2015年7月5日日曜日

僕のお気に入り「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」


「余人を持って代え難い」レンズ、


と言うのも言い方が変ですが、他のレンズでは代えがきかないレンズが、今回のレンズ「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」です。


「マクロレンズ」と「マイクロレンズ」という言い方がありますが、ニコンによるとマクロレンズとは「原寸大以上の拡大光学系」、「原寸大までの近接撮影用」がマイクロレンズだそうです。
「代え難いレンズ」と最初に書きましたが普通の単焦点レンズでは
50ミリでは0.45m 1/6.7倍、
85ミリでは0.8m 1/8.1倍、
までしか近接がききません。
この「1/6.7倍」「1/8.1倍」をわかりやすく言うと、
1/10倍は 10cmの物が、センサー(フィルム)上に1cmに写る事 = 1/10
1/1倍(等倍)は 1cmの物が、センサー上に1cmに写る事、
を現しています。
言い換えると倍率が大きいほど、小さいものを画面いっぱいにとらえる事が出来ます。「AF60ミリマイクロ」では∞~0.185mまでが撮影距離で、0.185mで等倍撮影まで可能です。


 まだ写真を始めたばかりの頃は「マイクロレンズは特殊なもので普通の撮影は出来ない」と思っていました。確かに、かつてのニッコールレンズでも「メディカルニッコール」などの特殊レンズで普通の撮影が出来ないものもありました。しかし現在のマイクロレンズはむしろオールマイティー、無限遠からクローズアップまでシームレスに撮影可能な便利なレンズです。人物撮影に使えば、全身からバストアップ、顔アップ、さらに目だけのアップなども撮影可能で、写真に変化をもたらしてくれる「代え難いレンズ」なのです。

 僕が最初に買ったマイクロニッコールはAiニッコール55ミリF3.5だったと記憶しています。このレンズは単体で∞~1/2倍まで、中間リングを付けて1/2倍~等倍まで撮影するものでした。日常持ち歩く事はあまりありませんでしたが、仕事上で極小のものを撮る時には欠かせないレンズでした。次第にメイクアップの撮影をする機会が増えワーキングディスタンスが欲しくてタムロンの90ミリF2.5を購入しました。近接撮影は被写体に数センチの所まで近づいて撮影するため、少し望遠系のレンズでないとレンズがライティングを遮ってしまったり、アイメイクを撮影する際に瞳にレンズが映り込んでしまうのです。このレンズ巷の評判も良く、そして評判通りのシャープなレンズでした。マクロレンズにしてはコンパクトでジャマにならないので、いざという時のためにいつも持ち歩いていました。


 マクロレンズが厄介なのは「露出倍数」です。
露出倍数=(1+M)²
カメラの内蔵露出計を使っていればほとんど気にすることのない「露出倍数」ですが、スタジオのストロボ撮影などで外部露出計で明るさを測ると、この計算をしないと適正露出になりません。
Mは撮影倍率、前述の例で言うと85ミリレンズで0.8mの最短撮影距離で撮影すると、
Mは1/8.1
(1+1/8.1=(9.1/8.1=1.26215516
露出倍数1は補正0 露出計の出た目 F8ならそのまま「8」
露出倍数2は光の量が1/2 F8の場合「5.6」が適正 つまり1絞り開け
露出倍数1.4で半絞り
では、1.26215516は・・・1/4絞りくらい開けかな、
と、ほとんどわからないでしょ。
そもそも「M」はどうしてわかるのか、
1cmの物がフィルム上に1cmに映ったら1
90mmの焦点距離のレンズを90mm繰り出したら1
30mmだったら1/3・・・・・・


 こんな計算を簡単にするための計算尺が存在するくらい露出倍数は厄介な物なのですが、
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」はこれを自動的に補正してくれます。
どういう事かというとレンズの繰り出し量に合わせて絞りを適正に開けているのです。
F8に合わせて等倍まで繰り出すと露出倍数は4なので2絞り開けたF4の絞りになっています。これで実際の明るさはF8と同等の明るさになります。
ただし開放F2.8はこれ以上開けられないので無理。
F2.8でレンズを繰り出していくと開放F値はどんどん暗くなってF4.8と表示されます。
先ほどの計算でいくとF2.8レンズを等倍まで繰り出すと2絞り暗くなって開放F値はF5.6になる計算ですがこのレンズはピントリングをまわしてもレンズが繰り出さないインナーフォーカス式のため2絞り暗くはならないのです。


 このレンズに限らず今どきのマクロレンズはすべからくそんな機能は当たり前に備えています。
そんなわけで、
スタジオ撮影でも露出倍数を一切考えないですむ、人物撮影では全身から半身、バストアップ、顔アップさらに目玉のアップまで連続して撮る事ができる代え難いレンズ、であることがわかっていただけたでしょうか。


