らぶばなです。原作の中で「その言葉を本人に伝えてあげてよー!」と思ったセリフを他人から伝えてもらおうというシリーズです。アッシュ生存未来設定で二人はNY郊外にすんでいます。やっぱり「あのセリフ」を英二に伝えてもらいたいっ。。。お楽しみいただければ嬉しいです。そしてみなさま、少し早いですが、ハッピーハロウィン!!
「伝えたかったそれぞれの想い(A→英)ハロウィンパーティー(後編)」
パーティールームはコウモリや黒猫のバルーンが天井から吊り下げられ、お化けや魔女のウォールステッカーがあちこちに貼られていた。だが、なぜか部屋にはハロウィンの象徴ともいえるジャック・オ・ランタンのオブジェが一つもなかった。
不思議がるマックスに英二はこっそりと「もしカボチャを飾ったらアッシュは部屋に入ろうとしない」とその理由を教えてくれた。
「ハッピー・ハロウィンー!!」
マイケルはアップルサイダー、大人たちは各々好きなワインやシャンパン、ビールで乾杯をした。
英二の作ったハロウィンパーティーメニューは皆に好評だった。マッシュポテトをモンスターに見立てたサラダ、チーズにクラッカーやサラダを並べてコウモリや蜘蛛の糸の飾りをのせたチーズボード、冷凍パイシートを細長く切り、ソーセージに巻きつけてチーズで”目”を付けたミイラ風ソーセージ、イカスミで作った黒いパスタ、パンケーキの上にチョコペンで可愛くお化けや蜘蛛の巣を描いたデザート。。。一見すると奇妙な見た目の料理だが、食べるとその味は格別だった。
かぼちゃが苦手なアッシュの為に、英二は酢飯を丸く握り、その上にスモークサーモンを飾ってノリで目鼻口を付けたジャック・オ・ランタン風の寿司を作ってあげた。
大いに飲み、食べて楽しく過ごしているうちに、遊び疲れたマイケルは眠ってしまった。マックスはマイケルを抱っこして、英二はゲストルームに案内する。ベッドに寝かせるとマイケルは「うぅん」と言って、ノリノリ君のぬいぐるみを横抱きにして再び眠りについた。
「気持ち良さそうに眠っているね」
マイケルの柔らかい髪を英二はひと撫でした。
「あぁ、さすがに遊び疲れたみたいだ。。。俺も疲れたから寝ると言いたいところだが、新しいコラムを連載することが決まってな。今からアッシュにお願いするつもりさ。でもあいつ、色々とうるさいからなぁー」
アッシュの機嫌が良いことを願うぜとマックスはつぶやいている。
「ふふ、うまくいくといいですね。でもたぶん大丈夫ですよ」
なんだかんだ言って、アッシュは優しい。きっと最後はマックスに協力するだろうと英二はわかっていた。そしてその様子をみていたマックスは嬉しそうに微笑んだ。
「へへっ。。。おまえと一緒に暮らせてあの山猫野郎も幸せだろうな。。。じゃぁ、ちょっくら行ってくるよ。」
「はい。僕はキッチンで片付けをしていますのでごゆっくり」
パーティーができる専用のホールに向かうマックスを見送ったあと、英二はキッチンに入り片付けをしていると、ブランカが使用済みのグラスを手に持ってやってきた。
「あぁ、ブランカさん。運んでくださったのですね。すみません、ゲストに気を遣わせて。。。」
「いいんだよ、ちょっと飲みすぎたようだ。。。水を一杯いただけるかな?」
「もちろんです」
英二は冷やしていたミネラルウォーターをグラスに注いでブランカに手渡した。
「ありがとう。いただくよ」
「あの。。。ブランカさん。さっきはありがとうございます。腕は大丈夫ですか?」
年甲斐もなく、子供のようにはしゃいでしまった自分が恥ずかしく、英二はブランカに謝った。
「問題ないよ。ははは。。。君はやっぱり日本人だね、”日本人はすぐに謝る”とアッシュが言ってたよ」
「アメリカで暮らしても根っこはやはり日本人ですからね。癖になっているのかもしれません」
「私はアッシュが謝るところを見たことがないよ。それどころか私を教師だと思ってるのかどうかも怪しいな。。。」
「ふふ、アッシュらしいですね。でも大丈夫ですよ。彼はブランカさんに感謝しているはずです。」
「英二くんが招待状を送ってくれなければ、この家にくることもなかっただろうな。。。」
宿泊先のホテルに届いた招待状を見た時、ブランカは正直驚いた。英二が催促したのだろうが、まさかアッシュがプライベートな空間に自分を招待してくれるとは思っていたからだ。
