昨年早期退職した直後の4月に久しぶりにY先輩に連絡をさせてもらった。
5年くらい前に定年退職されオールフリーの生活を満喫されているようでとても元気だった。
同じ高校の先輩でもあり、過去に一度職場でご一緒させてもらった。物静かで大声を出したり威張ったりしない、頭脳明晰で状況判断能力が優れ、物事を的確に考え実行できる。裏表がなく信頼できる人柄だと思っていた。
仕事だけではなく、お酒、祭り、旅行、読書、○ン○?が好きで幅広い趣味をもち、お遊び?にも長けていて人間として広い視野をもっている方だと思った。こんな人が上司になり、管理職になり、偉くなってくれたら、現場が変わり職場環境は良くなるだろうと期待していた。
人柄、経歴、実績からして上に立つ人物として申し分ないと思っていたが、最後の最後に出世コースから外れてしまい管理職になれなかった。
これは自分の推測であるが、出世と引き換えに自分のポリシーを殺してしまう人間が多い中、先輩はポリシーを貫いたのではないか、出世などどうでもいいと思っていたのかもしれない。
上司との関係においても物事に迎合せず、間違ったこと、理不尽なことについては見過ごすことができない姿勢を持ち続けたがために、上からのミコが悪くなってしまったのかもしれない。YESマンになれなかったのだ。これもまた先輩らしい。
しかし、どう考えても人間的に先輩に遠く及ばない人物が上に立ち威張り散らしている姿を目にするのは腹立たしかった。
お互いオールフリーになり、月に一度のペースで杯を交わしている。先輩の行きつけの店に行くことがほとんどなのだが、どの店も品が良く、お酒、料理とも美味しく、落ち着いて飲むことができる。先輩と自分の価値観には共通する部分が多く、飲んでいてとても楽しい。
我々の現場だった所は、現在「ブラック職場」の代名詞になってしまっている。過労死レベルを超えている人間が続出している。政府がその改善に乗り出しているようだが、どれも全くお話しにならないことばかりだ。先輩は在職時随分前からそのことを指摘していた。
改めて豊富な知識と冷静に物事を見極める先見の目をもっていたんだな～と思った。
人間としての生き方、楽しみ方、今後もY先輩を見習おうと思う。
WHAT IS THIS?