 マクロレンズは構造上大きくなりがちで、「AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED」はVR機能が付いていることもあって750gとちょっとヘビー。60ミリはそれほど大きくなく425gなので持ち歩きも楽です。また、インナーフォーカスのためクローズアップ撮影時でもレンズの全長はかわりません。ナノクリスタルコートが採用されているので逆光撮影でも黒バック撮影でも何でもこなしてくれます。
右は旧型のマイクロ-ニッコール105ミリF2.8

105ミリは全郡繰り出し式なので最短撮影距離では全長が伸びる



 私はこのレンズでライフワークでもある「花」のクローズアップを撮っています。日頃どんなに目を凝らしても見ることのできないミクロコスモスの世界を映し出してくれるので、自分で撮った写真に自分で感動してしまいます。
「花ってこんなふうになっているんだ〜」
あなたもマクロ撮影をして驚きの世界を発見して下さい。

2014年1月1日水曜日

「良い写真を撮りたいスイッチ」


 新しいカメラやレンズを買うと良い写真が撮れることが多い。
しかしこれはカメラやレンズの性能のせいではない。
心の中の「良い写真を撮りたいスイッチ」がONになったのだ。
そういう意味では良い写真を撮るためには無駄な出費ではない。
ただし、高いものを買うほどスイッチが強く入るのは問題だ。



2013年12月17日火曜日

僕のお気に入り「NIKKOR-S Auto 35mm F2.8、NIKKOR-P Auto10.5cm F2.5」


オールドニッコールレンズの復活

 


 今回紹介するレンズは2本ともかなり古い。
一眼レフ用ニッコールレンズは1956年の「ニコンF」の販売から始まっている。「F」が販売された6月に同時に販売されたレンズは50/2 105/2.5 135/3.5の3本だったようだ。それから2ヶ月遅れて販売されたのが35/2.8である。その、最初期のニッコールレンズから「NIKKOR-S Auto 35mm F2.8」「NIKKOR-P Auto10.5cm F2.5」をご紹介したい。

 このレンズが販売された当時、僕はまだ生まれたばかりだったので、ニコンには興味がなかった。実際に購入したのは、10年位前だろうか。ハッキリ覚えていないが、中古カメラ店のジャンクレンズの箱か、ヤフオクのジャンク品を1,000円か2,000円くらいで買ったと思う。なぜこんなに安いかというと2本とも「非Aiレンズ」だからだ。

 1956年に誕生し、現在のデジタル一眼レフまで変わらない「普遍のマウント」と呼ばれているニコン「Fマウント」だが、実際は様々な変遷があって、必ずしも「完全互換」とは言い切れない。
 カメラとレンズはマウントを介して様々な情報をやり取りしている。最初期の「Fマウント」はボディ側から自動絞りの開閉のレバーを操作し、レンズ側から絞り値情報を伝えるカニの爪が備わっていた。その後、TTL時代に合わせての「Ai化」にともない開放F値情報が新たに加わり、絞り情報がカニの爪からAi式露出計連動ガイドに切り替わった。そして、カメラはAF時代に突入。ミノルタ、キヤノンは時代の変化に合わせるため既存のマウント(ユーザー)を切り捨て、AF時代に合わせた新マウントを導入した。その時もニコンは「Fマウント」を替えず、新たにAF駆動カップリングと電気接点を追加した「AiAF」として対応、頑ななまでに「普遍のマウント」にこだわった。新たな情報系が加わるにつけ、不要な情報系が省かれることもあり、本当に「普遍のマウント」なのか、とも囁かれもした。すでにだいぶ前になくなっている「カニの爪」、「G」レンズになってからは「絞りリング」が省かれた。
 そして、デジタル時代になった。
AF化の時に旧マウントに諦めをつけ、マウント径を大きくしていたキヤノンはこのとき非常に有意な立場に立った。初期のデジタル一眼レフカメラはAPS-Cサイズのセンサーだったが、いずれはフルサイズセンサーの時代になる。このときニコン「Fマウント」はマウント径が小さいがゆえフルサイズセンサーには対応できないと言われたのだ。かくしてキヤノンは2002年フルサイズデジタルカメラ「EOS 1Ds」を発売、2005年の「EOS 5D」の発売でデジタル一眼レフ市場の優位性を圧倒的のものとした。
 ニコンはこの間「普遍のマウント Fマウント」を継承し、APS-Cデジタルカメラに合わせた「DXニッコール」で対抗し、「AiAF」から絞りリングを無くした「G」、レンズ内モーターを採用した「AF-S」へとマウントの情報伝達系を変更していった。
 そして2007年キヤノンに遅れること5年、フルサイズセンサーを搭載した「ニコンD3」を発売、不可能を可能にしたのだった。フルサイズセンサーのFXボディ、APS-CセンサーのDXボディそれぞれに対応したFXレンズとDXレンズだが、このレンズも「FXボディにDXレンズ」反対に「DXボディにFXレンズ」の互換性が成されている。キャノンの場合APSセンサーボディ用のEF-Sレンズはフルサイズセンサーボディには安全性のため装着できない。

