「○○をしないなんて人生の半分は損してる」
この言葉を聞くたびに、“人生の半分”について考えます。
持っている“半分”と未知の“半分”には、
それぞれ何が詰まっているのでしょうか。
現代人はアウトプットが足りないと言われます。
情報としては知っていても経験を伴わないことは多いものです。
単体の情報はよほどに反復しないと知識として定着しません。
“いちどやってみる”ことで“半分”の正体がみえてくるはずです。

今朝目玉焼きを焼くときに、人生ではじめて両面焼きをしてみました。
目玉焼きの焼き方について、
両面焼きを主張する分派が存在することは知っていました。
それ以外にもさまざまな焼き方があり、
欧米では“サニーサイドアップ”、“ターンオーバー”など
固有の名前を持っています。

どれほど目玉焼きを焼いてきたか数え切れないほどですが、
大抵は片面焼き、あるいはフライパンにフタをする蒸し焼きでした。
両面を焼くと裏返したときに黄身が潰れそう、
焼きすぎで黄身が固くなりそう、と思っていたからです。
いちどやってみると、それらが偏見であったことを実感しました。

食べてみると危惧していた黄身の潰れありませんでした。
黄身の加熱についても両面は固まっているのに、
中心部は半熟以上に半熟といったこれまでにない食感です。
高級路線のハンバーガーに挟まっていそうなプロっぽい目玉焼きで、
第2章の始まりを予感させてくれる出来映えでした。
今後しばらく目玉焼きのときは両面焼きシバリになりそうです。
これは胸を張って、
「両面焼きをしないなんて人生の半分は損している」と言えるかもしれません。


自炊をはじめて20数年、本当に人生の半分です。