中島みゆきの最後のLPレコード『グッバイ ガール』(1988) | 愛しのジャンポール

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友だちはスズメとカエルさんだけ


元BASSIST、現在ALTO SAX吹いてます♪

ヘンな音楽とかフツーの音楽とか、楽器、サクラ大戦、スズメ、カエルさんとか… 
ドーデモイイ日記ですがよろしくよろよろですのだ (・o・)

 
2月23日(日)晴れ



「誰のせいでもない雨が」




「孤独の肖像」






みなさま
ごまークマ





今年は3月15日の開催予定だった日本橋ストリートフェスタですが…
新型コロナウイルスの感染拡大の懸念により中止と、19日付けで運営側から発表がありました。


 


よって毎年楽しみにしているジオン軍ストフェス侵攻作戦も今年は無し。
物凄く残念ですが、こればかりは仕方ないです。

今は耐えるのだ。
生きてこそ得ることの出来る栄光をこの手に掴むまで…




公式ガイドブックはまだ配布中だったので、記念に貰ってきました。








さて、先月11日の買い物を最後に、しばらくユニオン断ちすることを決意。
んで、現在もまだ継続中ではありますが…


昨日と今日は、行ってしまいました、
「ディスクユニオンプレミアム廃盤セールin大阪」。


22日(土)、23日(日)の2日間、ユニオンと同じビルの2階の催事会場で開催。
ユニオン断ち中ですが、1階のお店には入ってないのでセーフといたします。(←知らんがな!って?)

今回はジャズ、クラシック、CDは無し。洋楽を中心に邦楽も加えた、レコードのみの出品でした。
私はいくつかのアーティストをピンポイントでハント、それはズバリ…

ザ・ポリス、スティング、ワム!、デヴィッド・ボウイ、
イングヴェイ・マルムスティーン、中島みゆき。
以上。

高校~大学時代に買って持ってたレコードの多くを、8年ほど前にトラブルで失ったんです。
今回はそれら思い出のレコードを取り戻すつもりでの猟盤というわけです。
モッチロ~ン!国内盤オビ付きに限ります。

上記以外のものには目もくれず、この6アーティストに絞って探しました。
ただアルファベットで分けられていないので、結局は端から一通り見ることになるのですが…





では、昨日と今日の戦利品を見せびらかします。


昨日は6点で7950円の買い物でした。

帰りに日本橋公園でいつもの“謎”記念撮影↓


  
ザ・ポリス『ゴースト・イン・ザ・マシーン』。
先着5万名のジャケット大カラー・ピンナップ付きでした。1950円。
ポリスは他に『白いレガッタ』と『ゼニヤッタ・モンダッタ』があったけど、ジャケの状態が悪いのでパス。


  
イングヴェイの1st.~3rd.をまとめてゲット!
それぞれ1200円、1100円、1100円。セカンドには特典ポスター付き。
あとアルカトラスの2枚(1st.とライブ盤)も欲しかったけど、国内盤オビ付きはありませんでした。


 
ワム!の3rd.とシンディ・ローパーのピクチャーディスク。
ワムは1st.を探してたけど無くて、代わりに安かったのでコレ購入。特典のクリップは欠損。750円。
シンディの1st.は無事に持ってるけどピクチャーディスクが可愛らしかったので思わず購入。1950円。



とりあえず気になるものは全て買いました。1枚を除いて…

その1枚というのが、そうなんです、物凄いものを見つけたんですよ!
昔からずっと欲しくて欲しくて仕方がない究極の1枚。それは…


中島みゆきの1988年のアルバム、
『グッバイ ガール』。


値段を見ると、9218円でした。(悩)
さすがにポンッ!と買える値段ではありません。
昔なら買ってたでしょうけど、現在の超安月給では簡単にはいきません。

けど欲しい。でもキビシイ。
明日行って、売れずにあったら買ってしまおうかな。
いや、絶対に売れてないと思うし。
まぁ1万円弱の買い物、たまには思い切ってしてもいいかな。
いやいやレコード1枚にしては、この値段はキビシイし…

帰宅してからもずっと頭の中で堂々巡り。

とりあえずセールはもう1日あるのだから、一晩悩み続けよう。そうしよう。
と、このことばかり考えて、昨夜は眠られませんでした。寝たけど。





そして、セール2日目の今日…

さらに追加で商品補充されているとのことなので、また一通りチェック。
けど私の目当てのものは、特には無かったです。

昨日買わなかったポリスの『ゼニヤッタ・モンダッタ』ですが、やっぱり買うことにしました。
ジャケットの傷みが気になりますが、まあまあ安かったので。


また、謎の記念撮影(@毛馬桜之宮公園)↓


ザ・ポリス『ゼニヤッタ・モンダッタ』。
ジャケットの天割れ、角折れが目立つけど、1050円なのでまぁいいやと購入。





んで、肝心の中島さんの『グッバイ ガール』ですが…










案の定、売れずに残ってました。













買ってしまいましたぁ~あ ガーン  9218円。



それにしても、ずっと欲しかったモノが手に入ったというのに、この激しいモヤモヤ感。
買わずに後悔するより、買って後悔する方が、精神衛生上は良い…とおもうよ。うん、きっとそう。
何度も自分にそう言い聞かせました。



帰宅して中身を取り出して、しばらくは眺めて無理矢理悦に入っていました。
しかし、喜びよりもモヤモヤの方が遥かに大きいです。


9218円かぁ…
でも、やっぱりレコードっていいなぁ。




そういや今頃気付いたのですが、今日2月23日って…
中島さんの誕生日だった!