「たまたまブランカさんがNYに来ているって知ったから。。。アッシュがお世話になった人ですしぜひ招待したくて。。。」
頭をかきながら恥ずかしそうに照れ笑いをする英二に、ブランカは不思議と穏やかな気持ちになるのを感じた。自分の愛する弟子がこの優しい青年に支えられ、過去の辛い傷が少しずつ少しずつ浄化されているのを実感していた。一度に変わることはないが、ブランカはアッシュが前よりもずっと感情豊かになり、変化しているのに気づいていた。
通常が両親が与えるであろう「誰かに愛されている」という絶対的な自信が無かったアッシュは英二と暮らしてようやく心の底から安心できる場所を見つけた。今はそれを維持するよう必死になっているのだ。
(こんな厳重なセキュリティをつけてまで。。。あいつ。。。)
隠しカメラといってもいいほどの防犯カメラの数や、おそらく英二は気づいていないであろう地下2階の存在にブランカはこれまでの経験からすぐに気がついた。元プロならではの職業病だ。
ふと、ブランカに昔の記憶が蘇ってきた。必死に自分に懇願する弟子の顔が浮かんだ。
「英二くん、ご招待いただいたお礼と言ってはなんだが。。。昔話をしてもいいかい?」
「え、昔話?」
「君には知っていてもらいたいんだ。。。あいつにとって君がどれほど大事な存在なのか。。。」
ブランカの言いたいことにピンときた英二は、まっすぐブランカの目を見てコクリと頷いた。
「あの子は君に感謝しているんだよ。それは君が唯一と言ってもいいぐらい。。。あの子に愛情を注いでくれるからね」
「それは。。。でも僕以外にもマックスや仲間たちも彼を慕っています。彼はみんなから愛されています」
「もちろん私も含めてアッシュのことを大事に思う連中は多くいるだろう。だが、何かしら彼に自分の理想像を押し付けたり、自分の代わりにヒーローやカリスマになってほしいと思ったりしているのさ。それか、無意識のうちに彼に ”この状況を変えてほしい、助けてほしい”と期待している。。。あいつは獣みたいに勘が鋭いからその辺りをよく分かっているよ」
「。。。。。」
何か思うところがあったのか、英二は黙ったままだった。
「あいつは救われていたんだよ、君の存在に。。。そして幸せを感じていた。現に私はあいつから聞いている 」
「。。。何をですか?」
「 ”この世に少なくともただ一人だけは。。。何の見返りもなく俺を気に掛けてくれる人間がいるんだ。もうこれ以上ないくらい俺は幸せでたまらないんだ。。。” とね」
「。。。。。!!」
その言葉を聞いた途端、英二の目から涙がこぼれた。
「アッシュは私に君を傷つけないよう、殺さないよう頼んできたよ。絶望的な状況にあったにも関わらず。。。」
「。。。。アッシュ、そんなことが。。。」
アッシュと離れ離れになったあの辛く厳しかった時に何があったのか、英二は聞かなかったしアッシュも話さなかった。きっと想像を絶するようなことがあったはずだと分かっていたが、話をさせることで再びアッシュを傷つけるのではないかと思い、英二は怖くて聞けなかったのだ。
アッシュが自分を信頼して大事に思っていてくれることはよく分かっている。だが、こうして他人から言葉として聞くとその深みや重みを改めて実感した。
英二は胸がいっぱいになり、涙が止まらなかった。ブランカはティッシュ箱を英二に差し出した。
「はは、君を泣かせてしまったことをアッシュに知られたら、私はあいつに殺されてしまうかもしれないな」
本当か冗談かわからない表情でブランカは笑った。
「あの、ブランカさん。。。話してくれてありがとうございます。あの頃の彼の気持ちを知ることができて嬉しいです。。。本当にありがとうございます」
英二は深々と頭を下げた。
「え。。。ちょっと。。。いいよ、頭を上げて。英二くん。私は君がいまこうしてアッシュと歩んでくれていることが嬉しいんだ。私にとってもアッシュは大事な愛弟子だからね。あいつは嫌がるかもしれないが。。。」
「僕こそアッシュと居れて幸せです。。。彼と知り合ってから僕の価値観は全て変わったと思います。アッシュはようやく自由を手に入れることができました。でも彼は今も過去の傷と自分の罪と向き合って戦っています。彼なりに贖罪したいという気持ちもあるんです。僕は彼を支えていきます」
迷いのない英二の言葉と真摯な態度にブランカは思わず英二の肩にそっと手を添えた。そして彼を励ますように力強く言った。
