misty green and blue

Life is like an onion...

art nouveau

2019-12-02 | artist
               


一昨日、そごう美術館で開催中の展覧会『ミュシャ展 -運命の女たち-』に足を運んだ
ミュシャとの再会は、『ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り』(2013)以来 ― 実に、数年ぶりだった
ミュシャの生家の近隣に住むチマル博士が所蔵するチマルコレクションの中から厳選された素描・油彩画・水彩画・ポスター・装飾パネルなど10代から晩年の作品 ― 彼の人生を彩った4人の女性たちに焦点をあてた約150点を展示、ミュシャ芸術の真髄に迫る本展は、なかなか見応えがあった

数年前に出会った時は、修正版のリトグラフ『イヴァンチッツェの思い出』(1903年) ― ミュシャの故郷の町広場にある教会の塔を背景に、彼の初恋の少女をモデルにした物憂げな少女を描いた作品だった
今回は思いがけずその素描(習作)版と再会した
ある意味感動的だった



Alfons Mucha

私がその作品に触れる最初のきっかけとなったのが、『黄道十二宮』(1896年)だった
いつどこで目にしたのかも定かでないが、華やかな髪飾りを付けた横向きの美しい女性の周りに12星座が描かれた、ミュシャ様式と呼ばれる作風 ― 上下に文字の帯、中央に独特の流麗な曲線で描かれた髪が施された美女、背後に幾何学的アラベスク模様を施したアーチ状の窓 ― が、魅惑的かつ印象的

この作品を目にした時、脳裏に浮かんだのが、大矢ちきのそれだった
彼女の作品に触れたのは、『王子さまがいっぱい』のデビュー作から『回転木馬』までのりぼん時代(1972年~1975年)のわずか4年間だけだったが、幼い私の心に強烈な印象を残した

その並外れた画力は、当時憧れの漫画家 一条ゆかりにさえ多大な影響を齎し、彼女の代表作『デザイナー』(1974年)におけるコラボ(中心的キャラクターのひとり、柾の作画を担当)は、小躍りして喜んだものだった


独特の流麗な曲線で描かれた髪が施された人物が共通点のふたり


私にとってのart nouveauは、このふたりに他ならない


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