 前置きがものすご~く長くなったが、早い話、50年以上前の「オールドニッコールレンズ」も今のニコンデジタル一眼レフに使えると言うことだ!
 なんでこんな古~いレンズを引っ張り出したかというと「ニコンDf」が発売されたからだ。「ニコンDf」は操作系がフィルムカメラ時代のダイヤル操作を主体としたクラシカルなスタイルで、且つ今までのニコンデジタルカメラになかった機能として「非Ai方式レンズ」の装着を可能にした。ニコンF5以降のボディ、もちろんデジタル一眼レフボディの場合すべてのボディに「非Ai方式レンズ」を装着することが出来なかったので、このDfによって初めて「非Ai方式レンズ」をニコンデジタル一眼レフに付けることが可能になったわけだ。
Nikkor-S Auto 35mm F2.8























NIKKOR-P Auto 10.5cm F2.5













で、
やっと今回の2本のレンズが登場するわけだが、
今回登場する「NIKKOR-S Auto 35mm F2.8、NIKKOR-P Auto10.5cm F2.5」は「非Aiレンズ」であって「非Aiレンズ」でない。昔はニコンサービスセンターに「非Aiレンズ」を持って行くと2~3,000円で絞り環を「Ai方式」に交換してくれたのだが、とっくの昔のこのサービスは終了してしまった。構造上はなぜ「非Aiレンズ」が今どきボディにつかないかというとボディの「露出計連動レバー」が絞り環にぶつかってしまうだけなのだ。
「ならばレンズの絞り環を削ってしまえ」と、
今回のレンズは「僕」が「非Aiレンズ」を「Ai化」したレンズなのだ。なのでわざわざ
「ニコンDf」を買わなくてもデジタル一眼レフに装着可能なのだ。
写真の「10.5cm F2.5」の絞り環を見て下さい。白い部分が削った部分。
まずはレンズの絞り環を外し、
開放F値が同じF2.5のAiレンズを参考に、
出っ張った部分の残してすべてを削る。
これで絞りリングのAi化完了。
絞り環をレンズに戻して、ボディに付けて動作を確認する。



一本目の「10.5cm F2.5」は「Aiレンズ」を参考にして真面目にせっせと一日かけて削ったのだが、
上部の白い部分だけ削った
二本目の「 35mm F2.8」は取り付け可能なことと、「露出計連動レバー」の代用ができる事のみで削ったので、手間もずいぶん簡単だった。
こうしてわずか1,000円程で買った「オールドニッコールレンズ」を「Aiレンズ」としてD600に取り付けた。

セットアップメニューから「レンズ情報手動設定」で焦点距離と開放絞り値をセットしておけば絞り優先自動露出が可能で、フォーカスエイドでピント合わせも出来る。
便利かと言えば、確かに不便である。しかし、AF以前のカメラ操作を考えれば特別不便なわけでもないし、何よりもデジタルの場合撮影直後に写り具合をモニターで確認することが出来る。

 あえてここでは一本ずつのレンズの善し悪しは記さないが、ズームレンズや超広角、超望遠あるいは極端にF値の明るいものではない一般的な焦点距離のレンズは、すでに50年前でも完成の域に達していた。35mmも105mmも素晴らしい写りである。この時代のレンズで気を付けなくてはいけないのは「色」だろう。ガラスの質のせいで黄色みを帯びているものが多い。経年変化や焼けで黄色くなったものもある。そもそも当時はモノクロ写真しかなかった時代だからこれもいたしかたない。しかし、デジタルカメラの場合ホワイトバランスを調整すれば色かぶりも克服できる。
 何よりもお薦めなのは「オールドニッコールレンズ」は安い。
ヤフオクをざっと見ただけで1,000円以下で買えるレンズが何本も出ている。
絞り環削りはお薦めするわけではないが、ヤスリ一本とマイナスドライバーがあれば簡単にできる。工作が得意な方はぜひトライしてみて下さい。

 ゆっくり、じっくり操作を楽しみながら写真を撮るにはうってつけ。
「オールドニッコールレンズ」でスローフォトを楽しもう。

APS-Cボディにも装着可能。制約はあるが撮影もできる。

2013年12月11日水曜日

僕のお気に入り「Ai AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D (IF) 」


僕は三脚を使いません。
正確には、
僕は「ほとんど」三脚を使いません。
唯一、必ず三脚を使うレンズが、今回紹介するお気に入りレンズ「Ai AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D(IF)」を使うとき。