「決して簡単なことではないが。。。君ならできると思うしアッシュもいつか立ち直ることができるだろう。。。私は遠くから君たちの幸せを願っているよ。」
「はい。。。はい。。。っ!」
涙で言葉にならず、何度も頷く英二をブランカはそっと抱きしめた。大事な愛弟子を英二に託し、励ますために。そして英二もブランカが自分にアッシュを託したことを察して再び目に涙を溜めた。
感動的なシーンなのに、ブランカが「ふふふ」となぜか含み笑いをしたことに英二は気がついた。
「。。。オイ、どういうつもりだ? ブランカ。。。。」
ブランカの背後から恐ろしく低い声が聞こえてきた。英二がブランカの背中の向こうを見ると、そこには怒りに震えるアッシュが立っていた。パーティールームにいたはずの彼がいつの間にかキッチンに入って来ていたことに英二は気がつかなかった。
青ざめたまま睨みつけるアッシュの顔を彼の元子分達が見たら、恐ろしくて震え上がっただろう。
「アッシュ。。。?」
泣いていたのを知られるのが恥ずかしくて、英二はパッとブランカから離れた。アッシュは恐ろしい形相でブランカを睨みつけた。
「こっちはマックスのオッサンと話はもうついたんだよ。なかなかお前たちが戻ってこないから様子を見にきたら。。。おまえ、英二に何をした?」
「はは、猫ちゃん。怖いなぁ。そんな殺気をださないでくれ」
ニッコリと笑いながらブランカは振り返った。アッシュが近づいてきていることなどとっくに気づいていたが、わざと英二を抱きしめたのだ。
「アッシュ、誤解だよ。ブランカさんは何も悪くないんだから。僕が勝手に泣いてしまって。。。」
英二はフォローするが、アッシュは納得していない。
「なぜおまえは泣いているんだ?その原因を作ったのは誰だ?」
「それは。。。その。。。」
どう説明してよいかわからず言い淀んだ英二を背後にかばい、アッシュはブランカを真正面から睨みつけた。
「説明しろ、ブランカ!英二を傷つける奴は誰だろうと絶対に許さない!」
拳を握りしめ、今にも殴りかからんばかりの勢いだ。
「。。。あの時を思い出すよ」
かつて倉庫でアッシュが自分を殴ると言いだしたことを思い出し、ブランカはニヤリと笑った。
「あん?なんの話だよ?」
頭に血が上っているアッシュはブランカが何を言っているのか理解できなかった。
「悪いが私はもう少し飲みたい気分なんだ。。。お前と争うつもりはないし、どうせ私が勝つんだから。。。あとは二人で話しなさい」
そう言って、ブランカは空のグラスを手にとって、リビングから出て行こうとする。
「まてよ!。。。えっ?」
アッシュが慌ててブランカを引き止めようとしたが、その時、アッシュの腹に英二の両腕が巻きついた。
「英二?」
英二はアッシュの背中に顔をつけたまま、必死に彼を止めようとしている。
「お願いだ。。。聞いて、アッシュ。。。僕は君と話したい。。。」
必死さの中にどこか甘えのようなものを感じ、いつもと違う英二の態度にアッシュは気がついた。何か大事なことを伝えたいという英二の気持ちが背中越しに伝わってきた。
「わかった。。。ここに座ろう。。。」
冷静さを取り戻したアッシュは安心させるように英二の手に自分の手を添えた。そしてキッチンテーブルの椅子をひき、英二を座らせて自分もゆっくりと腰掛けた。
「ありがとう。。。。」
「一体何があったんだ?あいつ、妙なことをお前に言ったんじゃ。。。」
英二は首を左右に振った。
「違うよ、その逆さ。。。」
「逆?」
「嬉しくて思わず涙が出てしまったんだ。その。。。かつて君が自分の師匠に立ち向かってまで僕を傷つけないようにお願いしてくれたこと。。。君が僕と一緒にいて幸せを感じていてくれていたこと。。。」
英二の言葉にアッシュはみるみると首元から耳先まで真っ赤になってしまった。
「。。。。な、な。。。」
「ははは、ちょっと照れくさいよね。でも僕もブランカさんから聞いて幸せな気持ちになったから。。。」
控えめに静かに微笑む英二の顔を直視できず、アッシュは赤い顔のまま腕を組み、歯切れ悪く「あぁ。。。えぇと。。。」と言いながら天を仰いだ。
(あのデカブツやろうめ。。。余計なことを話しやがって。。。あの時は必死だったんだ。。。今さら本人にバラすだなんて恥ずかしいじゃねーか! ブランカのバカやろっ!!)