今日この高額物件を買ったのも、運命のようなものを感じてきました。
そう、きっとそう! 買って良かったんだと思う。うんうん、買って良かったよ◎




CDと比べてこのブックレットの大きさの違い!
うん、やっぱりレコードっていいね。

因みに私、レコードプレーヤーを持っていません。←




この『グッバイ ガール』は中島さんの16作目のオリジナル・アルバムで、1988年11月16日にリリース。時はレコードからCDへと完全移行しようとしていた時期。よって中島さんのアナログLPとしてはこれが最後のリリースとなります。但し、『わたしの子供になりなさい』(1998)、および『組曲(Suite)』(2015)以降の限定LPは除きます。因みに最後のアナログEPは、1989年3月15日リリースの『あした(c/w グッバイ ガール)』。

余談ながら私、1998年に限定プレスされたLPレコード『わたしの子供になりなさい』は3枚持ってました。2枚は自分で買って、1枚はメーカーのセールスからサンプル盤を貰ったんです。しかし8年前の事故で3枚とも失ってしまいました。今、ヤフオクの相場落札価格を見たら、約1万8000円という…簡単には買えない値段です。けど買うなら早い方がいいのでしょうね。価格が下がることはまずは無いだろうし、玉数も少ないですからね。



 
ジャケットも大きくて光沢のある紙質でCDとは比べ物になりません。



単純に売り上げから見ると、中島さんのピークは1981~82年。シングル「悪女」(1981)が大ヒットし、それに連動して9作目のアルバム『寒水魚』(1982)はオリコン年間チャート1位を記録しました。しかしこれを境にアルバム・セールス的には徐々に失速。時を同じくして音楽的にも俗にいう中島さんの“ご乱心の時代”を迎えることになります。すなわちアレンジ、プロデュースなどのサウンド面で行き詰まり、ひたすら模索する時代がしばらく続くのです。『寒水魚』収録のアルバム・ヴァージョンの「悪女」で既にその兆候が見られ、アルバムで言えば11作目『はじめまして』(1984)から本格的に始まり、15作目『中島みゆき』(1988.3.16)までご乱心の時代は続きます。

この長かった“ご乱心の時代”に終止符を打つこととなる救世主が現れます。プロデューサーの瀬尾一三です。その瀬尾さんが初めてプロデュースおよびアレンジで参加したアルバム、それがこの『グッバイ ガール』なのです。以降、中島さんのほぼ全ての作品をプロデュースすることとなり、その関係は実に30年以上経った現在もなお続いています。本作の翌年からは「夜会」が始まりますが、これもサウンド面で全幅の信頼を置ける瀬尾さんと出会ったからこそ実現できたのでしょう。

アルバムは全9曲収録。LPでは5曲目「十二月」までがA面、6曲目「たとえ世界が空から落ちても」からがB面になります。CD時代になってからはA面B面の概念は無くなりましたが、LP時代にはアルバムの最初と最後の曲は勿論のこと、A面の最後の曲、そしてB面の1曲目に何を収録するかも重要でした。尤も配信が主流となった現在では、アルバムという概念すら希薄になってきてますけどね。CDでも昔のLP時代の作品ならばその辺りを意識して聴けば、アーティストの意図が見えてきたりしてまた違った聴き方が出来て面白いです。

瀬尾さんを迎えての新たな幕開けを飾るに相応しい軽やかな1曲目「野ウサギのように」で始まり、ブルージーなギターとピアノがユーモラスな歌詞を引き立てる「ふらふら」と続き、早くも3曲目でハイライトに持って来てもいいぐらいの深い曲が登場します。「MEGAMI」です。しかしこのあと、さらに深くて重い曲が3曲ぐらい登場するのでまだまだ序の口です。「♪MEGAMI 受け入れる性 MEGAMI 暖める性 己のための 愛を持たない…」。昔の中島さんの特徴である“恨み節”とは違い、80年代後半~90年代以降によく見られる“見返りを求めない愛”“無償の愛”が歌われています。包み込むような優しく神々しい歌声が印象的。