 80-200ミリと言えばニッコール望遠ズームの代名詞になるくらいの歴史のある人気ズームレンズ。
 最初の80-200ミリは1969年に発売されたF4.5のもので、このレンズ初期のズームレンズにしては抜群の画質でヒットした。新聞社のカメラマンが43-86ミリと80-200ミリの2本のレンズでニュース写真を撮っていてアマチュアカメラマンには80-200ミリは高嶺の花で、あこがれのレンズだった。このレンズはマルチコーティング、Ai、レンズ構成の変更などマイナーチェンジを繰り返し1981年頃までロングセラーを続け80-200ミリF4にモデルチェンジした。同時期にE70-210ミリF4も発売されて、同焦点域の望遠ズームの人気は継続した。MF時代の最終時期1982年にAi-sニッコール80-200ミリF2.8が発売されたが、重さが1.9キロ、フィルター径が95ミリもある巨大お化けレンズで「バズーカか?」と揶揄される上、値段も高くヒットには至らなかった。
 そしてAF時代に入り「AF80-200ミリED F2.8」がコンパクトにまとめられて、価格も購入しやすい価格帯になり、またしてもヒットレンズになった。1987年に発売されたこのレンズも「D」になり、ズームリングとピントリングを別にして三脚座が使えるようになった「Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>」へとマイナーチェンジされて現在も販売が継続されている。
 その間に「AF-S80-200ミリF2.8」、モデルチェンジした「AF-S VR70-200ミリF2.8」、さらにモデルチェンジした現行「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II」と変化しつつ人気を博している。

 僕は、フィルムカメラ時代はズームレンズはあまり使わなかったので、望遠レンズは85ミリF1.4、105ミリF2、180ミリF2.8、300ミリF2.8を使い回していた。デジタル初期には、取材ものはAPS-Cボディにコンパクトなズームレンズを使い、ポスターや表紙、グラビア撮影にはブローニーフィルムの645を使っていたので、明るいズームレンズは使っていなかった。その後2008年にニコンD3をメインカメラとして使い始め、100%デジタル撮影に切り替えた。
 APS-C時代には「AF-S VR 18-200ミリ」をメインレンズとして使い、D3になってから「AF-S VR 24-120mm f/3.5-5.6G IF-ED」をメインに使っていた件は前回書いた通り。さて、望遠側がちょっと足りないと、フルサイズデジタル用に買ったレンズが「AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED」フィルター径が67ミリと小さく、全体にコンパクト。300ミリ側の開放がF5.6と暗かったが「開放で撮影すれば背景もボケるだろう」と小ささに惹かれメインの望遠ズームレンズとして使い始めた。その頃は「18-35」「24-120」「70-300」三本のズームレンズですべての仕事がこなせると思っていた。
 それまではブローニーの645で150ミリF2.8を開け気味にしてボカして使っていたグラビア撮影でも、D3に70-300ミリを付けてメインで使い始めた。さすがにボカすためには70ミリより300ミリ側を使いたいのでブローニーカメラ同様に三脚に付けて使っていた。ところが「AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED」には三脚座がない。D3を三脚に付け70-300ミリを付けると何とも頭でっかちでバランスが悪い。2~3回目のグラビア撮影の時、心配していたことが起こった。雲台をフリーにして撮影していたのだが、モデルに動きを指示するためカメラを持っていた両手を離した時、レンズの重みで雲台に着いたままのカメラが90°前倒しになりレンズ先端部が三脚の足の部分に激突した。

三脚座なしの70-300のバランス
レンズの重みで先端が三脚に激突
 落下したわけではないし、見た目も壊れたようには見えなかったのでそのまま撮影を継続した。ところがロケ撮影が終了して仕事場に戻ってPCで拡大してみておかしなことに気がついた。ピントを合わせたところは合っているのだが周辺が合っていない。たとえば、人物を正面から300ミリで撮影すればつま先から頭のてっぺんまでピントが合うはずだ。ところが顔にピントが合っているが、足がボケている。どこからおかしくなったのか写真をつぶさにチェックしてみると、レンズを三脚にぶつけたところからのようである。

冷や汗が出た。

 翌日、ニコンの新宿サービスセンターに持ち込むと、ぶつけたときの衝撃でVR部分の可動レンズが偏った状態で動かなくなっていた。もちろんすぐに修理を依頼した。
 決してVRが悪いんじゃなくて僕が悪いんだが、それ以来「VR 70-300mm」をグラビア撮影で使うことはなくなった。またVR 70-300mm」を使うときは必ず手持ちで使うようになった。「VR嫌い」になったのもこのときからだ。
 代わりに購入したのが「Ai AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D(IF)」。
機動性よりも「明るさ」
三脚に付けたときのバランスを考えて「三脚座」
三脚に付けて使うため「VR不要」
そんな条件で考え、中古レンズを探して購入した。