心の中でブランカへの悪口を思いつく限り言いながら、アッシュはちらりと英二をみた。
ニコニコと英二は幸せそうに微笑んでいた。その柔らかな表情にアッシュの心臓がどきりと跳ねた。
(おいおい。。。そんな風に俺を見るなよ。。。どうしていいかわからないじゃないか。。。)
「あぁ、もう。。。!英二、まだデザートを出してないだろう?今、すっげー食いたい気分だから用意してくれ。飲んだくれのオッサン達も食うだろう」
アッシュはほとんどヤケクソだったが、何かをしないと羞恥心で耐えられそうになかった。
「えっ、デザートって かぼちゃパイだよ?君、食べれるの?」
甘いものに興味がないうえ、彼の苦手なかぼちゃだ。アッシュらしくない発言に、英二はきょとんとしている。
「。。。今ならなんでも食えそうな気がする。それにおまえ、砂糖を使ってないと言ってただろう?」
砂糖の代わりにすり下ろしたバナナで甘みを付け、かぼちゃやアーモンドプードル、卵、バター、シナモンを混ぜたものをパイシートに乗せて焼いたデザートだ。
「そっか。。。。じゃぁ、ついでに納豆もだそうかなー」
調子付いてニヤつく英二にアッシュはバッサリと言った。
「それだけは却下する!」
あっさり拒否したアッシュに英二は「どこが”何でも”なんだよ」苦笑しながらも、デザートナイフとプレートを取るために食器棚に向かった。
上機嫌で口笛を吹きながら用意する英二の背中を見ていたが、アッシュは英二の手からプレートをさっと奪い取った。
「ん?」
振り向いた英二にアッシュはまだ視線を合わせなかったが、ぶっきらぼうに言う。
「。。。手伝うよ」
まだ照れているようだが、それでも英二を手助けしようと思っているようだ。
「へへへ。。。ありがとう。君はいつでも優しいね。せっかく作った かぼちゃケーキだから、頑張って食べてくれるかい?」
「。。。善処する」
そっぽを向いて、ふてくされたように答えたアッシュの頰にそっと柔らかく感触が伝わった。眠れない夜に兄のグリフがそっとアッシュの頰にしてくれたものと同じ。不思議と温かく心地よい気持ちにさせてくれたあの感覚だ。
(。。。!? いまのは。。。)
ハッと振り返ると、英二は「ほら、行くよ」とケーキを抱えて歩き始めていた。さっさと離れていく英二の後ろ姿に、先ほどの感覚は幻覚だったのではと思えてくる。
(勘違い。。。なのか!?)
自分の頰に手をそっと触れ、ぼんやりしていたアッシュはようやく我にかえった。
「待てよ、英二!」
慌ててアッシュは英二の後を追いかける。
「オニイチャン、俺にイタズラしたの?」
アッシュはわざとニヤつきながら英二にたずねた。頰への軽いキスごときで動揺しているだなんて格好悪くて英二に知られたくは無かったからだ。
「ハロウィンパーティーだよ? Trick or Treat! お菓子をもってない君にイタズラするのは当然でしょ」
英二は平然と答えたが、アッシュがその顔をのぞきこむと英二の頰や首、両耳が赤くなっていた。
「なんだよ、ケーキを落としたら大変だから離れてよ」
再び英二はアッシュを放って歩き始めた。
(赤い。。。)
シャイな日本人の英二にしては大胆なことをしたものだ。きっと彼も恥ずかしくてアッシュと目を合わせられないのだろう。
(無理しやがって。。。)
クスクスと笑いながらアッシュは英二を再び追いかける。
「オニイチャン、俺がデザート食べさせてやるから”あーん”しな!」
「はぁっ?いやだよ、そんな恥ずかしいの!みんなも見てるし!」
全力でいやがる英二にアッシュはフォークを手にして ”口を開けろ” と迫ってきた。
「絶対に嫌だ!マックス、ブランカさん助けてー!」
助けを求めて逃げる英二と追いかけるアッシュをマックスとブランカはまるで父親のような目で温かく見守っていた。
「。。。ったく、あいつらいつまでガキみたいなことやってんだよ。」
「あの二人はあれでいいんですよ。若いっていいですね。。。」
ようやく幸せをつかんだアッシュと、その彼を支えていこうとする英二が末長く幸せに暮らすことを願わずにはいられなかった。
「「あの二人に乾杯」」
今夜のハロウィン・パーティーはまだまだ終わりそうにない。だが、幸せに包まれていた。
*終*
(あとがき)
お読みいただきありがとうございます!
今回のハロウィンパーティーはマックスファミリー(ジェシカ不在)とブランカ、アッシュ&英二という不思議な組み合わせでした(笑) 男ばかりですね。。。いまだにアッシュはかぼちゃを見るのが嫌だと面白いな。。。いつかブランカは英二と再会してアッシュの言葉を伝えてくれるといいな。。。この話では、アッシュの想いは英二にしっかり伝わったことでしょう(涙)よければ小説へのご感想、リクエスト等お聞かせくださいね。
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