかりました。
子育てならば、そのことを繰り返さないのならば、なぜ起きたのかを理解して次の段階にいけた
と判断していいし、繰り返しているのであれば理解はしていないと判断し、どういう風に理解した
かというその時点でのことを知っていく必要があるんですね。
それができてようやく起きたことを生かせることを身につけることができるんだと思います。
私は身につけて、子供にも同じ感覚を伝えていけるようにしていきたいです。
これまで、手探りでしかなかった子育てが、はっきりと見えての子育てになっていくと思います。
こういうことで困っているお母さんはたくさんいるので、そのお手伝いができる人にもなりたいです♪」
私
「そうですよね。視野が広くなると、パートナー関係、子育てなどはそれほど難しくなくなります。
パートナーでも、子育てでも、お互いのことがわかっていない場合が、残念ながら多いんです。
それは、知ったつもりになっていたりしていることも原因なんだと思います。
この知ったつもりは、よくお話しているように、一部だけを拾って判断したり、評価したりしている
ことから、そうなっている場合が多いです。
いい関係性でありたい、できればわかり合いたいということは、ほとんどの人が思っています。
でも、あまり、いい関係性でないこともよくきく話なんです。
パートナーのことも、子供のことも、悪口を言って話のネタにしていることの方が普通であること
が多いのではないでしょうか？
夫婦関係ってそんなもん。親子関係もそんなもん。と結論をつけているのだと思います。
そうするという選択肢しかないこともよく聴くお話です。
なぜか？カウンセリングでお話を伺っていると、見本がないことが多いですね。
一番見本にしていく、親の夫婦関係が、子供がいるからここまで一緒にいるような関係も多く
「あなたがいなければ離婚していた！」なんて平気で子供に言う親もよく聞く話です。
話し合う、尊重し合う夫婦関係を見ていない人が、そういう夫婦関係を築ける可能性は、
何もしなければ全くないと言っていいと思います。
はっきり言いすぎなのかもしれませんが、それが20年近く、きちんと向かい合う場で私が
聴いてきたことです。
表面的な話をする場ではないカウンセリングの場でしか、通常は話すことも、聴くこともない
ことだと思います。
でも、話さなければ、聴かなければ、向かい合うことはできず、話し合う、尊重し合う人間関係
を築くことは難しいんです。
それがいけないというわけではないのですが、ただ、結果が違うということなんだと思います。
その結果は、本人はもちろんのこと、家族の人生を大きく左右します。
あれだけ、笑顔の絶えない家庭を作ろうねと誓い合い、二人で生きていくと決めて一緒に
なった二人が、少しの時間がたち、お互いのほんのちょっとのすれ違いの積み重ねで、顔も
見たくない声も聴きたくない相手になっていくのはよく聴く話です。
そんなに大げさではなくても、いい関係性を保つのはかなり難しいことですよね。
この難しいのはなぜかは、いい関係性を築いていく目的が定められておらず、お互いの主張
ばかりになっていること、お互いが自分自身の解釈、判断、評価で決めつけてしまうこと等々、
いろいろな原因があります。
そこに目をつぶるのは、本当はリスクがあることだということがわかってくるといいのですが、
そのリスク自体を自然なものとしていることが多いのが現実なんだと思います。
何とかできることを、なんともしないというか、何とかできるという感覚もなく、当然なこととして
せっかく一緒に生きていこうとしているパートナーと仲が悪いのが普通になっているなんて
もったいないと私は思ってしまいます。
お互いの話を聴けば、お互いのことをきちんと捉えていない人がほとんどで、本当はできるならば
仲良くしていきたいと思っていることもよくある話なのです。
それは子供との関係でも同じことが言えます。
どうにかなることを、ほかっておくのはもったいないんです。
だから、どうにかできる人もたくさん育てていきたいとも思っています。
話し合える人が増えるのは、それだけでも楽しいんですよね♪」
このように話は続いていきますが、
この続きはまた次回させていただきます。
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