例えば、こんな二重人格なら大歓迎だ
容姿端麗にして頭脳明晰、その中身が屋内と屋外では相反する性格が表れる
対人恐怖症
じゃじゃ馬
制御不能なその性格の、その動機は“恥ずかしさ”
顔つきも身振りも言葉遣いも、まるで別人
屋敷の中では可憐なドレスに身を包み、密かに奇想天外な推理小説を書く作家の卵、来客時には自らアンティークコレクションのティーカップで美味しいお茶をもてなすことも
屋敷の外では帽子がアクセントのボーイッシュなカジュアルスタイルで、抜群の推理力を駆使していとも容易く事件を解決、時には執事直伝の格闘技を披露することも
なんとも憎めないお嬢様 ― そう、新妻千秋は執事のいる大邸宅に住む大富豪の令嬢なのだ
大金持ちでありたいとは思わないが、人並み以上の容姿と頭脳があり、複雑な性格も時に応じて内気と勝気を使い分けできたら ―
人生、ちょっと楽しいだろうな