 当時販売されていた「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR 」新品は値段も高い上、「VR 70-300mm」で懲りたVRがついているので却下。しかしもう一本の現行品「Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED <NEW>」はAF-Sではないためにこれも却下。最良の選択が「Ai AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D(IF)」中古で10万円を切った値段で購入した。
 購入後すぐにニコンサービスセンターでチェックを受け、すぐにテスト撮影をした。開放F2.8ではどの焦点距離でも「周辺光量落ち」がかなりあって最低でもF4まで絞らないと問題になる。ボケは問題なくきれいで、ピントや画質も申し分ない。すぐにグラビア撮影の主力レンズになった。
 
 僕はグラビア撮影の時、同じシチュエーションで「決めカット」と「遊びカット」の両方を撮る。
衣装を見て、その衣装にあった撮影場所を決める。
どこまで背景を入れてどの程度ボカすかを考えカメラポジションを決める。
モデルにレフをあて、光をコントロール、完成写真を目指して動きや表情を突き詰めていく。
 このときに使うレンズは必ず今回の「AF-S  80-200mm F2.8D」である。決めカットOKで遊びカットを撮る。
カメラは手持ちで、レンズは明るめの標準ズーム。
モデルをぐるぐる回転させたり、自分も立ったり座ったり、時にはモデルと手をつないで一緒に走りながら撮影する。
まるでムービーを撮っているかのような撮り方で、ピントもブレも気にしない。
こんな遊びカットで思わぬ良い写真が撮れることが結構あり、これがメインカットになることも良くあるのだ。

 そんなわけで、
僕は「Ai AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D(IF)」以外では三脚を使いません。


 70-200F2.8クラスを手持ちで使うならいざ知らず、三脚使うなら当然VRはいらないわけで、ならばこのレンズ、最良の選択だと思います。
だって安いし・・・。

2013年11月27日水曜日

僕のお気に入り「AFズームニッコール ED 28-200mm F3.5-5.6G (IF) 」


 最近一番出番が多いレンズ・・・と言えば、
このレンズ「AFズームニッコール ED 28-200mm F3.5-5.6G (IF)」でしょうか。

 お気に入りの理由は、何しろ小さい。
僕が使っているレンズの中から「AF85ミリF1.8D」と大きさを比較してみると長さでは12ミリ長いが、直径は8ミリ細く、重さは20グラム軽い。これで28ミリから200ミリまで、ほとんど普通の撮影で使う焦点距離はカバーしている。そんなわけで、取材ものの仕事と、スタジオ撮影ではほぼこのレンズ一本で仕事をしています。
 
左:28-200 右:85/1.8
取材もの(ドキュメンタリー)の撮影は機動力が重要です。取材対象に密着し、あらゆる現場での撮影を要求されます。求められているのは「髪の毛一本一本を描写する高画質」でも「ボケ味」でもなく「現場の臨場感」です。それには自身の存在感を消し、さり気なく撮影することが要求されます。カメラを2台も3台もぶら下げてガチャガチャと走り回る様は、それだけで被写体に無用な意識を持たれてしまいます。そんな仕事ではこのレンズが最適だと思い使っている「一本勝負」が出来るレンズです。だからといって「画質」が劣るわけでも「ボケ」が悪いわけではありません。このレンズを使い始める以前には「AF-S VR ズームニッコール 24-120mm f/3.5-5.6G IF-ED」を使っていました。このレンズはレンズ交換をしないでほとんどの仕事をこなせる「一本勝負」レンズとして大変重宝していたのですが、あるとき「あれ〜このレンズ画質が良くない」と思うことがあり、機材庫の奥で眠っていた「AFズームニッコール ED 28-200mm F3.5-5.6G (IF)」を引っ張り出してきたのです。
左:24-120VR 右:28-200

そもそも24-120mmは初代「Ai AF ズームニッコール 24-120mm F3.5-5.6D(IF)」の頃から大変重宝して使っていました。
そして二代目「AF-S VR ズームニッコール 24-120mm f/3.5-5.6G IF-ED」が発売されたとき、音の静かなAF-S、VR手ぶれ防止機能付きと言う圧倒的な進化に即座に購入し、APS-Cデジタル時代には「AF-S DX VR ズームニッコール 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED」を使っていたものの、フルサイズデジタル時代になり、また24-120AF-S VRを使っているわけです。この間に、発売された「AFズームニッコール ED 28-200mm F3.5-5.6G (IF)」は24-120AF-S VRと違い、AF-SでもVRでもなく限りなくコンパクトにすることが使命でした。しかし時代は「AF-S、VR」方向に進んでいったため2003年に発売し、2005年までの2年ほどでカタログから消えていました。