4曲目「気にしないで」はシャンソン風。シンプルな曲構成でAメロのみが「♪気にしないで 気にしないで…」と執拗なまでに繰り返されます。Aメロ×2コーラス分のあとに来るブリッジでは、声色を変えて如何にもシャンソンっぽい語りのような歌が右チャンネルのみから聞こえてきて一瞬ドキッとします。この辺りは演劇的であり、夜会を始めようとしている中島さんらしさが出ています。歌詞の内容は、あるカップルの彼氏の浮気相手である女が、強がり、未練、虚しさを抱きつつも、彼女に「あの人ならあなたの元へちゃんと帰るから」と諭している歌。歌詞の最後の「まぁ、いいじゃないの」の一言にこの女の心情が集約されているかのようで、見事な終わり方です。

そしてA面ラストには問題作として名高いハードな曲「十二月」です。レコード会社から「辛辣過ぎる」との理由で自主規制により2番の歌詞がカットされたという曰く付きの曲です。冒頭からいきなり「♪自殺する若い女が この月だけ急に増える それぞれに男たち 急に正気に返るシーズン」という歌詞で始まりますからね。カットされた2番の歌詞が歌われたのは今のところ、1989年の第1回目の夜会と1997年の『パラダイス・カフェ』時のコンサート・ツアーのみ。私は1997年のコンサートで聴きました。事情を説明するMCのあとに歌われたこの曲を、恐怖と緊張を感じながら聴いたことを思い出します。今剛(斉藤秀夫かも知れないが…)のロックなギター・ソロが激シブ。

ここからはB面で、CDでは6曲目の「たとえ世界が空から落ちても」は一転してアンニュイな曲。CDで続けて聴くのとは違って、レコードだと裏返す作業をはさむことで区切りが付き、ハードな前の曲からガラッと雰囲気が変わったのが強調されます。歌い方は気怠く、歌詞の内容は極めてシンプルながらも重くて暗い。夜会VOL.5「花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせし間に」での印象的なシーンが思い浮かびます(ビデオでしか観てないけど…)。

B面2曲目はまたへヴィーでドラマチックな曲「愛よりも」。私の大好きな曲です。「♪嘘をつきなさい ものを盗りなさい 悪人になり 傷をつけなさい 春を売りなさい 悪人になり 救いなど待つよりも 罪は軽い…」というこれまた凄い歌詞です。愛や夢の本質を見失って人恋しさに惑わされて目先のものに飛び付くと、結局は肝心な愛も夢も失ってしまうよ、という歌。これも夜会VOL.5で歌われたシーンが強く印象に残っています。

次のB面3曲目は、ずっと辛くて重い曲続きだったところに一服の清涼剤とも言える曲「涙 -Made in Tears-」。この曲が無ければ、前の曲「愛よりも」と次の曲「吹雪」の重みで心が押しつぶされそうになります。前川清への提供曲のセルフカバーで、本アルバムからの先行シングルとなった曲です。提供曲ともあって歌詞も楽曲も歌謡曲フォーマットの安心して聴ける曲。ずっと文字ばかりなので、この辺でYouTubeを貼り付けます。中島さんでは無くて残念ですが…(中島さんはアップされてもすぐに削除される。)


印象が異なるのであまり参考にはなりませんが…

アルバムの最後を飾るのは、歌詞も曲調も不気味で聴いてて怖くなってくる曲「吹雪」です。難解な歌詞で、Wikipediaには「第五福竜丸事故、北海道の泊原発建設反対運動がモチーフとされている。」とありますが、中島さんからはこの曲について解説はしていませんし(唯一この曲に言及したのは1989年のコンサート・ツアーでのMCで「ブームには気をつけて下さい」という一言だけ)、昔から人それぞれのあらゆる解釈が飛び交っています。ただ私が言えるのは、この曲はアルバム『はじめまして』(1984)に収録の「僕たちの将来」の終わりの部分、カウントダウンされるあの不気味さに通ずるものがあります。すなわちどちらも核について歌っているのは間違いないだろうということ。この先もずっと私には答えの出ない超難問曲です。





めちゃめちゃ長くなりましたが、以上です。

中島さんのアルバムレビューは、文章力の無い私には難し過ぎます。
たぶん、何を書いとんねん!って思われたことでしょう。
中島みゆきのファンじゃない方は読まなくても全然構いませんので…(←先に言えっ!)

「中島みゆきのアルバムで一番好きなのは?」という、ファンにとっては究極の質問があります。
1枚だけを選ぶというのは難しいですが、この『グッバイ ガール』はベスト5に入るのは確かです。
今、一番好きなのを挙げるなら…ご乱心の時代の最後のアルバム『中島みゆき』でしょうか。
実は私、ご乱心時代のアルバムはどれも好きで、試行錯誤していたサウンドも格好いいですよ。


「あしたバーボンハウスで」

この人のパフォーマンス、めっさ観てみたい!!!!
YouTube上だけでの話ですが、私は彼女の大ファンです◎


まー。





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