 僕は「世界最小・最軽量コンパクト、広角28mmから望遠200mmをカバーする約7.1倍の超高倍率ズーム」には発売時点から注目はしていましたが購入にはいたらず、カタログから消えたときにあわてて購入しました。
しかし、その当時使っていたAPS-Cデジタルではワイド側が足りない。
マウントがプラスチックで強度が心配。
そんな懸念もあって、仕事で使うことはほとんど無く機材庫の中で静かに眠っていました。
 24-120VRの画質に疑問を感じ、眠っていた28-200を使ってみると、思ったより写りがいいので常用レンズとして使い始めました。実際には使い始める前にちょっと画質チェックをしてみました。前述した「画質に疑問を持った」のが、書籍の表紙用人物撮影で24-120VRを85mm位の焦点距離で使ったとき、中央部の人物描写が今ひとつハッキリしなかったので、85mmを含むズームレンズを中心に以下の計9本でテストしてみました。

共通データ:カメラニコンD3、焦点距離85mm(75、60あり)、絞りF16
その結果の自己採点

☆     24-120/3.5-5.6 AF-S VR
☆☆    24-120/3.5-5.6 AiAF(初期型)
☆☆☆☆  28-200/3.5-5.6 AF
☆☆☆☆☆ 80-200/2,8 AF-S
☆☆☆☆☆ 70-300/4.5-5.6 AF-S VR
☆☆☆☆  85mm/1.8 AiAF 単焦点
☆☆☆   60マクロ/2.8
さらに、タムロン
☆☆☆   28-75/2.8
☆☆    28-105/2.8

80-200と70-300が最高点。
ついで28-200が好い画質でした。
このテストは、自分のスタジオでストロボを使ってチャートを撮影しました。意外にも単焦点の85mmが一番ではなかったのは、このレンズの最小絞りのF16まで絞ったため回折により画質が落ちたのかもしれません。
しかし、85mm単焦点と同等の結果が得られた28-200は期待以上の結果でした。
ただしこの結果は85mm時に限ったものなので、レンズ全体の善し悪しがわかるものではありません。
今まで 24-120/3.5-5.6 AF-S VR で毎回画質に不満を感じているわけではないのは、このレンズを使うのはドキュメンタリー的な状況が多く、24mmや120mmで使うことが多く、この焦点距離ではそれほどの不満を感じたことはありませんでした。
28-200:85mmF5.3
モデル:咲良

28-200:120mmF5.6
モデル:咲良

この結果を踏まえて28-200が俄然出番が多くなったのは言うまでもありません。
しかし、このレンズ全く文句がないわけではありません。
問題点を挙げれば「暗い」事。
単焦点85mmと比べると同じF16で撮っても1絞り以上暗く写ります。レンズ構成枚数による光量低下もあると思いますが、同じ全体の光量低下がタムロンの 28-75/2.8 にも見られます。
どちらも軽量コンパクトが売りで、レンズ口径も小さくおさえられているレンズです。軽量化を図るため、F値も犠牲になっていると考えられます。
カメラの内蔵露出計を使う分には適正が得られますが、単体露出計で測って絞りを合わせたり、途中でレンズを交換するときなど注意が必要です。

去年まではニコンD3がメインカメラでしたが、現在はD600をメインで使っています。大きさも小振りで、レンズとボディとのバランスも良く「D3&24-120」より「D600&28-200」は軽量で、肩こりの解消にも一役買っていると思うのです。

現在販売中のニッコールレンズでこの焦点域をカバーするレンズは「AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR」になると思いますが、望遠側を300mmまでのばし、AF-SとVRを搭載したこのレンズは
大きさ:約83 × 114.5 mm
重さ:約800 g
アタッチメントサイズ:77 mm
と巨大化してしまい、
直径で13mm、全長43mm大きく、重さ2倍以上になってしまいました。
こんなに大きく重いレンズは手ぶれも起きやすく「VRを導入したがために巨大化してブレやすくなり、VRが必要になった」なんて・・・ことはないと思いますが、
単焦点85mmよりも軽い28-200はその軽さゆえに「シャッター2段分」くらいブレにくいと思えます。

「3段分の手ブレ軽減効果があるVR機能を搭載したがために大きく重くなってしまい、搭載しないレンズより2段手ブレを増してしまうようなことがあったとしたら、プラスマイナスで1段分の手ブレ軽減効果のために、2倍の金額を払い、2倍以上重いレンズを持ち歩く苦痛を強いられるよりも、別の選択があるかもしれない。」

と、「手ブレ軽減機能至上主義」になりつつある昨今を憂うのでした。

28mm
200mm


データ
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広角28mmから望遠200mmをカバーする約7.1倍の超高倍率ズーム
クラス世界最小・コンパクト設計
最短撮影距離0.44mを実現(焦点距離200mm時)
焦点のずれによる色のにじみを軽減
球面収差などさまざまな収差を補正
レンズのバランス・合焦のスピードが増すIF方式を採用
希望小売価格\62,000 (税込 \65,100)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※ニコンHPより

レンズ構成:11群12枚構成
EDレンズ:3枚
非球面レンズ:3枚
画角:74°~12°20′(135判カメラ装着時)
焦点距離目盛:28、35、50、70、85、105、135、200mm
ズーミングの作動方式:ズーミングリングによる回転式
絞り羽根枚数:7枚羽根(円形絞り)
最小絞り:22
フォーカス制限/切替スイッチ:あり(0.44m~無限遠と0.6m~無限遠)
質量(約):360g
最大径×長さ(先端よりバヨネット基準面まで):69.5×71
マウントの材質:ハイブリッド(エンジニアリングプラスチックに金属をインサート)

Mar 03 - 2004 Made in Japan
2004 - 2005 Made in Thailand

2013年8月29日木曜日

超おすすめの便利グッズ「カメラレインボー」


 いつ買ったのか記憶が定かではない。
製品の名称もわからない(製品に書いてないが、今やロケにはなくてはならないもの。それを今回ご紹介したい。

それはこれ!

表が銀、裏が黒い、直径60cm位の丸い布。ラベルに「LAMDA」と書いてある。
これがすごい!!
便利!

まずは、突然スコールのような雨が降ったとき、カメラにすっぽりかぶせて雨をよける。
それでも撮影しなくてはならないとき、レンズの先端部分だけ出して撮影を続ける。
晴れていて眩しいとき、日除けとしても使える。

まわりが明るすぎてカメラのモニターが見えないとき、被ったまま撮影すればモニターチェックも問題なく見える。
荷物が増えてカメラバッグに入らなくなったとき、周囲に付いている紐を絞れば巾着のようになり収納ポーチになる。
その状態で三脚にぶら下げればストーンバッグになり三脚の安定性が向上。
片面銀、片面黒なので、銀にして小さなレフ板、黒はガラス越しに撮影するとき周囲の写り込みをカットするのに使用。
移動中に雨が降ってきたらカメラバッグにすっぽりかぶせてレインカバーに。
などなど、様々な状況で役に立つのでロケには欠かせない便利グッズである。
しかし、誰も使っているのを見たことがないし、誰も話題にしていないので知っている人、ましてや使っている人は少ないんだろうと思う。




ポーチとして


たまたま僕のスタジオでのセミナーで『こんな便利なものがあって、ロケには欠かせない必須アイテムです。ただし商品名がわからないし、だいぶ前に買ったので現在も販売中かはわかりません』と参加者に紹介したら、その日の内にメールで連絡をもらいました。「秋葉原のYドバシカメラにありました。商品名は『カメラレインボー』早速買いました」とのこと。
商品名がわかったのでネットで検索してみたら、ありましたメーカーのサイト
さらに、Yドバシカメラでは3,000円ほどで販売されていました。
絶対お薦め。

その他にも使いみちは限りなく
ストーンバッグ
モデルを地面に座らせるときの座布団がわり・・・
防水加工がされているので、いざというときに水を運ぶ・・・
スイカを持って歩くときにちょうどいい・・・
海に落ちたときに浮き袋がわり・・・
などなど・・・



レインカバー
とにかく、カメラバッグに入れっぱなしにして間違いなく重宝するお薦めグッズ。


それにしてもなんで「カメラレインボー」なんだろうね?




2013年7月24日水曜日

僕のお気に入り「Ai AFニッコール28mm F2.8S<New>」


安いレンズはだめなのか?

最近発売になった「AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G」のスペックを見てみると
9群11枚(非球面レンズ2枚、ナノクリスタルコート)

以前からあった現行レンズ
「Ai AF Nikkor 28mm f/2.8D」は
6群6枚

レンズの開放F値を明るくすることは収差を増大させることにもなり、その収差を補正するためにレンズの構成枚数を増やし、それによって値段も跳ね上がる。
28mm f/1.8G¥93,450
28mm f/2.8D¥40,950
「一絞り明るくなるとレンズの値段は2倍になる」という法則にのっとって(そんな法則はない)一絞りと三分の一明るいレンズはみごとに2.28倍の値段である。
最新の設計、最新のコーティングを施された最新のレンズは確かに20年近く前の設計のレンズより良いことは間違いないだろう。もし、今使っているレンズに不満があったらすぐにでも買い換えるだろう。でも今使っているレンズは僕のお気に入りなので替えるつもりはないのだ。

僕が今使っている28ミリは、現行ニッコール28ミリの一つ前の世代の「Ai AF Nikkor 28mm F2.8S<New>」
1986年に発売された「AFニッコール」第一世代のフォーカスリングをラバーフォーカスリングに変え、1991年に発売した<New>タイプである。後に1994年、レンズ構成を新しくし、最短撮影距離を0.3mから0.25mに短縮した「D」タイプの現行品に変わった。
現行品の「D」は6群6枚構成だが、一世代前の「S<New>」は5群5枚で、今よりさらに枚数の少ないシンプルなレンズ構成になっている。

僕の勝手な思い込みだが、レンズ構成枚数の少ないレンズはヌケがいい。
いかにコーティング技術が向上して、レンズ表面の反射による光のロスがなくなったとはいえ、ガラス内部でも光は吸収される。当然レンズ合計の厚みが2倍になれば、吸収される光も2倍になるはずだ。

11枚より6枚、6枚より5枚でレンズが成立するならば、僕は5枚のレンズで十分だ。最初にそう思ったのは、「ニコンレンズシリーズE28ミリF2.8」を使ったときだった。
その頃僕は「Aiニッコール28ミリF2S」を使っていた。当時あった「F2.8」や「F3.5」のレンズに比べれば高価なレンズだったが、それほど満足出来るレンズではなかった。レトロフォーカスタイプ特有の四隅が「ガクッ」と落ちるレンズで、開放F2やF2.8位では周辺に問題があり、中央部しか使い物にならない。やっと周辺まで使えるようになるのはF5.6からで、実際それより開けて使うことはなかった。
そんなとき「日本では販売しなかったニコンレンズシリーズE28ミリF2.8」を手に入れた。
(詳しくは「幻のニコンレンズE28を買う」の巻のブログをお読み下さい)
http://kodawaricamera.blogspot.jp/2011/08/e28_19.html
この軽量、安価なレンズがなかなか侮れない。開放F2.8はハッキリ言って「Aiニッコール28ミリF2S」のF2.8より良かったくらいだ。それでしばらくの間はE28は仕事用メインレンズの一つとして使っていた。

それからしばらくしてAFの時代になり次第にAFズームレンズが仕事レンズの中心になり、デジタルの時代になった。
仕事上は便利なズームレンズで十分だったが、一通りの単焦点レンズもAFレンズで揃えることにした。
その時に気になったのがこのレンズ「Ai AF ニッコール28ミリF2.8S <New> 」だった。
何故気になったか?
このレンズは幻の(日本では発売されなかった)「ニコンレンズシリーズE28ミリF2.8」そのモノだったからだ。

レンズシリーズE28とAF ニッコール28の構成図
5群5枚のレンズ構成は構成図を見れば明らかなようにまるで同じ構成だ。中古で購入した「Ai AF ニッコール28ミリF2.8S <New> 」の写りはE28と同じ、ヌケが良くクリアーであった。加えて、E28のシングルコーティングからAF28はマルチコーティングになっている。E28の頃でも逆光でのフレアーなどが気になることはなかったが、マルチコーティングになっているのでさらに安心感がある。

シングルコーティングのE28
マルチコーティングになったAF28


ラバーフードHR-6
レンズフードは「HN-2」が指定のものだが「HR-6」を付けて使っている。これもE28専用フードで、日本で見かけることはない。フードを付けたままでレンズキャップが付けられ、折りたたみも可能なゴムフードなので格段に便利だ。















LW Nikkor 28mm F2.8
幻の「ニコンレンズシリーズE28ミリF2.8」がかたちを変えて日本に初登場したのがこの「Ai AF ニッコール28ミリF2.8S 」かと言うと実はそうではない。1983年ニコノス用陸上専用レンズとして発売した「LW Nikkor 28mm F2.8」も実はレンズシリーズE28の5群5枚レンズであった。このレンズはニコノスV等に付けて目測で撮影するもので、あまり注目されることもなくいつの間にかフェードアウトしてしまったものでE28よりもっと幻のレンズになってしまった。
NEVER use underwater














現在は販売されていない「5群5枚28ミリF2.8」レンズであるが、今までに「ニコンEM等のコンパクトフィルム一眼レフ用」「水中カメラニコノス用陸上専用レンズ」「初期AF一眼レフ用レンズ」として、3回かたちを変えてニコンに装着されてきたニコン秘蔵の「安価」「コンパクト」28ミリである。ある意味「信頼の逸品」である。
今後もいつか、かたちを変えて4度目の登場があるかもしれない。